紫陽花と青い湖ボルセーナ

　６月２５日日曜日は、ラッツィオ州の紫陽花（ortensia）の村、ボルセーナ（Bolsena）に、紫陽花を見に行きました。

Bolsena (VT), Lazio 25/6/2023
　駐車場から坂道をしばらく上って、まずは古城近くから湖を見晴らし、それから紫陽花の花や眺めを楽しみながら、湖へと坂道を下っていきました。

　近くの広場に、なんとも珍しい花がピンク色のケッパー（capperi）があって、

花盛りです。わたしはもちろん、夫も初めて見たようで、二人で近くに行って花の写真を撮りました。
　ケッパーの花は普通は白いのです。（詳しくはこちらの記事）

　冒頭の写真で左に見えるアーチを通ってしばらく歩くと、ボルセーナの町並みと、ボルセーナ湖（Lago di Bolsena）が見えました。吹き続ける北風が雲を追い払ったためでしょう、雲ひとつない青空が広がり、ボルセーナ湖もかつて見たことがないほど鮮やかに青い色をしていました。

　中世の雰囲気が今も残る坂道を下っていくと、まだ咲いている藤がありました。

　そうして、大きなプラタナス並木の下に、紫陽花の並木もある通りを通って、湖へと向かいました。
　３月に訪ねたときには工事中で、椿がきれいだった通りは、今は工事が終わり、歩道が広くなっていました。座って花を楽しめるようにということでしょう、ベンチも新たにあちこちに置かれていました。

　この紫陽花は、涼やかな青い色がきれいで、水色の小さな真花がかわいらしいなあと思って撮影しました。

　植わっている紫陽花が、年々育って大きくなってきています。奥に見えていた湖が近づいてきました。

　同じ木から、薄紫色の花に混じって、ピンクや水色の花も咲く紫陽花もあります。

　湖に出てからは、岸辺を右に行っても左に行っても、紫陽花が彩る遊歩道が長く続いています。今回は岸辺の散歩道を、右へと歩いていくことにしました。
　岸辺では、紫陽花の花たちが太陽の光を浴びて咲いています。

　夫の後を追って、ヨットの船着場を歩いていたら、観覧車の左手にボルセーナの中世の町並みがきれいに見えました。３月に観覧車を初めて見たときは、移動観覧車だと思っていたのですが、今もまだあるということは、ひょっとしたらずっと設置されているのかもしれません。

　オオバン（folaga）のかわいい雛鳥たちが岸辺にいました。

　さらに歩いていくと、紫陽花の花の向こうに、またもボルセーナの古城と町並みが現れました。

　柳の葉が風に優しく揺れる、このしばらく先まで歩いてから、駐車場へと引き返すことにしました。
　前方の柳の向こうに見える赤いものはカヌーです。この赤いカヌーと白いカヌーが、岸辺を歩いていたわたしたちの近くを通り、追い越していきました。

　この写真の奥に見えるように、岸辺で水着姿で日光浴をしたり、湖に入って泳いだりする人も、日曜はたくさん見かけました。風はありますが、日差しが強く暑いほどなので、夫も水着があれば泳ぎたいと言っていました。湖上には、ボートやヨットで楽しむ人もいました。
　今年も紫陽花の花が美しい頃に、ボルセーナを訪ね、町並みと湖を散歩することができて、うれしかったです。

Articolo scritto da Naoko Ishii

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