イタリア写真草子 ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

美しく静かな緑・中世の村をゆく徒歩の旅に友と夫旅立つ Il Cammino dei Borghi Silenti

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 2年前の6月のことです。紫陽花が彩るボルセーナの村と湖の散歩を楽しんだ帰り道に、

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Bolsena (VT), Lazio 16/6/2021

テベレ川のダム湖であるコルバーラ湖(Lago di Corbara)の湖畔にある村、チヴィテッラ・デル・ラーゴ(Civitella del Lago)に立ち寄ると、

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Civitella del Lago, Baschi (TR), Umbria

雲の下からのぞく空が夕日に茜色に色づき、コルバーラ湖もほんのりと赤らんで、きれいでした。

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 中世の町並みが美しい村は、花に彩られ、

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ケッパー(capperi)の花も咲いていました。

 コルバーラ湖にかかる橋の一つはもうずいぶん前から工事中で、今も信号による片側交互通行が続いているのですが、

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この日はちょうどその橋がセメントを流すために全面通行止めとなっていました。そのため、普段通っている下の地図でオレンジ色で記した道を通ることができずに、

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Google Maps

山あいの道を通って南方へと下っていかなければいけませんでした。そのために、行きも帰りもかなり遠回りすることになり、帰り道にせっかく通るのだからと、ジェラート休憩に

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Montecchio (TR), Umbria

モンテッキオ(Montecchio)に立ち寄り、

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趣のある中世の町並みを散歩しました。

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 石造りの建物に花が

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彩りを添えていました。

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 いったいどうやってたどり着いたのだろうと思えるような城壁の穴の中に、猫がいて、

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写真を撮っていたら気配に気づいたのか、後ろをふり返って顔を見せてくれたりもしました。

 今になって、2年前のお話をするのは、今朝この二つの村を通る徒歩の旅に、夫が出発したからです。

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https://www.camminodeiborghisilenti.it

 Il Cammino dei Borghi Silentiは、中世の町並みが今も残る小さな村や緑の静けさの中を、自然や風景を楽しみながら歩いていく91km、5日間の徒歩の旅です。今までに何度もいっしょにいろいろな巡礼の旅に出かけた友人夫妻が、昨日、6月6日火曜日からこのトレッキングコースを歩き始め、わたしたちも以前から誘われて興味を持っていました。

 ただ、実は先日ミジャーナの山の家に友人たちを迎える前日、金曜日に、夫は足に肉離れを起こしていましたし、わたしは木曜の朝に通訳を務めるオンラインミーティングがある上に、水曜日・金曜日に動かせない授業もあります。雨が続いてもいたので、夫は足の様子も見て、5日間の行程を友人たちは4日で歩ききろうと予定しているそのうちの1日か2日だけ参加するつもりだとは聞いていました。それが昨夕帰宅したときに、「明日からいっしょに歩くために、有給休暇も取った」と言うではありませんか。トーディに住む義弟と姪が日曜の大家族での昼食の際に、「もし足が痛んで歩けないようであれば近くだから車で迎えにいく」と言ってくれたこともあり、「足が痛んだら歩くのをやめてうちに帰る」と、足が本調子ではないことを心配しながら、今朝出発しました。




 夫が出発した今になって、この徒歩の旅を語る上の動画を見て、わたしも1、2日だけでも行けばよかったかなあと思いつつ、歩くだけならいいのですが、ペルージャから車で往復する必要もありますし、先週体調を崩したり国民の休日だったりしたために授業を休みにしたこともあり、今週もまた休むわけにもいきません。それに、木曜のオンラインミーティングは、事前にその際に質問したい内容について連絡があれば日本語に翻訳する必要があり、ミーティング後にはその要約に日本語の訳を添えて提出しなければいけません。

 通訳として参加すると、わたし自身が話している時間が長いのでメモを取るのは難しいため、2回目以降はミーティングを主催する日本企業にその録画をお願いしていたのですが、どういうわけかAI議事録は残っても録画はできていないという結果になり、3回目だった先週は事前に参加者全員の許可を得てわたし自身のパソコンでの録画を試みたものの、それも失敗してしまいました。そうして、AI議事録は、英語を日本語として、日本語を英語として理解しようとすることもあるために、とんちんかんで何の意味もない文字や言葉の羅列が4分の3を占める状況なので、思い出したり資料やメモを参考にしたりながら要約をまとめ上げるのにひどく時間がかかります。幸い、前回は自分がなぜ録画できなかったか分かったので、明日のミーティングについては、収録音声の質が悪くとも、少なくともわたしのパソコンでは録画することができそうです。


 閑話休題。上に引用したIl Cammino dei Borghi Silentiの地図中、ピンクで囲んでいるのは、わたしたちがかつて確実に訪ねたことがある村です。それ以外にも、今朝探してみて写真が見つからないものの、訪ねた記憶のある村もいくつかあります。そこで、最初はそういう村の写真を探し出して、徒歩の旅を紹介する記事に添えようと考えていたのですが、見つからない写真が多く、見つかっても写真が今ひとつである村もあるので、代わりに、2年前の旅の思い出から話し始めて、今回夫が参加する旅の話へとつなぐことにしました。

 興味がおありの方は、上のアックワロレート(Acqualoreto)のほか、グワルデーア(Guardea)でフユナラの巨木を訪ねたときの記事もありますので、よろしかったらこちらから記事をご覧ください。

Articolo scritto da Naoko Ishii

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Commented by cut-grass93 at 2023-06-07 20:01
今日のブログは、ホント、写真が素敵すぎて頭が浮ついて
文章が全然頭に入ってこないのです。
最初の写真が衝撃的。
そして真ん中あたりの地図のすぐ下とその次

もう瞬間的に私の中で絵画のイメージがビビビ
ってなってきて、またお願いしますね。

あー、こんなところで1か月ぐらい生活できたら
どんなに良いか。。。。

ブログの内容に関するコメントが無くて、御免なさい。
私の頭の中はパニックです。
なおこさん、カメラマンとしても構図のセンスが素晴らしい方ですね。
絵をお描きになるといいのにな。
Commented by meife-no-shiawase at 2023-06-07 22:24
建物がかっこよすぎますね。
イタリアは地域によって建物の特徴が色々と違うのでしょうか。
街全体のカラーもなんとなく街ごとに違う印象です。
そういえば初めてイタリアに旅行に行けた時、
フィレンツェの街の色が統一されていて、あまりの美しさに感動したのを覚えています。
いまだのあの時の風景、覚えています。

ネコちゃんもまたいい場所を見つけて。
窓から色々なものを眺めているのでしょうね。
この場所の石の積み重ねも素晴らしいですね~!!!
Commented by milletti_naoko at 2023-06-08 05:18
草刈真っ青さん、ありがとうございます。

最初の写真は、去年に記事を書いたときは、おそらくは明暗の差がはっきりしすぎていてアーチの中が暗く、そこを明るくすると紫陽花が白っぽくなってしまうので割愛したのだと思います。今回は悩んだ末に掲載してよかったなあと思いました。

いえいえ、町並みや風景が美しいんですよ。そういう景色に接する機会を多く得られて、ありがたいことです。
Commented by milletti_naoko at 2023-06-08 05:25
メイフェさん、建物の色は、こういう中世などの古い町並みの場合には、近くで採掘できる石を使って建てるために、その石の色によって決まってきたりもするんですよ。フィレンツェも美しいですし、南イタリアやギリシャの白一色の石造りの町並みや家もすてきですよね。アルプスに行くと屋根がスレートだったり木ででてきている家があったりして、地方差があるのも興味深いです。

この城壁、使っている石や積み方が違っている部分は、壊れた部分を後世に修復したからかもしれませんね。高登りして、見晴らしを楽しむ猫ちゃん、かわいらしかったです。
Commented by katananke05 at 2023-06-08 11:15 x
イタリアはどこを取っても全て
絵になりますね〜
石造りというのが 花も建物も
全てを 美しく見せる抜群の 背景ですね〜
イギリスの小さな村で このような景色に出会ったことあり
「自然」と渾然一体の
見事な絵画のようです〜
素晴らしい巡礼のコースでしょうね〜
Commented by koito_hari616 at 2023-06-08 11:57
こんにちは

石造りの中世の町並みにお花がとても似合っています
この様な街を中世の人たちが歩いていたのかと
思いを馳せました

ご主人さまの肉離れが再発されませんように
Commented by goodlifegirl at 2023-06-08 15:31
中世の町並み、石造りの建物にお花がキレイに彩られて息を吞むほど美しいです(*´▽`*)
猫ちゃんもカメラ目線ですね~♪
こんなにも素晴らしい景色の中を徒歩の旅とは良いですね。
ご主人様、肉離れが悪くならないといいですね!
Commented by milletti_naoko at 2023-06-08 16:55
katananke05さん、重厚な石造りの家に、かわいらしい色とりどりの花が彩りを添えていて、すてきだなあと思います。

イギリスにもそんなふうに自然と花の美しい村があったんですね!
Commented by milletti_naoko at 2023-06-08 16:57
結うさん、こんにちは。
花いっぱいに彩られた家や通り、すてきだなあと思いました。
ありがとうございます。昨日はなんとか問題なく歩くことができたようで、ほっとしています♪
Commented by milletti_naoko at 2023-06-08 17:11
goodlifegirlさん、この猫ちゃん、こんな高いところで大丈夫という穴の中ですっかりくつろいでいたのに、わたしたちが話している声が聞こえたからか、体を立て直してふり向いてくれて、顔が見えてうれしかったです。

緑が多く、通る村も風情あるところが多くてすてきだなあと思いました。ありがとうございます。昨夕電話があって、なんとか問題なく歩き通すことができたと言っていたので安心しました。
by milletti_naoko | 2023-06-07 18:58 | Umbria | Comments(10)