崖下のバラ美しいオルヴィエート

　今日、久しぶりにオルヴィエート（Orvieto）の崖下周遊トレッキングコース（Anello della Rupe）を一周すると、

Orvieto (TR), Umbria 2/6/2023
オルヴィエートを頂く凝灰石の断崖の北西の端を回ってしばらく歩いたところに、色とりどりの様々な品種のバラが咲いていて、とてもきれいでした。

　トレッキングコースの両端に咲くバラは、これまでにも何度か見たことがあるのですが、年々花が増えて、今日はかつて見たことがないほど、たくさんのバラが咲いていました。

　絞り模様の美しいバラもあります。

　幾重にも咲く大きな花のあでやかな白いバラもあれば、

縁が淡いピンクを帯びた小さい花びらのかわいらしいバラもあります。

　ハナムグリが花にもぐっているバラもあります。

　赤いバラはもちろんのこと、

　ピンクに縁どられたクリーム色のバラが咲く様子や、

絞り模様のピンクの色の深さの違うバラも美しいです。

　「この美しいバラたちは、２０１８年１２月に亡くなったレーノ・モニタヌッチ氏を記念して植えてあるんですよ」と、いつだったかバラを愛でては撮影していたわたしに、通りかかった女性が教えてくれたのですが、

今日訪ねると、「オルヴィエートを愛して大いに町に貢献したという氏に捧げて」という記念プレートもできていました。かつてわたしに教えてくれた女性からは、「中心街にあるバール、Bar Montanucciの亡くなった主人を記念して」と聞いていたので、今日記念プレートを見て、初めて氏の名前を知りました。

　名前が分かったのでインターネットで検索してみて、２週間前、５月１９日に氏を偲んでの催し、Fioriscono le rose「バラが咲きます」が、このバラ園や崖下周遊トレッキングコースで行われていたことを知りました。

　今日オルヴィエートを訪ねたのは、郊外のいつも日本料理店で久しぶりに寿司と刺身を食べたいとわたしが思い、また、雨の日が長く続いたあとでも崖下周遊トレッキングコースなら歩きやすいだろうと夫が考えたためです。
　４月１５日に訪ねたときは、藤の見頃にはまだ早かったので、満開の頃にまた行きたいと思いつつ行くことができぬまま花の季節が過ぎてしまい、今日トレッキングコースを歩き始めたときは、ヒナゲシの花を楽しみにしてはいたのですが、バラの花のことはすっかり忘れていました。それだけに、たくさんのバラがきれいに咲いているのを思いがけず見ることができて、うれしかったです。

　今はさらに、バラの少し手前に、アナベルも植えられていて、

つぼみが開き始めた様子が、線香花火の火花のようでかわいらしかったです。

　午後２時、あるいは午後５時から雨が降るという予報が出ていて、オルヴィエートの上空の空が半分ほど雲に覆われていたので、夫もわたしも傘を持って歩いたのですが、幸い雨に降られずに済んで助かりました。

Articolo scritto da Naoko Ishii

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