イタリア写真草子 ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

雨のウォーキングとあらあらの報酬支払い

 今日はウォーキングを始めた頃にちょうど雨が降り出し、途中から雨足が強くなりました。幸い傘を片手に走っていたので、傘をさしていつものペルージャ市民の緑の散歩道を歩きました。砂利道は水たまりを避けながら歩くので、歩く速度が遅くなってしまうだろうと、行きはアスファルトの道路を歩いたのですが、帰りは雨が激しく降り始めたので、並木の枝が雨を遮ってくれる砂利道を歩きました。

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Orvieto (TR), Umbria 4/11/2023

 写真は土曜日にオルヴィエート(Orvieto)崖下周遊トレッキングコース(Anello della Rupe)を歩いたときに、大きな水たまりに映った城塞の門(Porta della Rocca)を撮影したものです。

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 今年5月から7月にかけて、イタリアの企業から依頼を受けて、英日・日英の会議通訳および英語・日本語での会議内容の要約をしたときは、仕事の依頼を受けた当初から「我が社では請求書の送付から支払いまでに日数がかかるので、月ごとに請求してくださったのでいいですよ。」と言ってもらっていたのですが、昨年末に初めてイタリア税務局のサイトで電子請求書を作成したときに、ひどく苦労したこともあり、通訳・翻訳の仕事がある間は、他の仕事もあって忙しく、請求書を作成する余裕がありませんでした。従来の紙の請求書ではなく、電子請求書(fattura elettronica)の発行が義務となるのは、わたしの場合は2024年1月からなので、依頼主の企業から「電子請求書でお願いします」と言われたときだけ、電子請求書を発行していました。

 7月はこれもまた突然に、3週間の日本語集中特訓講座を担当することになって慌ただしくなり、結局、電子請求書は、それまでの仕事分すべてを1枚に一括して8月4日に作成しました。昨年末は、電子請求書の作成に5回ほど挑戦して、ようやく依頼企業への送付に成功したのですが、幸い今回は、一度だけ試みたあとで企業に連絡をしたら、8月8日に「請求書の受領を確認できたので、契約書に記された期限内に口座に振り込みます」というメールの返事がありました。

 国際的に展開する大企業だからでしょう。「支払いは請求書の受領から60日以内に行います」と、最初に依頼を受けた段階で聞いてはいたのですが、8月8日から60日以上過ぎた10月半ばになっても、まだ口座に振り込みがありません。それで契約書を読み返すと、「請求書を受領した月の月末から数えて60日以内に支払う」と書かれています。それで11月初めまで待ったのですが、それでも振り込みがないので、昨日の朝、「振り込みがないのですけれども、支払いに問題が発生したのでしょうか、それとも間違った口座に支払われたのでしょうか」と問い合わせました。
 
 1時間以内に、「手違いでまだ支払いの承認を受けずにいたのを、数日前に気づいて、承認・支払いの手続きを終えたので、まもなく振り込まれるはずです。申しわけありません。」という返事があり、今朝早くに支払いがありました。

 けれども、その支払われた金額が、請求書に記した金額の倍なのです。通訳の仕事を終えたあと、現地で報酬をいただくときには、お客さまから「心づけに」と、あらかじめ決めていた金額よりも多めにいただくことは時々あり、中には、「同じような仕事を他地域で頼んだ際にもっと報酬が高かったですし、いいお仕事をしてくださいましたから」と、請求書よりもかなり多い金額を支払っていただくこともあります。けれども、今回の請求書の金額は、正式に契約書を交わす前に、双方が話し合って折り合いをつけた末に決まった金額であり、しかもかなりの金額であるのに、倍額を支払ってくれたということはないでしょう。今朝すぐに「振り込まれた金額が請求した金額の倍だったので、口座情報を送っていただいたら、過剰分をこちらから送付いたします」と連絡したのに、さっぱり返事がないので、どうしたものかと思っていたら、午後3時過ぎに返事があって、「ご指摘をありがとうございます。口座情報は、このメールに添付しています。」というメールが来ました。

 契約書に書かれた期間内に定められた金額を支払ってくれていれば、余計な手間も振り込み手数料もかからなかったのにと思いつつも、とりあえずはようやく報酬の支払いを受けることができて、ほっとしています。

Articolo scritto da Naoko Ishii

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Commented by ciao66 at 2023-11-08 09:01
せっかく電子請求しても、あまり意味があまりないような・・・
「国際的に展開する大企業」であっても、普通の事務処理のはずの経費支払いが、遅れたり、金額が違ったりとは、とても意外だし、お粗末な印象がしました!
多すぎても、貰っておくわけにもいきませんね!
余計なお仕事、お疲れさまでした。

Commented by milletti_naoko at 2023-11-08 16:00
ciao66さん、年末年始に通訳をした企業の仕事もまた、仕事の当日になって
開始時間が後ろにかなりずれ込んだ上、実際に依頼を受けて報酬を請求していた
時間よりもかなり長い時間にわたって通訳をすることになり、きちんと報酬を
新たに請求し直した金額だけ払ってくれるだろうかと、はらはらしました。
今回の企業の場合は、大企業なので「支払いがない」という心配はしなくて済んだ
のですが、まさかこんなことで手違いがあって、受け取りが遅れて、手間もかかるとは!
ありがとうございます。とにかく受け取ることができて、ほっとしています。
Commented by cut-grass93 at 2023-11-08 17:41
イタリアの支払い週間がどうなのか
意外と雑なように思います。
税務申告の時にややこしいことになりそうですが。
そのまま倍額で儲けられると嬉しいですよね。

逆さ要塞、きれいです。
水面の揺らぎなんて全くなくて素晴らしいです。
Commented by milletti_naoko at 2023-11-08 19:59
草刈真っ青さん、ここまで支払いの承認までに時間がかかるのはまれで、
通訳だと直後に受け取れる場合も多く、翻訳や授業でも、学校や企業が
比較的すぐに払ってくれることが多いんです。

ただでさえ請求から支払いまでの期日が長いのに、その期間を過ぎてもまだ
支払いがなくて、支払われたと思ったら倍額で、困りました。

ありがとうございます。秋になってこの道が日かげになる時間帯も早くなったのですが、
おかげで水鏡もより鮮やかにきれいに見えました。実は、このとき数枚撮った写真の
中には、水面の揺らぎがあるものもあり、それはそれでおもしろいので、
また機会があればご紹介したいと思います。
Commented by katananke05 at 2023-11-08 21:25 x
大企業だというのにかなりずさんな
経理のありようですね〜
日本だとちょっと稀なことかもです〜
それに またまた返金などしなくてはという事態が生じるなどと
しんじられないような、、
余計な手間がかかったと 怒っておっしゃっても良いのでは?
Commented by zao480 at 2023-11-09 00:38
業務内容ではなく書類関連のトラブル、余計なことに気を回さなくてはならなくてストレスたまりますね。私の業務は依頼から完了までの期間が結構長いので、少し心配になります。昨年度は、依頼を受けて試料採取したものの、なかなか業務依頼の書類がこなくて契約期間がわからず、どうしたんだろうと思って何度か担当者に連絡したのですが、かなり経ってから上司の方から連絡があり担当だった方が急にやめてしまったと聞いてびっくりしました。支店もいくつかある大きな企業なのですが、引き継ぎもなくいなくなったらしく、社内で何か問題でもあったかといらない神経を使ってしまいました。
Commented by milletti_naoko at 2023-11-09 02:16
katananke05さん、わたしの方も最後に送った会議の要約とその訳は、
学校の授業も始まってしまって忙しかったため、送るのがかなり遅くなって
しまったので、まあやはり「何事も早めに片づけないと迷惑がかかるのだ」
ということを、身をもって教えていただいたということにしておきます。
送るのが遅くなった理由も、対話の相手である日本の業者がAI議事録(日本語は
時々きちんと拾えているけれど、英語ははちゃめちゃなことが多く、それでも会議の
記録を何度も巻き返して聞くよりは作業が楽)を催促しないと送ってくれなかったり、
依頼主の企業が、会議前に送ると言っていた会議の骨子となる内容を
送ってくれたことが結局一度だけだったためだったりもするのですけれども。
Commented by milletti_naoko at 2023-11-09 02:21
zao480さん、それは大変でしたね。企業が大きいと、末端までの連絡や管理が
できず、こうやって誰か部外者に迷惑がかかってしまうということが、そうすると
少なからずあるのですね。依頼から完了までの期間が長いということは、いろいろな
業務を並行して行わなければいけないということで、いつまでも中途半端で進まない
仕事があると困りますよね。お疲れさまでした。
by milletti_naoko | 2023-11-08 06:03 | Umbria | Comments(8)