春の味覚 野山で野生のアスパラガス狩り、World Voice 連載

　３月３１日金曜日、３月末が締め切りの寄稿原稿をまとめよう、仕上げようと躍起になっていたときに、夫ったら、山の家に木々の剪定に出かけたついでに、びっくりするほどたくさんの野生のアスパラガスを摘んで帰り、「夕食には、アスパラガスの卵料理を食べようよ。ぼくはテニスの練習に行くから、帰るのが午後８時過ぎになる。」と言うではありませんか。

　あまりにも大量の収穫だったので、食べられる柔らかい部分だけをこうしてフライパンに載せるまでだけに、３０分近くかかりました。

　今回はどういうわけか、夫が根こそぎ引き抜いたアスパラガスも何本も混じっていたのですが、おいしく食べられる茎の柔らかい部分は先端から１０〜１５cmほどだけなので、夫が持ち帰った野生のアスパラガスの重量のうち、約３分の１です。この日の食事記録を見ると、下処理を終えたあと、食べられる部分だけを量っても、１６４gありました。そのため、卵を五つ使っていっしょに炒めると、卵の黄色い色よりも、アスパラガスの緑色が目立つ一品となりましたが、野生のアスパラガス独特の苦みが味わえて、おいしかったです。

　閑話休題。ニューズウィーク日本版の姉妹サイト、World Voiceに寄稿してぜひ書きたいと考えているテーマはいろいろあります。女性の日と古代における女神信仰・女性の位置づけ、イタリアの暦と年間行事の今むかし、感染下から脱しつつあるイタリア、イタリアの野山に春咲く花と野草・薬草療法、イタリア人と花粉症、今年イタリアで訪ねるならこの町がいいというロンリー・プラネットのおすすめなど、実は去年の終わりから書こうと思ってあれこれ調べ、書きかけてはいるのに、風呂敷を広げすぎて、結局まとめられずにいる記事がいくつもあるのです。そのうちの二つを、何とか３月３１日のうちに記事としてまとめ上げて投稿しようと考えていたのですが、金曜日は日本語の授業もあり、夕食のしたくに時間がかかりすぎて、締め切りが迫ってしまったために、上述の二つ目・三つ目のテーマを、それぞれ家の祝福と野生のアスパラガスに焦点をしぼって書き上げることにしました。

　そうやって、この日書き上げた二つ目の寄稿記事、「春の味覚　野山で野生のアスパラガス狩り」を、ニューズウィーク日本版の姉妹サイト、World Voiceに投稿しました。

https://www.newsweekjapan.jp/worldvoice/ishii/2023/03/post-53.php

　よろしかったら読んでいただけるとうれしいです。
　野生のアスパラガスについては、このブログを始めた１３年前から、毎年春から初夏にかけて収穫できる頃に何度も記事にしています。そのため、ブログの記事では、野生のアスパラガスの見つけ方や下処理の仕方、どんな料理ができるかなどを毎回書くわけではないのに対し、寄稿記事では、野生のアスパラガスについてぜひ知っておいていただきたいことの概要を記し、書ききれないことについては以前の記事へのリンクを付してあります。
　ちなみに、この日の夕方には、キノコ狩りを趣味とする夫の末の弟が夫のさらに２倍、３倍の量のアスパラガスを収穫し、昨日は義父もまた夫と同じかそれ以上の量のアスパラガスを摘んでいました。野生のアスパラガスがおいしい季節、そうしてその収穫を人々が楽しむ季節は、これからもしばらく続きます。

Articolo scritto da Naoko Ishii

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