イタリア写真草子 ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

あの川の水源に行きたい山を下り登ろうと夫言う

 先週、ヴァッリンファンテ山頂を目指して歩いたときは、いつもヴィッソからカステッルッチョに向かうときに見える山の全貌がよく見えました。

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Monti Sibillini 3/8/2023

 上の写真で右手に見える山で、その名はカルドーサ山(Monte Cardosa)、標高は1818mです。

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 一方、やはり同じ日に、急な斜面を登り始めたときに、後ろをふり返ると見えた高峰のうち、上の写真で左にそびえるのはプリオーラ山(Monte Priora、2332m)で、

このプリオーラ山の反対側のふもとには、聖母マリアを祀る美しい教会があり、その傍らを清らかなアンブロ川がほとばしるように流れています。

 このアンブロ川の水源を訪ねたいと、夫は初めてこの教会と川を見たとき、確か2018年7月からそう言っていて、その後、2021年9月には、山の高みから下って行こうとしたものの途中で帰りが遅くなりそうだからと水源に行くのをあきらめ、2022年2月には、教会から川を遡ったものの、道しるべがほとんど見当たらないため、道に迷って断念しました。


 ようやくアンブロ川の水源を訪ねることができたのは、友人たちと山小屋で夜を明かした翌日、2022年9月24日のことなのですが、前日に山小屋から見えた景色の美しさと朝日が昇るシビッリーニ山脈の美しさこそ記事にしたものの、どうやら水源を訪ねたときの記事はまだ書いていないようです。

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24/9/2022

 この日の朝、山小屋を出発したわたしたちが歩いて行った登山道の左手には、プリオーラ山がそびえていました。この後わたしたち4人は、時に道に迷って苦労しながらも、途中から急な坂道を、時に緑の木々の中を通って下っていき、

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11:44

無事にアンブロ川の水源(sorgente dell'amaro、1245m)を訪ねることができました。

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 岩間から湧き出る清らかな水が、苔むした岩の間を流れ落ちていました。

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8:40

 この日わたしたちは、朝8時半過ぎに山小屋、Casale Grascette(1708m)を出発し、

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10:44

途中で道をどこで曲がっていいのか分からなくなり、迷ってしまったものの、出発から3時間後には無事、アンブロ川の水源に到着することができました。

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16:01

 この後は、再び急な山道を登り、さらに前日に車を置いて歩き始めた出発地点である駐車場まで戻りました。その手前で撮った最後の写真の撮影が午後4時なのですが、先に駐車場に到着した友人が、この近くまで車で迎えに来てくれたので、足の速い友人はそのかなり前に出発地点まで戻ったわけです。

 この記事は予約投稿です。さて、明日は山登りに行こうということになっているのですが、夫は標高1811mの山小屋、Rifugio Fargnoから1924mの峠まで登ったあと、この水源を訪ねて下り、再び出発地点まで戻ろうと言っています。1811m→1924m→1245m→1924m→1811mなので、登りは登り続き、下りは下り続きだとしても、かなりの標高差があり、夫が言うほど楽ではなく、かなり大変な登山になりそうである上に、宿が見つかるだろうかとわたしは近所の宿を探しても見つからないので心配しているのですが、さてどうなりますことやら。

 カルドーサ山のことを書いたのは、カルドーサ山にも登ってみたいと夫が言っていたからですが、それは宿が見つかれば一泊後、見つからなければいったんペルージャの家に戻って翌日ということになります。

Articolo scritto da Naoko Ishii

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ブログテーマ: 【ギフト券プレゼント】夏の1枚コンテスト 2023
Commented by cut-grass93 at 2023-08-10 07:56
水源をたどる登山は概してとんでもないくらい厳しいです。
ご夫婦ともにお元気で驚きます。
まだ50代ぐらいでしょうか。
60過ぎてからは私も段々厳しくなり、65で不整脈が始まり、
体力的には問題なかったのですが、お酒も登山もやめました。
なおこさんたちは、完璧な健康管理をされているので、
まだまだ素晴らしい登山が出来そうですね。
Commented by katananke05 at 2023-08-10 09:24 x
盛んに山登りなさってますが
夫様 ほんと お好きで健脚ですね〜
我が夫もむかしは山男でしたが
いまや 階段がいっぱいあるのももう難しく
私も テニスにゴルフにしつづけてるけど 去年の半月板損傷で
山登り、、下りが特に心配です〜
足が元気なうちですから
いまのうちに なおこさんはどんどん征服なさってね〜
Commented by koito_hari616 at 2023-08-10 13:21
こんにちは

全てが空気も澄み切って気持ちよさそうな空気感が
伝わってきます♪

アンブロ川の教会の中も一分を見させて頂きました
ルルドの泉もそうですが、やはり 水 は洗い流すということで
その傍に教会が建てられるのでしょうね。。
Commented by ciao66 at 2023-08-10 16:10
岩の中のトンネルのような水源ですね!
こういうのは珍しいかも。
高低差がある上に、道なき道を行くようなルートになるのでしょうか。
大変そうですが、上手くいきますように!
レポートを楽しみにしています。
Commented by meife-no-shiawase at 2023-08-10 16:49
そんなに登ったり下がったりを繰り返すのですか!!!
本当に体力も気力もないとできなそうです。
ご夫婦ですごいー。
スマートウォッチの記録が楽しみですね。

私は階段も坂も上りはいいのですが、下りがとても苦手です。
今、もしかしたら登山中かしら♪
気をつけていってらっしゃいー。
Commented by pothos9070 at 2023-08-10 17:17
この時期を拝読すると、そこに山があるから登るのだ
という言葉がリアルに響いてきます^^
しかしまぁ、健脚ですね。
私、坂道苦手で歩道橋の階段も嫌です(笑)
当然人生の坂道も苦手です(なんのこっちゃ!?)
失礼いたしました~(^-^)
Commented by milletti_naoko at 2023-08-13 03:13
草刈真っ青さん、どうかくれぐれもお大事にお過ごしくださいね。

わたしは50代半ばですが、夫は60代で、ぎっくり腰にもなって、ひじも痛いしヘルニアもと言いながら、病院嫌いで診てもらわず、あちこち動き回っています。じっとしないで動き回るのが、夫なりの健康管理なのかもしれません。
Commented by milletti_naoko at 2023-08-13 03:16
katananke05さん、うちの夫は、じっとしていられない性質なんです。お役所仕事で仕事では座っていることが多いために、余計に動き回りたがるのかもしれません。

健康のために無理はせず、できる範囲で労わりながら動くことが大切になってきますよね。

ありがとうございます。歩けるうちに頑張って歩きます。と言いつつ、今日はさぼって筋トレだけになりそうなのですけれども。
Commented by milletti_naoko at 2023-08-13 03:25
結うさん、空気が澄み、2千メートルを超える高峰を見晴らすことができて、眺めがすばらしかったです♪

教会の記事もご覧くださったのですね! かつて聖母マリアが岩の上で羊飼いの少女の前に現れたという伝説があり、それで建てられた教会であるようです。清らかな水が流れるところには、おっしゃるように聖地と言えるような風情がありますよね。
Commented by milletti_naoko at 2023-08-13 03:30
ciao66さん、夫が水源が好きなので、あちこちの川の水源を訪ねたことがあるのですが、こんなふうに岩から泉が湧き出るのは、これまでに見たことはあるものの、珍しいように思います。

夫は1811mからいったん1924mまで登らなければいけないということは考慮せず、距離が短いことばかり考えていたようです。幸い、1601mの山小屋まで下り、あとは二手に分かれて少しだけ歩いたのですが、最初に下ったあとで、ひたすら登り続けるのはなかなか大変でした。楽しみにしてくださって、ありがとうございます!
Commented by milletti_naoko at 2023-08-13 03:34
メイフェさん、夫は最短距離であることばかりを考えて、コースを選んだようですが、標高差がかなりある上に、下って体力を消耗したあとで登り続けなければいけないということで、出発前から心配でした。最終的には1601mまで下った時点で、夫自身がもうこれでいいと判断してくれたので助かりました。

ありがとうございます。無事山からうちに戻りました♪
Commented by milletti_naoko at 2023-08-13 03:42
ぽとすさん、わたしは山は、春から夏にかけては花、夏は涼しさ、秋は紅葉と花、冬は雪を、風景と共に楽しもうと登ります。今回夫が考えた登山コースは、涼しさの恩恵はあまりなかったものの、眺めが、特に2日目はすばらしかったです♪

山は登って見晴らしが楽しめるのが魅力なのですが、今回は夫が登りも下りもひどく急なコースを選んだので大変でした。登りは特に辛いですし、下りも急だと歩きにくいです。人生の坂道も大変ですよね。
by milletti_naoko | 2023-08-10 01:38 | Marche | Comments(12)