イタリア写真草子 ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

鵜の舞いとオオバン ボルセーナ湖に憩う水鳥

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 土曜日にボルセーナ湖(Lago di Bolsena)を岸辺に沿って歩いたとき、最も多く見かけた水鳥は、トラジメーノ湖にもいるオオバン(folaga)です。

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Lago di Bolsena (VT), Lazio 11/2/2023

 ボルセーナ湖では川鵜(cormorano)をよく見かけます。

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 この日は歩いていたら、岸辺の枯れた葦の向こうに、杭に立つ鵜たちが見えたので、

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岸辺近くまで歩いていって、様子を観察し、撮影しました。

 さざ波の立つ青い湖面に、鵜と木の杭の黒い影が伸びて揺れています。奥には、オオバンたちがたくさんいます。

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 川鵜たちは、特に鳴き声を立てることもなく、皆がそれぞれに頭を動かして、あちらを向いたりこちらを向いたりしたかと思うと、

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羽を広げたりしています。水中にいるわけではなく、また動きはそろっていないのですが、シンクロナイズドスイミングに似た風情があるなあと思いました。

 2列に並ぶ杭の間、手前の水面にいるのはオオバンです。

 世の中でも人でも、立つ位置、視点によって見方が変わるもので、

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さらに岸辺を進んでいくと、鵜が立つ木の杭が、実はこんなふうに互いに距離を置いて、長い列に並んでいたのだと分かって驚きました。この写真は、ズームで拡大して撮影したものです。

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 わたしが立っていたところからは、こんなふうに見えました。

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 オオバンたちが、自分たちに比べるとかなり体の大きい鵜のすぐそばを通っていくのですが、お互いに存在をまったく意識していないように見えます。

 さらに先へと歩くと、上の写真で左端に見える2羽のさらに左手に、

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もう1羽いることが、木の枝に隠れて見えにくいのではありますが、分かりました。

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 見ているとやはり、時々羽を広げる鳥がいます。

 左端の1羽は孤独を好むのか、何かおもしろいものでも見つけたのか、皆の方を見ずに、皆とは違う方向を見やっています。

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 こうして見て撮影している間に、鵜の近くを泳ぐオオバンが3羽になりました。

 上の写真で中央奥、向こうの岸に見える町は、紫陽花と古城の美しいボルセーナ(Bolsena)です。ボルセーナの近くでも、時々食べる北の湖畔のレストランのある岸辺でも、マガモをよく見かけるのですが、この日わたしたちが歩いた岸辺の近くにはいませんでした。トラジメーノ湖でも、鳥によって、また季節によって、よく見かける場所が違います。自然が豊かで歩く人が比較的少ないこの辺りの岸辺は、鵜やオオバンに好まれるのかもしれません。

 土曜日はボルセーナ湖でこんなふうに、青い空と湖と共に、鳥や花など、自然の観察も楽しんだのでありました。

Articolo scritto da Naoko Ishii

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Commented by cut-grass93 at 2023-02-16 08:43
杭はいい休憩場所で、ここで羽を広げて乾かすのでしょうね。
だから杭の取り合いになるのかも。
もう少し杭を増やして上げればいいと思うけれど。
これは何かボートを係留するためでしょうか。

何となくのんびりしてて、春が近そうな気配ですね。
Commented by koito_hari616 at 2023-02-16 15:56
こんにちは

オオバン。。ウオーキング途中の淀川の水鳥たちは
naokoさんが仰るようにオオバンかもです
胸と言うか首辺りに白いものが有ります
面白いですね♪
Commented by ciao66 at 2023-02-16 17:49
次第にクローズアップしてオオバンの姿が見えていくのが面白いです。
観察が鋭いですね。羽を広げたり畳んだり、エサを探しているのか休んでいるのか、なかには独自路線を行く者もいて、興味深いです。
望遠レンズが役に立ちましたね!
Commented by katananke05 at 2023-02-16 18:12 x
鎌倉八幡さまの 源氏池には中島があり そこの木にいっぱい 海鵜がいて、、 そのフンで真っ白 木が枯れて来たので 大きな木 切り倒されましたよ〜 
ココのカワ鵜は どこをねぐらにしてるのでしょうね〜
魚がいっぱいいるのでしょうね〜

遠くの街が霞んでいて
春かすみのようです〜
Commented by milletti_naoko at 2023-02-16 23:58
草刈真っ青さん、近くに港があるようには見えず、ボートもないようなので、この杭はひょっとしたら、漁のための網をかけるためのものかもしれませんが、それにしてはこのあたりは水位が浅いのではないかしらという気持もします。

水鳥もくつろぎ遊ぶ春です♪
Commented by meife-no-shiawase at 2023-02-17 19:19
なんだか可愛いですね~。
器用に杭の上に止まっているなんて。
なにかイス取りゲームを思い出しました。
座れない(止まれない)子は水の中で空くのを待っているんですね。

羽を広げて気持ちよさそうです。
水鳥だちにも体全体を太陽にあてる時間が必要なんですね。
Commented by milletti_naoko at 2023-02-18 07:03
メイフェさん、鵜はトラジメーノ湖では見かけてもかなり遠くからで数も少ないので、こんなにたくさん集まっているのを見られて、興味深かったです♪

久しぶりのいい天気。おっしゃるように鳥たちもひなたぼっこをしていて、羽も温めようと広げていたのかもしれませんね。
Commented by milletti_naoko at 2023-02-19 18:21
結うさん、こんにちは。
日本でもイタリアでも同じ水鳥が川や湖にいるというのがおもしろいなと常々感じています♪

水鳥を見かけると、どこか心が和みますよね。
Commented by milletti_naoko at 2023-02-19 18:49
ciao66さん、オオバンたち、この日は湖の岸辺から離れたところに集まっていました。小さいので写真を拡大して初めて存在が見えてきたりします。

川鵜はトラジメーノ湖では見かけることが少ない上、かなり遠くに見えることが多いので、比較的近くにたくさんいるのが見られて、興味深かったです♪
Commented by milletti_naoko at 2023-02-19 18:57
katananke05さん、水鳥たちがいる風景はのどかではありますが、なるほどそういう問題もあるのですね。湖畔には湖でとれた魚を食べられるレストランもあるので、魚は多いのだと思います。

イタリア中部では再び空が曇りがちになり、寒くなってきて、霞の立つ春が待ち遠しいです♪
by milletti_naoko | 2023-02-15 23:40 | Lazio | Comments(10)