黄花藤・白い桜咲いて春爛漫のペルージャ散歩道 桃色広告気になるけれど

Percorso Verde, Perugia 21/4/2023
　「５月のペンダント」（maggiociondolo）というイタリア語名を持つ黄花藤が、少し前からいつもの散歩道、ペルージャ市民の散歩コースできれいに咲いています。キングサリという別名の方が知られているようですが、鎖という言葉の響きがきれいな花にそぐわないように思い、ここでは黄花藤と呼んでいます。
20/4/2023
　４月２０日は、電車の駅のホームに咲くひなげしを撮影したあと、日が高いのでイノシシに出会う心配はなかろうと、久しぶりに散歩コースのうち、丘の上へと登っていく道を歩きました。青空の下、ペルージャ中心街の町並みがきれいに見えます。
　この日はこの道を通ったおかげで、再び丘のふもとへと下ったときに、

イタリア在来種の白い桜が

満開であることに気づきました。

　サッカー競技場の手前、道の左手には、キンポウゲとヒナギクが一面に咲いています。
　一方、この道の右手では、

　オークにさわやかな緑色の若葉が育っています。

　さらに進んでいくと、キンポウゲの間に、ボリジの花が咲いているところが、そこかしこにあります。
21/4/2023
　翌日、４月２１日は、日が高い頃なら桜がもっときれいに撮れるかもしれないと考えて、昼前にウォーキングに出かけました。
　わたしが市民の散歩コースで見かけた八重桜の木は２本とも、背の高い木に囲まれているからです。

　すると、八重桜の花はもちろん、サッカースタジアム近くに咲く八重桜の脇に立つリンゴの花も、この日は日に照らされている花がたくさんありました。まだ残っている去年の実の大きさから察するに、リンゴにしてはかなり小さな実がなる品種のようです。

　競技場の脇を通り過ぎて、横断歩道を渡り、さらに映画館の方へと歩いていくと、タンポポは今も咲く花が多いのですが、その綿毛もあちこちで見かけました。

　このさらに先には、以前から前を通るたびに花を楽しみにしていた桜の木があります。咲き始めるのが早かったので、今ではかなり葉が育ってしまっていますが、まだ咲く花もありました。

　さらに歩いて映画館の近くまで来ると、ヒナギクが一面に咲いています。黄花藤の木々は、この映画館の近くに植わっています。

　梨の花も咲いています。

　ポプラの小さな緑の実も、この日は青空に映えてきれいに見えました。この実が熟して割れると、中から白い綿毛のついた種が出てくるのだそうで、昨日はもう地面に落ちている綿毛をたくさん見かけました。
　ちなみに、ポプラの綿毛は花粉ではなく種なので、綿毛そのものは花粉症の引き金にはならないけれども、柔らかな綿毛に他の花粉がたくさん付着し、その花粉を運んでしまうために、花粉症の症状が出るきっかけになりやすいとのことです。（詳しくはこちらの記事）
　ポプラ並木の下を通り、映画館の広い駐車場の端まで歩いたら、来た道を引き返します。先のヒナギクの写真に見える自転車の奥に立つ看板は、

裏側がしばらく前からこういう広告になっています。
　イタリアのランジェリーブランド、Intimissimiの広告で、夏の砂浜では女性はビキニを着ていることが圧倒的に多いイタリアでは、決して肌を露出しすぎているというわけではないのですが、ジェニファー・ロペスがこういう恥じらいを含んだ表情でランジェリーを着て立つ広告を、市民が健康のために歩き、通学のために歩く高校生が多いこの道にこんなふうに立てるのはいかがなものかと、わたしは思ってしまうのでありました。これもかつて日本の校則の厳しい高校で教えていた頃の経験から来る、一種の職業病なのでしょうか。それとも、日本とイタリアとの感覚の違いなのでしょうか。

Articolo scritto da Naoko Ishii

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