イタリア写真草子 ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

寒いので重ね着の術 ウォーキングも雪山も

 先週雪のシビッリーニ山脈を歩いたとき、

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Monti Sibillini 3/2/2023

夫は出発から車に戻るまでの3時間余り、終始ジャケットを着ていました。

 "vestirsi a cipolla"、「玉ねぎ(cipolla)のように重ね着をする」ことが、登山や巡礼では推奨されています。寒がりのわたしは、まずは厚着をして歩き始めるのですが、山などで登り道が続くと、すぐに暑く感じるので、上着を脱いでリュックサックに入れたりすることが多いのですが、夫は例えば夏だったり日中日が高くなったりして、暑くてどうしようもないというときでもないと、多少暑くても、厚い上着を着たまま歩き続けることがよくあります。

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 この日のカステッルッチョの天気予報は、いつも参照している二つの天気予報サイトを見ると、最高気温が5度前後、あるいは−18度と、かつてないほどの気温の差がありました。というわけで、どちらの気温でも対応できるようにと、わたしはひたすら重ね着をして出かけました。こちらの記事でお話ししたNOOYMEの黒い保温下着と水色のウインドブレーカーが、どちらも汗がこもらず風を通してくれて、かつ体温を保ってくれるので、とても気に入っています。ただし、保温下着はデザインについては、後から追加購入したこちらの方が、たとえ暑くなってこれ1枚になっても、トレーニングウェアとして着て恥ずかしくないので、気に入っています。

 ふだんのウォーキングは、気温が6度から10度くらいであれば、この二つに昔むかしデカトロンで購入したフリースのハーフジップで出かけているのですが、4、5度であれば、ユニクロのピンクのウルトラライトダウンジャケットをさらに上から着て出かけています。たいていは途中から暑く感じるので、そのときはダウンジャケットを腰に巻いて歩くのですが、ずいぶん前から使っているジャケットでもあり、袖を二重にして縛って傷んでしまったら、それはそれで仕方がないかと思っています。この日は氷点下の可能性も考えて、さらに白いウルトラライトダウンのベストも下に着ていきました。実はこのベストは何年も前に買ってはいたのに、寒がりのわたしは、冬は袖がある衣類ばかり着ていたため、日の目を見ることが少なかったのです。

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 この日は雪は積もっていても、出発したときから長い間は風もなく、ひなたを歩いたおかげで、上の写真のように5枚重ねて着ていたわたしは、

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暑く感じて、出発から40分後には、ウルトラライトダウンジャケットは脱いで、

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こんなふうに腰の周りに巻きつけて歩きました。1枚上の写真は、スマートウォッチの画面がずっと暗いままであるということを示すために撮った写真です。

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 歩くうちに日が高くなり、給水場からは急な斜面を登ったため、最後にはウインドブレーカーも脱いで腰に巻いていたのですが、

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頂上まで登る夫を待たず、一足先に急な斜面を下り始めると、突然冷たく激しい風が吹き始めました。

 このとき、あまりにも寒いので、それまで脱いでいたウインドーブレーカーもジャケットも再びすべて着こみました。

 さて、最近ではペルージャも毎朝最低気温が氷点下となり、気温が高くなる午後に出かけて歩くのですが、それでも気温は1度から4度で、さらに激しい北風が吹いたり、雲や丘が投げかける影のために日が当たらなかったりします。そこで、雪山でも上の写真の服装で十分対応できたからと、この数日は日々のウォーキングに出かけるときにもこの格好で出かけて、ただし、ダウンジャケットはたいていの場合、途中で脱いで腰に巻いています。

 わたしがとても不思議に思うのは、他の散歩やウォーキング、ジョギングをする人たちの服装です。かなりの寒さであるのに、薄着で走っている人もいれば、ダウンジャケットを着て歩いている人もいて、皆そんなふうにずっと走ったり歩いたりしていて、寒かったり途中で暑くなったりしないのだろうかということです。寒がりのわたしは、歩いて体がある程度温まるまでは、ダウンジャケットなしでは震えてしまいますし、体が温まってもそのまま歩いていたら、いくら速乾性があると衣類を着ていても汗をかいて暑くなるので、上着を脱いで調整します。わたしが歩いていて行き交う他の人たちは、その必要を感じないのでしょうか。

 雪山でも寒い日のウォーキングでも、歩き始めるときはネックウォーマーもつけているのですが、2枚目の写真は重ね着の様子が分かりやすいように、ネックウォーマーなしで撮っています。

Articolo scritto da Naoko Ishii

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Commented by cut-grass93 at 2023-02-10 15:21
これは着すぎですよ。
化繊の下着シャツに上着、さらに必要なら精々フリース
ぐらい、
少々寒いぐらいで山歩きスタートします。
歩き始めたら10分ぐらいで暑くなりますから
その時はもしも着ていたらフリースを脱ぎます。
雪山は結構雪の照り返しがありますから大丈夫。

予備としてリュックにヤッケとフリースを持つぐらいでいいと思いますよ。
休憩に入るときとか寒くなればリュックの防寒着を着こむ。
再び歩くときはまた脱いでスタートします。

山でバテルのは主として2種類あって
1.暑すぎる
2.シャリバテ(炭水化物のゴハン=シャリの不足による)
なのです。

化繊の下着は汗を吸わないので、毛細管の役割をして
その上に着ている山シャツに汗を送水し、
山シャツから大気に蒸発させますので最適です。

木綿の下着は水分を山シャツに送らず保持するのでよくないです。
Commented by blackfacesheep2 at 2023-02-10 15:56
ものすごい雪の量ですね。
ペルージャって、ローマのちょっと北、長靴のふくらはぎのあたりと思っていました。
でも、そのあたりの山でもこんなに雪が積もるんだ、さすが欧州です。
「玉ねぎ(cipolla)のように重ね着をする」・・・よーくわかります。
私も冬の冷たい空気の中を歩くのが好きなんですが、お日さまが出てくると暑くなるんですよ。
それで風邪をひいたこともあるので、玉ネギ状態で出かけ、脱いだり着たりを繰り返しております。^^
Commented by koito_hari616 at 2023-02-10 16:40
こんにちは

玉ネギの一枚ずつはいで行く様子を連想いたしました(笑)

真っ白の銀世界!美しいです~⛄

風邪を引かれませんようになさって下さいね♪
Commented by ciao66 at 2023-02-10 17:33
「重ね着の術 」で快適に歩けますね!
私も冬の散歩のときは、早く脱着が出来る衣類を重ね着しています。
特に前開きのものが重宝していて、セーターよりはカーデガンとか。
汗をかいたままだと不快ですし、風邪をひきやすいので、その対策になりますね!
玉ねぎcipollaのように、というのは面白い表現ですね!
Commented by milletti_naoko at 2023-02-10 19:30
草刈真っ青さん、長年の経験からの貴重なご助言をありがとうございます。

それが、フリースもライトダウンもウインドブレーカーも春秋向けで軽いものばかりなんですよ。黒い保温下着は竹炭繊維を使ってあって、汗を吸収して通気性があり、体温は保ってくれるので助かります。普段は山はリュックサックを背負って歩くことが多いのですが、肩に痛みを感じることがあるので、今回はリュックは背負わず、脱いでも楽に腰に巻いて歩けるものを選びました。

登山の出発地点に行き着くまでにおなかがすいて、昼食を先に済ませていたおかげで、シャリバテにならず、寒い中で食べる必要もなくて助かりました。
Commented by milletti_naoko at 2023-02-10 19:47
Black Face Sheepさん、ここはペルージャからは南東へ車で120km、イタリア半島を南北に縦断するアッペンニーニ山脈の2千メートルを超える山が立ち並ぶシビッリーニ山脈のただ中で、標高も高いので、雪が一面に積もっているんです。ちなみに、シビッリーニ山脈はウンブリア州とマルケ州の2州にまたがっていて、3枚目の写真で右手に見える山脈の最高峰、ヴェットーレ山の写真に写っている側や、一番下の写真のちょうど中央より向こうはわたしたちが暮らすペルージャを州都とするウンブリア州なのですが(さらに奥に行くとラッツィオ州の山もあり)、今回わたしたちが歩いたのはお隣のマルケ州側です。

そうですよね。脱いだり着たりを繰り返すお仲間がいると知ってうれしいです。コメントをありがとうございます♪
Commented by harupita at 2023-02-10 19:55
こんばんは。。

私は雪山の経験は無いけれど
家族でスキーなどは何度か行っています。

やはり、スキーウエアでも
動いていると暑くなりますから、なおこさん確かに
着過ぎなのでは?と思います。

「玉ねぎ(cipolla)のように重ね着をする」ことが、登山や巡礼では推奨されているので 
なお子さんは寒がりさんなのでこのように重ねてしまうのですね。

体感は人によってちがうので
寒くても半袖の人もいますし着ぶくれした人もいますよね。

その中でも快適なウェアで
雪山歩けると良いですね。
Commented by milletti_naoko at 2023-02-10 20:04
結うさん、こんにちは。
まさに玉ねぎのように着たり脱いだりしながら歩いている今日この頃です。

ありがとうございます。一面の雪がきれいでした♪ 風邪を引かぬよう気をつけます!
Commented by milletti_naoko at 2023-02-10 20:10
ciao66さんもですか。お仲間がいると知ってうれしいです。
そうなんです。前開きの方が便利ですよね。ウルトラライトダウンはウォーキングや登山には向かないと思っていたのですが、軽くて脱いでもかさばらないのが便利だなあと、あるものを使ってみて思いました。

「玉ねぎのように着る」というイタリア語の表現、そうですよね。わたしも言い得て妙だなあと感心しています♪
Commented by milletti_naoko at 2023-02-10 20:19
葉流さん、こんにちは。

わたしは札幌に住んでいた頃は、冬の体育の授業がスキーばかりだったので、スキーやスキーウエアの記憶はその頃のものなのですが、極寒に耐えられるように、防寒も防水もきちんとしていて1着でもかなり暖かいですよね。対してわたしが重ね着しているのは、どれも春や秋向けの薄いものばかりで、ウルトラライトダウンはジャケットもベストも防水でもなく通気性があり、先日冬にも対応できる厚手の山用ジャケットを処分してしまったので、代わりに重ねることで対応してみました。

重いジャケットだと、脱いだときに荷物になるのに対して、一つ一つ軽いと、リュックがなくても腰に巻いて歩くことができたので便利でした♪
Commented by katananke05 at 2023-02-10 22:32 x
今は ユニクロのおかげで 冬はヒートテックの肌着がものすごく助かってます〜
去年まで冬はそれでもヒートテックの半袖肌着で間に合ってましたが
ことしは 長袖のタートルを日常にきてます〜
さすがその上の極暖ヒートテックはまだ 私は試してないですが
ものすごくあたたかいようですよ〜
今日は東京でも大雪予報とかさわいでいて 結局チラチラの一日でしたが 朝は横浜の庭での温度が4度でした〜
スキーではセーターや その上に薄手ダウンジャッケットを着たりしてましたが
うごくとすぐ熱くなるから
調節に 「玉ねぎ状」は 必要ですね〜

Commented by sunandshadows2020 at 2023-02-12 14:12
そんなに寒くてもお出掛けするのが先ず素晴らしいと思います。
こちらは日中は20度を超える日が多くなって来ました。朝晩は10度に満たない事もありますが風が吹くと寒いです。
なんと着込みましたね^ ^
自転車で走り始めの時も少し暖かめに重ね着をしますがほんの少し走れば体が温まるのでジャッケットは脱げるようにしていますが大抵二枚重ねで十分です。
Commented by meife-no-shiawase at 2023-02-12 15:14
運動するときの服装は悩みます。
脱いだ時に邪魔になるのも困りますし、かといって
汗をかくぐらいになって上着を脱いでみても、また寒くなったりすることもあったりしますもんね。
一旦温まってから、再度冷えるとすごく寒さを感じたりします。

色々と工夫されながら、だんだん上手に調整ができるようになるのかなーって思います。

コメントにたくさんのご返信、いつもありがとうございます。
そのご返信にも「いいね」をしているのですが、その時は色がついても、再訪すると、いいねが反応されていないことが続いています。
ご返信、しっかりと拝見していますー!ありがとうございます!
Commented by milletti_naoko at 2023-02-13 17:05
katananke5さん、ヒートテックの肌着、暖かいですよね。ヨーロッパでは値段がかなり高くなるのですが、わたしもずいぶん前に買って、今も愛用しています。寒がりなので長袖のタートル、わたしも着ることが多いです♪ 極寒ヒートテック、わたしもサイトで見たのですが、そんなに暖かいんですね。

雪山を歩くとき、以前はヒートテックの肌着を着ていたのですが、ウォーキングのときは汗をかくので、吸水性のあるこの保温下着を着ると、かいた汗が冷えて冷たいと感じることがないので助かっています。

玉ねぎ重ね着術のお仲間がいると知ってうれしいです♪
Commented by milletti_naoko at 2023-02-13 17:55
お転婆シニアさん、そちらはもうそんなに暖かいんですね! 最近は空が曇って気温が1、2度のときにもウォーキングをしたので、寒さにも体が慣れてきました。

うちの夫、寒いときは湖には行きたがらないのに、雪の山は歩きたくて仕方がないんですよ。雪は積もっていても太陽が照っていたおかげで、風が吹くまで、日陰になってしまうまでは暖かく感じられたので助かりました。

自転車は風をかなり受けるので寒いときは大変ですよね。
Commented by milletti_naoko at 2023-02-13 18:06
メイフェさん、こちらこそご多忙の中、いつも温かくうれしいコメントをありがとうございます。そうなんですよね。最近わたしも、以前に押して反映されたはずのいいねのハートマークが、コメント欄でも記事でも赤くなっていないのを見て驚くことが少なくありません。困ったものです。

メイフェさんはマラソンで長時間走られるので、体温調節、大変だと思います。上着を着続けると暑いけれど、荷物になるのも困りますものね。
by milletti_naoko | 2023-02-10 06:08 | Viaggi | Comments(16)