イタリア写真草子 ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

川清き渓谷にチベット橋建設中 高さ140m・長さ540m、セッラーノ

 8月28日土曜日に、夫が友人たちとの昼食に、水清くマスのおいしいセッラーノの店を選んだのには、

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Sellano (PG), Umbria 26/8/2023

もう一つの理由がありました。

 上の写真で、池とレストランの向こうに見える丘の上に、セッラーノ(Sellano)の中心街があるのですが、現在、このセッラーノの中心街から、近くにあるさらに高い丘の上にある村、モンテサント(Montesanto)までチベット橋(ponte tibetano)を架けているところなので、その橋を見に行きたいと考えたためです。

 上の写真にも、村の中心街の高みから左へと伸びるチベット橋が写っています。

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 正確に言うと、夫はこの橋がすでに完成しているのではないかと思い、できれば歩いてみたいとも考えて、わたしたちを連れてセッラーノへと向かったのですが、


橋はまだ建設中で、調べてみると、完成は10月中、落成式は11月に予定されていると、上のPerugia Todayの記事に書かれています。

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 このチベット橋は、セッラーノとモンテサントを結び、ヴィージ川(fiume Vigi)が流れる渓谷の地上140mの高さにかかる長さ540メートルの吊り橋(ponte sospeso)です。

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 橋を渡るには、ヘルメットと手袋の着用および安全ロープにつなげられた吊り鎖の使用が義務づけられているとのことです。

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 そして、60メートルおきに待避所があって、立ち止まって風景を眺めたり写真を撮影したりすることができるそうです。

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 このチベット橋を渡るには、片道25ユーロ、往復で35ユーロかかるとのことで、渡ってみたいと考えているらしい夫と友人も、10ユーロくらいまでなら払ってもいいけれど、25ユーロは高すぎると言っています。

 チベット橋は、橋の綱の張り具合から風、雨など、様々な観点から安全のための管理が行われ、現在、駐車場や橋のたもとまでのシャトルバスも準備中とのことなので、料金はそうした費用も考慮してのことでしょう。

 高所恐怖症のわたしは、大金を積まれても渡るつもりがないのではありますけれども。

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 夫と友人は、料金こそ高いと言いながら、橋の建造や橋を渡ることには興味を示していたのですが、わたしは、1997年の地震後の再建が遅れた村には、橋の建造よりももっと他に力を入れるべきことがあるのではないかという気もしています。



 この吊り橋がかかる先のモンテサントからセッラーノが見える風景を撮影した写真は、こちらの古い記事に載せているのですが、画像が小さいので、

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Centro di Sellano visto da Montesanto, Sellano (PG), Umbria 10/3/2012

大きな画像をここに掲載いたします。

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 この写真を見て、マテーラの渓谷の川の数メートル上にかかる短い吊り橋でさえ、ようやくのことで渡ったわたしには、



この橋を渡るのは無理だと、改めて思ったのでありました。

Articolo scritto da Naoko Ishii

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Commented by cut-grass93 at 2023-09-05 07:43
これをお金を払ってわたるなんて考えられない。
拷問ですよ。
日々の点検なんかしてそうに無いし。
Commented by ciao66 at 2023-09-05 18:00
下から見上げると足元の隙間がずいぶん開いていて、
これはとても恐ろしそうですね。
でも、ジェットコースターもそうですが、
怖いほどむしろ行ってみたい!という方もあることでしょう。
体と橋をつなぐ金具がついていれば、安全でしょうし、
もし大金を積まれたら、なおさら行くでしょう!
きっと眺めはいいでしょうし、540mもあれば相当楽しめそう。
渡るのは10分くらい?
とはいえ揺れたらやはり怖いかも・・・
Commented by milletti_naoko at 2023-09-05 19:28
草刈真っ青さんもですか!

それが好きな人は好きなので、イタリア各地にあるチベット橋を好んで訪れる人もいるようです。
わたしはホラー映画やスリラーもだめなのですが、好きな人は好きなのでしょうね。
Commented by milletti_naoko at 2023-09-05 19:34
ciao66さん、完成まであと2か月ありますし、現在イタリア各地にすでにある橋の画像を見ると、細かい網も上から敷いてあるようですので、ここでもそうなるのではないかと思います。それにしても、風が吹いたり他の人が歩いたりしたら揺れるでしょうし、わたしには度胸がないのですが、夫もフランコも、値段さえそんなに高くなければ歩いてみたいと言っています。眺めなら山の上からでも楽しめるのですが、そういうスリルを味わう魅力というのを感じているのかもしれません。
Commented by katananke05 at 2023-09-05 20:41 x
こういうつり橋を チベット橋と言うのですね〜
それにしても 隙間が大きいですが、、
私も四国奥地の 祖谷のかずら橋
渡りましたが 隙間が足のふとももくらい空いていて
ほんと怖かったですよ〜
でも 一度は渡って見たかった橋です〜 あと5年も 年取ったら
もうだめですが〜
Commented by milletti_naoko at 2023-09-05 22:59
katananke05さん、祖谷のかずら橋も有名ですし、風情もありますが、渡るのにはかなりの度胸が必要であるように思います。なんと渡られたんですね!
Commented by tawrajyennu at 2023-09-06 15:58
こんにちは♪
こうした吊り橋をチベット橋というのですか?
見ただけで、怖いですね。
細かい網を上から張るとのことですが、隙間が結構あって
安全装置装備でも、足がすくんでしまいそうです。
何人も同時にだったら、揺れるでしょうしね。
祖谷のかずら橋を渡ったことがありますが、けっこう怖かったですよ。
奈良にも、谷瀬の吊り橋というのがありますが、このチベット橋は、高さがこの橋の3倍近くあるんですね。
Commented by goodlifegirl at 2023-09-07 15:43
えぇぇ~もう見るからにわたしも無理です~!
長いし隙間は広いし、想像しただけでクラクラしそうです。
私も祖谷のかずら橋は渡りましたが、それで怖かったのでそれ以上は…。
ご主人様はすごい勇気があってびっくりです(≧▽≦)
Commented by milletti_naoko at 2023-09-07 17:34
タワラジェンヌさん、こんにちは♪

これほどまでに下方との距離がなくても、宙を浮いていて下が見えてしまう橋や階段、歩道は苦手なので、わたしはこの橋は渡る気になれません。でも、そういう恐怖を感じないで単に風景を楽しみたい人や、スリルを感じてみたい人、世の中にはいろんな人がいるのだなあと改めて思いました。

祖谷のかずら橋は有名ですよね。なんと奈良にも吊り橋があるのですね!
Commented by milletti_naoko at 2023-09-07 17:42
goodlifegirlさん、そうですよね。
こんなところにかなりの費用をかけてチベットばしをかけようという計画に驚いています。

うちの夫、勇気があると言いますか、向こう見ずと言いますか……
Commented by sunandshadows2020 at 2023-09-11 23:33
チベット橋とはどんな物かと興味があり読み進めばなんと吊り橋。
それも高度が有り、足の踏み場の幅が大きすぎて恐ろしく膝がガクガクしそうです。
往復で35ユーロ、う〜ん、考えてしまう金額ですね。
Commented by milletti_naoko at 2023-09-12 03:59
お転婆シニアさん、わたしはとてもじゃありませんがわたる気になれないのですが、世の中には夫や友人をはじめ、こういう冒険を好んでしてみたい人がいるのだと、びっくりです。値段も高いですよね。
by milletti_naoko | 2023-09-04 23:22 | Umbria | Comments(12)