イタリア写真草子 ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

ヘレボルス・スミレ今も咲くラヴェルナの森を修道院へ

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 ペルージャでは昨日は青空が広がり、最高気温が19度との予想が出ていました。花盛りであろうオルヴィエートの藤も見たいけれども、久しぶりにラヴェルナの森も歩きたいと悩んだ挙句、「予報では日中22度にも達するというオルヴィエートは日曜は人が多く、歩くには暑かろう」と、久しぶりにラヴェルナに行くことにしました。いつか行きたいと夫と言いながらも、週末は天気が悪かったり気温が低かったりで、先延ばしにしていたのです。


 ペルージャで野に山に咲き乱れる花を見て、こんなふうに花いっぱいの野原が見られるのではないかと楽しみにしていたのですが、標高が約千メートルの山の野原は、

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Santuario della Verna, Chiusi della Verna (AR), Toscana 23/4/2023

タンポポがかろうじてぽつりぽつりと咲くばかりで、まだ裸の木々の方が多いようにさえ見えました。

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 いつものようにラベッチャの駐車場から参詣路を登っていくと、けれども、若葉とスピノサスモモの白い花が目に飛び込んできました。

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 崖下の野原に行くために、参詣路の途中で石垣の中へと入っていくと、そこには野の花がたくさん咲いています。

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 ブナの森の中に入ると、涼しい山では今もスミレやプリムラなど、

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早春の花を始め、

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色とりどりの花がそこかしこに咲いていて、

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思いがけず花の楽園に出会えた喜びに、足を止めては花を眺めて撮影しました。

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 というわけで、歩く速度はかなりのんびりになりましたが、

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歩いた距離は5km余りでいつものペルージャでのウォーキングコースと同じなのに、消費カロリーがかなり高くなっています。ただ、わたしのスマートウォッチで記録できるスポーツ一覧には、ロッククライミングはあっても登山はないため、「屋外ウォーキング」として記録しています。登山はウォーキングに比べて、メッツ値(「身体活動の強さと量を表す単位」、こちらを参照、詳細はこちら)が高く、荷物を持っての登山やリュックを背負ってのトレッキングとして、メッツ値からカロリーを計算すると、745kcalとなるので、実際の消費カロリーはもっと高いようです。そのためか夕食時には空腹でたくさん食べたつもりだったのに、寝る直前にまたおなかがすいてバナナを1本食べたら、あんなに歩いたのに今朝は昨日に比べて体重と体脂肪率が上がり、骨格筋率が下がってしまって、残念です。

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 閑話休題。行き先を決める参考にと、昨日の朝に天気予報を確認すると、ラヴェルナのある村は晴れ時々曇りで最高気温は19度と高く、森の中なら木々が影を落としてくれて涼しいだろうと考えていたのですが、実際には歩き始めてすぐに空が曇って冷たい風が吹き始め、わずかですが雨もぱらつきました。さらに、山や森ではつい最近まで雪が残っていたためか、あちこちにぬかるんだ道が多かったので、野原を歩くときのマダニ対策にとゲイターをつけていて助かりました。

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 いろいろな花に出会えた中でも、一番うれしかったのは、昨日の記事でもお話ししましたが、さまざまな色や姿のミスミソウがたくさん咲いていたことです。

 3年前の4月にもミスミソウをあちこちで見たのですが、そのとき、2019年4月22日には、岩の高いところに咲くばかりだったので、岩をよじ登って撮影しなければいけませんでした。(記事はこちら)それが昨日は、そのミスミソウがすぐ道端、足元に咲いていることもしばしばありました。

 ちなみにこの同じ日に、4年前はプルモナリアも咲き、マツユキソウも枯れ始めた花を見かけたとありますし、昨日は見なかったクリーム色の花も咲いていたようですから、同じ森の同じ道を同じ頃に歩いても、やはり年によって出会える花が違ってくるようです。(記事はこちら

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 小さなかわいいカタツムリが、ちょこんと花びらにのっているミスミソウの花もありました。

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 ラヴェルナの森には、まだ種が育っていないヘレボルスの花も咲いていました。

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 境内にいつになく大勢の人がいたため、教会は訪ねず、風景だけ楽しんでから駐車場へと坂道を下りました。

 過去記事を見ると、なんと5月にもスミレが森に咲いていた年もあるそうなのですが、今年はもう見られないと思っていたスミレやプリムラなど、野の花にたくさん出会えて、うれしかったです。

Articolo scritto da Naoko Ishii

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ブログテーマ:春を感じる1枚
Commented by cut-grass93 at 2023-04-25 08:10
野の花が豊富ですね。
私もこうした可憐な花の方が派手な花屋の花より好きです。
小さい花だけれどカワイイ。
2枚目の岩山上が確か修道院でしたね。
行ってみたい場所の一つです。
Commented by katananke05 at 2023-04-25 11:14 x
忘れないうちに上の黄色の花は
キバナのアマナ
下のクリスマスローズ見たいのは
あさぎふゆぼたん (クリスマスローズの仲間) とでましたよ〜
可憐な花ですね〜

すみれや ミスミソウや ポリアンサ 高山植物のような花がいっぱい、、とおもったら ここは 1000メートル近くあるのですね〜
神戸の六甲山くらいだから
植生も納得です〜
ひょいと行けて 身近にこのような可憐な花が見られるのはとってもうらやまし〜ですよ〜
Commented by koito_hari616 at 2023-04-25 11:18
こんにちは

小さな山野草は良いですよね~♪
私も野生の山野草を見ると足を止めて撮ります
歩みが鈍くなります💦
ミスミソウの花びらの上にちょこんとのっている
カタツムリは小さすぎて見逃してしまいそうですね
本当に可愛いです♪命の営みですね
Commented by ririrouzu at 2023-04-25 11:31
草花達も、いつもの通りには行かないようですね~(笑)それでも忘れずにその時期が来れば目いっぱい姿を現してくれますね!
Commented by goodlifegirl at 2023-04-25 13:58
過去記事の5月のラヴェルナの森は、あたり一面が花で彩られてますね~♪これからまた彩られていくのでしょうか(^^♪
参詣路の方には、野の花が沢山だったんですね。
花の楽園、素敵ですね~
なお子さんの写真で、日常から少し離れて緑に癒されます(*´▽`*)
Commented by meife-no-shiawase at 2023-04-26 00:42
ほぼ垂直に近い崖を登らないと撮影できなかったとは!
でも今回はそんな危ないことはせずに可愛らしいお写真が撮れてよかったですね!
生息する場所が3年の間に少し変わったりしたのでしょうか。

地図を見るとお店がポツンとあるのですね。
Commented by ciao66 at 2023-04-27 17:43
なんとバナナ一本でせっかくの運動が帳消しとは!
まったく油断も隙も無いですね。
やはり間食は大敵なのでしょうか?
ヘレボルスの花がひっそりと綺麗です♪
Commented by milletti_naoko at 2023-04-27 23:28
草刈真っ青さん、ありがとうございます。森の中で季節になれば咲く野の花たちがきれいで、愛らしいです♪

いつかご自身で訪ねられる日がきっと来ますように。
Commented by milletti_naoko at 2023-04-27 23:31
katananke05さん、ありがとうございます。
最近は記事を書くのに精一杯で、なかなか花の名前を調べたり書いたりする時間が取れずにいます。

そうなんです。標高が高いので、森は涼しく、高山植物が咲いているんです。車でペルージャから1時間半ほどかかるのですが、歩きやすく人も通るので安心してトレッキングができるお気に入りのコースです。
Commented by milletti_naoko at 2023-04-27 23:45
結うさん、こんにちは。
たくましく自らの力で育って咲く小さな花、健気でかわいらしいですよね。そうなんです。それで特にカメラも持って歩くと歩みが遅くなるのですが、山だと傾斜があるおかげで、それでも心拍数が上がるので助かります。

小さなミスミソウの花に小さなカタツムリ、小さな命が寄り添い合っていました。
Commented by milletti_naoko at 2023-04-27 23:50
ririrouzuさん、標高や場所が違うと、花たちも咲く季節が変わるので、今年はあまり見られずに寂しく思っていた野の花が見られてうれしかったです♪
Commented by milletti_naoko at 2023-04-27 23:54
goodlifegirlさん、過去記事も見てくださったんですね! あれはいつ頃だったのだろうと思うとき、ブログに記事があるとすぐに分かるので便利です。春のラヴェルナというと崖下の野原一面の花畑を思うので、今年もまた見られる日が楽しみです。

ありがとうございます。きれいな野の花がたくさん咲いていて、うれしかったです♪
Commented by milletti_naoko at 2023-04-27 23:56
メイフェさん、どうしてラヴェルナのミスミソウは手の届かないところにばかり咲くのだろうと思ったら、季節が違うからか、ひょっとしたら以前は下方に咲く花は誰かが摘んでしまったからか、そこかしこにたくさん咲く花が見られて、とてもうれしかったです♪ あのときは、岩をよじ登るのが大変でした。

このお店、境内のはずれ、森を出てすぐのところにあるんですよ。
Commented by milletti_naoko at 2023-04-27 23:59
ciao66さん、そうなんですが、もし食べていなかったら、体がエネルギーとして筋肉を消費してしまったかもしれないので、難しいところです。夜遅くに食べずに済むように、でもおなかが空かずに済むように適度に食べる、それがなかなか難しいです。

ありがとうございます。種が育ってしまっている花が多い上に、下を向いて咲くので写真が撮りづらいのですが、いいところにきれいな花が咲いてくれていました♪
by milletti_naoko | 2023-04-24 23:17 | Toscana | Comments(14)