サンレモと眠れぬ夜とチョコ子羊

　１２月に２度、ひどいめまいに苦しみ、特に２度目はせっかく出かけたオルヴィエートで、昼食後に駐車場の車の中でずっと車の中でめまいと吐き気がおさまるのをむだに待ち続けるという辛い思いをしたわたしは、

それまでは１日に１度、もっぱら昼食後に飲んでいたコーヒーを一切断ち、もともと飲んでもワイン１杯程度で、それも月に１、２度だったアルコールも、さらに控えるようにしました。祝いの席などでどうしても避けられないときや、少しだけ飲みたいと自分が思うときに、数十mlだけ飲むようにしたのですが、おかげで以来、めまいに困ることはなくなりました。

Orvieto (TR), Umbria 11/2/2023
　ところがその後一度だけ、２月１１日にボルセーナ湖を訪ねたとき、行きがけにオルヴィエート郊外のいつもの日本料理店で昼食を食べたあとに、

２か月ぶりに以前のようにコーヒーを１杯飲んだら、夜中に目が覚めて、その後は目が冴えてほとんど眠れませんでした。
　この日はサンレモ音楽祭の最終日だったのですが、順位の発表は午前２時半を過ぎるとのことだったので、わたしたちは待たずに就寝しました。そのため、翌朝わたしが「眠れなかった」と言うと、夫は「だったら、誰が１位になったか分かるまで起きていればよかったね。」と言ったのでありました。午前３時に目が覚めて、それ以降眠れなかったので、サンレモの結果が分かるまで起きていたら、一切眠れずじまいになったようにわたしは思うのですけれども。




　さて、この晩みごとに一位となり、大賞を獲得したのは、マルコ・メンゴーニ（Marco Mengoni）の歌、『Due Vite』でした。上に埋め込んだのは別のテレビ番組に出演したときの映像なので、歌の後にインタビューも入っているのですが、歌だけの映像にはコマーシャルが入っていたり、わたしが言及したい肝心の部分が収録されていなかったりするので、あえてこの映像を選びました。
　土曜にオルヴィエートに行った帰り道、車内で聞いていたラジオで、この歌が流れたのですが、そのときに、上の映像では1:26-1:34にあたるところで歌っている言葉、
"Tanto lo so che tu non dormi, dormi, dormi, dormi, dormi mai" 「いずれにせよ ぼくは知っている　君はまったく眠らないということを」
を聞きながら、"tu non dormi mai"と、dormi「（君は）眠る」という動詞は文法的には１度だけ口にすればいいところを、強調してリズム感も出したいからだろうとは思うものの、５回も繰り返すのは数が多すぎるのではないかしらと、ぼんやりと思いました。
Perugia, Umbria 16/4/2023
　我が家の庭に咲く大きな桜の花もようやく花盛りとなり、夕方この写真を撮影した昨日の夜は、真夜中前に就寝したのに、眠りがひどく浅く、午前４時半過ぎに目が覚めて３０分ほどずっと目が冴えて眠れなかったので、「おまえは眠らない、眠らない、眠らない、眠らない、眠らない」というあの歌の呪縛ではないかしらと、不眠に悩む頭の中で、一瞬そう思いました。
　この日は朝はウォーキングに出かけ、日曜の大家族での昼食の準備や片づけの上に、夕方コンサートもあったので、体はしっかり動かしていましたし、睡眠の妨げとならぬよう、午後１０時半にはパソコンも電源を切っていました。

　なのにどうして眠れないのだろうと考えていて、ようやく気づきました。
　夜おなかがすいたので、午後９時半頃に、お気に入りのチョコレート子羊ケーキを食べたのですが、

外にも中にもブラックチョコレート（cioccoato fondente）が使われているので、カカオに含まれているカフェインを寝る間際に取りすぎただめだということに思い至ったのです。
　夕食後、夜９時頃に夫と二人でチョコレートを食べることは、以前は時々あったのですが、最近は夫も食事療法を始めたため、そういうこともなくなり、わたし自身がコーヒーを飲まなくなって数か月経ったので、チョコレートの少量のカフェインでも、睡眠の妨げになったのだろうと気づいたのです。調べてみたら、敏感な人はチョコレートを食べるのは就寝の８時間以上前にした方がよいと書かれていたので、それならばと、今日は昼食後すぐに食べてしまったのはわたしです。


　最近は、たくさん運動したのに摂取カロリーが少なすぎて翌朝骨格筋率が下がっていることが時々あったからと、半分本気で、半分いいわけにして、大好きなチョコレート子羊を楽しんでいるわたしです。復活祭の時期だけ販売されるこのお菓子を、今年は三つ購入し、今日三箱目を開けたところです。

Articolo scritto da Naoko Ishii

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