イタリア写真草子 ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

父の日を祝ういちごデザートと久しぶりのテッツィオ山

 3月19日は、幼子イエスの養父である聖ヨセフを記念する日で、イタリアではこの日、父の日を祝います。

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 夫が自然療法士の指示に従っての食事療法中で、乳製品や砂糖、小麦粉などグルテンを含む食品を避けていることもあり、今回は、夫の意向でバナナクリームとイチゴ、パヴェジーニのビスケットをふんだんに使ったデザートを作って、お祝いすることにしました。



 昨年11月、夫とサクランボ風味のティラミスを作ったとき、2箱買っていたパヴェジーニのビスケットが、一袋まるごと残っていたのです。

 花粉症で、ヨーグルト以外の乳製品とカロリーの高いものは避けたかったわたしは、パヴェジーニのビスケットを使ったレシピや、ギリシャヨーグルトを使ったティラミスのレシピのページを参考にして作れば、カロリーも抑え、卵も不要なので手早くできるのではないかと思ったのですが(今作ってみたい一品はこちら)、このバナナクリームのレシピが、夫は以前から気になって、作ってみたかったようなのです。

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 結果的に、時間も労力もかなりかかってしまい、一人当たりの概算のカロリーもかなり高くなってしまったのですが、果物たっぷりのデザートとなり、義父がおいしいと喜んでくれたので、よかったです。



 去年の記事を読んで、去年は父の日が日曜日で、翌日曜の大家族での昼食のために、夫は義母から教わりながらパスタ・アル・フォルノ(pasta al forno)を作り、わたしはイチゴのクロスタータを作ったのだと知りました。そのことを昨日の夕方、久しぶりにテッツィオ山(Monte Tezio)を登ったときに夫に話すと、とても感慨深そうでした。

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Monte Tezio, Perugia, Umbria 19/3/2023

 聖ヨセフは、イタリア語ではサン・ジュゼッペ(San Giuseppe)で、3月19日は父の日であると同時に、義母の聖名の祝日でもあり、去年のこの日も例年のように、ソファーに仲よく並ぶ二人に、それぞれへの贈り物を手渡して、お祝いを言ったこと、そのときには義母が弱っていたけれども、まだ元気だったことは覚えていました。

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 まさかその数日後に、末期だったガンが急に悪化して、1週間後にはお義母さんが亡くなってしまうとは、夢にも思いませんでした。「亡くなる1週間前にはまだ、立ち上がってぼくに付き添い、レシピを教えてくれるほど元気だったんだね。」と、夫はそのときのことを思い出したのです。

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 かつては二人で祝っていたお祝いの日なので、お義父さんは殊更悲しいのではないかと心配していたのですが、うれしそうな笑顔でデザートを喜んでくれたので、ほっとしました。

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 昨夕は空が雲に覆われていましたが、それでもテッツィオ山の斜面から周囲の風景を見晴らすと、連なる丘の向こうにトラジメーノ湖が見えていました。

Articolo scritto da Naoko Ishii

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ブログテーマ:春の食材
Commented by meife-no-shiawase at 2023-03-21 21:20
ご主人さまのお母様との良い思い出ですね。
なにかふとした瞬間に、特に食べ物などで、
昔の懐かしくて良い思い出が浮かんだりします。

お義母さま。もう1年経ちますか・・・時間の過ぎるのははやいです。

でもお義父さまも美味しそうないちごのデザートできっと
癒やされたことだと思います。
お元気だと嬉しいですよね。
優しいご主人さまやなおこさんがそばにいらっしゃって良かったです。
Commented by milletti_naoko at 2023-03-22 06:22
メイフェさん、ありがとうございます。母の味の中でも、自分も皆も大好きなパスタ・アル・フォルノをいつか自分でも作れるようにと、お義母さんに頼んで習った夫は、このときはいつになく長い間、お義母さんといっしょに話しながら過ごすことができたことと思います。

わたしも時の経つ早さに驚いています。

義父が元気でいてくれて、他の親戚や義父の友達も時々訪ねてきてくれて、ありがたいことです♪
Commented by blackfacesheep2 at 2023-03-22 08:20
イタリアの父の日は聖ヨセフの日なんですか。
イエスは神の子であり、マリアの夫であるヨセフの子ではない、ってことですね。
宗教色皆無の日本の父の日とはまるで違う日のようですね。
お義母さまが亡くなってから1年ですか・・・
お寂しいですね。
末期がんの患者は、一気に症状が進行することがあるようです。
家内の姉が昨年の9月19日に大腸がんで亡くなりました。
8月16日に入院した時には、すぐに退院してくるだろうと思っていたのですよ。
ステージ4で骨転移しており、その治療のためにX線治療を受けるための入院でした。
とても元気そうに見えていたんですが・・・
台風のやってきた朝に、強い風とともに天国に逝ってしまいました。
Commented by cut-grass93 at 2023-03-22 08:54
お亡くなりになる直前までお元気だったのは
不幸中の幸いでしたね。
自分もそうありたいと思います。

今日のもまた甘そう、でも美味しそう。
砂糖控えめならOK!!
Commented by harupita at 2023-03-22 11:21

なお子さん

 こんにちは。
 お義母様の事は、今回初めて知りました。
 一年前のことだったのですね。
食べ物の記憶、ありますよね。
お義父様に喜んで頂けて良かったですね。

ソファーに仲よく並ぶ二人に、それぞれへの贈り物を手渡して、お祝いを言ったこと、。。。そういう記憶も鮮やかに
よみがえりますね。

果物たっぷりのデザート・・
なお子さんの優しいお気持ちが
伝わってきます。

私も昨日は義母さんの眠るお墓に
墓参り、墓前に桜の入った切り花
をお供えしました。生前何度も花見に
行ったのでせめて🌸をと思いました。

きっと思いは通じますね。

Commented by koito_hari616 at 2023-03-22 16:45
こんにちは

聖ヨセフさまを記念する日が父の日 なんて。。
素晴らしいですね

お義父さまも喜んでくださって良かったですね
私もこちらのデザート頂きたい気分です
苺は春のデザートですね♪
Commented by milletti_naoko at 2023-03-22 18:33
黒顔羊さん、そうなんですが、聖ヨセフの日や翌日曜日のミサでは、説教で聖ヨセフの話があったりはしますが、一般のイタリアの人は、単に父の日として、宗教はあまり考えずに祝っていることが多いように感じています。夫たちがかつて住んでいたペルージャ郊外の教区で、昨年から久しぶりに聖ヨセフの祭りが再開し、かつてのようにミサや祈りの行進もあるものの、今年は業者も参加しての昼食用の露店などもあったそうで、ミサに参加した義弟が、普段それほど宗教には関心のない友人たちが食べるために食事会場付近にいるのを見かけたりもしたそうです。

黒顔羊さんのお姉さまもそんなに突然に亡くなられたのですね。症状のあまりにも急な進行と突然な逝去に、いつまでもいっしょにはいられないと覚悟はしていたわたしたちも驚きました。黒顔羊さんたちのご家族もどんなにかお辛く思われたことでしょう。恐ろしい苦しみに襲われる期間が短くて、数日前まではソファーで過ごして立って歩くこともできたことは、義母にとっても義父にとっても幸だったと思うのですけれども。
Commented by milletti_naoko at 2023-03-22 18:55
草刈真っ青さん、そうなんです。
覚悟はしていたものの、あまりにも突然の別れになってしまいましたが、数日前までは立って歩くこともできて、いつものようにソファーに座って過ごすこともできていたのは、義母にとっても義父によってもおっしゃるように、まさに不幸中の幸いだったように思います。

ありがとうございます。バナナに糖分があるので、その分砂糖の量が少なくて済んだように思います。いちごの果汁を出すために、いちごを切り分けて加えた砂糖の量は「このくらいだったかなあ」とぼんやりな記憶で記録したのですけれども。
Commented by milletti_naoko at 2023-03-22 18:58
葉流さん、こんにちは。温かいお言葉をありがとうございます。
去年はお義母さんと並んで祝ったことを思い出したら義父が辛いのではないかと、夫が心配していたのですが、元気そうだったのでほっとしました。

生前、お義母さまといっしょに、何度もお花見に行かれたのですね。お義母さま、きっと桜の花を喜ばれていることでしょうね。
Commented by milletti_naoko at 2023-03-22 19:02
結うさん、こんにちは。
そうなんです。奥さんや息子に比べて影が薄くなりがちな聖ヨセフもこの日は主人公で、ミサの説教でも父として夫としての聖ヨセフの人柄や行動のすばらしさが語られ、その記念日がイタリアの父の日になっています。

ありがとうございます。イチゴはおいしいですよね。イタリアでは今の季節でもないと年中は食べられないからと、最近はほぼ毎日、少しずつですが食べているわたしです♪
Commented by katananke05 at 2023-03-22 22:20 x
イタリアの父の日は 聖ヨゼフの日だから、、というのは 初めて知りました〜
マリアさまはしっかり お祈りにも出てきますが お父さんのヨゼフは
とんと影がうすいですが
イタリアで祝ってくれてよかった〜

一年前、、時の経つのが早くて恐ろしいです〜 ご主人の心には
いつまでも お料理をおしえてくれたときのこと しっかり残ってることでしょうね〜貴重な時間でしたね〜

ピンピンコロリ、、という言葉が日本にはあるけど 元気だったのにあっという間に逝くというのが年寄りの願いです〜
Commented by milletti_naoko at 2023-03-23 00:05
katananke05さん、カトリック教国ならではの父の日でしょうね。ペルージャ郊外の聖ヨセフに捧げられた教会では、ミサや行進もして、この日を盛大にお祝いしたそうです。

ありがとうございます。うちの夫は口数が少なく、外で過ごすことが多いので、お義母さんとこうして長くいっしょに、教えてもらいながら過ごした時間は、きっといつまでも心に残ることと思います。

遺される側はつらいですが、苦しむことなくさっと逝きたいとは、きっと皆の願いでしょうね。
Commented by goodlifegirl at 2023-03-23 14:15
ご主人様のお母さま、直前までお元気だったんですね。
レシピを引き継いで、すてきな思い出ですね。
優しいご主人様となお子さんがそばにいらっしゃるから、お義父さまも元気でいれるんだと思います。

愛情たっぷりのいちごのデザート、とっても美味しそうです。
Commented by milletti_naoko at 2023-03-23 22:40
goodlifegirlさん、うちの夫は根は優しいのですが、ぶっきらぼうで一言多いところが、特に近親に対してはありがちです。お義母さんから教わるということであれば、言うことにしっかり耳を傾けて集中していたでしょうから、二人で温かい親密な時間も持てて、本当によかったと思います。

ありがとうございます。上階に住んでいる義弟夫婦が、義弟が退職して家にいることもあって、昼食はいつも義父といっしょに食べてくれて、トーディの義弟もしばしば義父を訪ねてくれて、ありがたいことです。
by milletti_naoko | 2023-03-21 20:50 | Umbria | Comments(14)