イタリア写真草子 ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

アルノ・テベレ覆う雲海をラヴェルナ修道院に望む

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 7日は、バーニョ・ディ・ロマーニャからの帰りに、ラヴェルナ修道院に立ち寄りました。

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Santuario della Verna, Chiusi della Verna (AR), Toscana 7/12/2023

 修道院を取り巻く森の広葉樹がすっかり葉を落としています。教会の左上に見える黒いものは、走行中の車から撮影したために写ってしまった車窓の汚れです。

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 ラベッチャの駐車場から修道院への参詣路を登っていくと、奥に鳥たちの小聖堂、Cappella degli Uccelliが見えてきます。1214年に聖フランチェスコが初めてラヴェルナへと山を登っていたときに、森じゅうの鳥たちがやって来て聖人を迎えたというその場所に、1602年に築かれた小さな聖堂です。

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 この聖堂の前を通り過ぎて、さらに石畳の道を登ると、青い山並みの向こうに霧の海が見えました。

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 ラヴェルナ修道院が建つペンナ山は、イタリア半島を南北に縦断するアッペンニーニ山脈にあり、フィレンツェへと流れるアルノ川の水源からも、ローマへと流れていくテベレ川の水源からもそう遠くありません。

https://pianetabambini.it/cartina-muta-fisica-politica-italia-stampare/

 ラヴェルナ修道院(上の地図に印で示しています)は、アルノ川とテベレ川の上流のほぼ中間地点の岩山の上にあるために、この日

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境内まで登って広場に立つと、

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西にはアルノ川が流れる渓谷を覆う霧が、

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南東には、テベ川の流れる平野を覆う雲海が見えて、

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眺めがすばらしかったです。

 上の写真、中央の奥の方には、

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ペルージャの北方にあり、ミジャーナの山の家があるテッツィオ山(Monte Tezio)もきれいに見えました。テッツィオ山の左手前には、三角形をしたアクート山(Monte Acuto)が重なって見えています。

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 さわやかな青空が広がり、空が澄んでいたので、十字架の右手、青い山並みの奥には、

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おそらくファルテローナ山ではないかと思われる雪を頂く山も見えていました。

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 教会には寄らずに山を下ったのですが、

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暖かな日差しの下を修道院まで登り、美しい風景を眺めることができてよかったです。


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Mari di nebbia sulle valli dell'Arno e del Tevere
si ammiravano dal Santuario della Verna il 7 dicembre.
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Articolo scritto da Naoko Ishii

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ブログテーマ:私のストレス解消法
Commented by cut-grass93 at 2023-12-11 06:54
結構な標高の有る教会ですね。
綺麗で雲一つなく晴れ渡り素晴らしい眺望で清々しい。
教会の人たちは住み込みなんでしょうか、通勤かしら?
世界中にあるキリストの教会では
どのようにして運営と経済を維持しているのかも不思議です。
Commented by noemi at 2023-12-11 07:10 x
若い頃アレッツォに住んでいました。
電車とバスを乗り継いで何度かラヴェルナに行きました。なんとも表現し難い場所です。
キリスト教信者ではなくても神聖な空気を感じましたし、あの飾り気のない十字架にも心が打たれました。
20年以上経ちましたが、今もこの先も変わらないのですね。また行きたいです。
Commented by koito_hari616 at 2023-12-11 14:10
こんにちは

真っ青なイタリアらしい青空に山の稜線
石畳や両横の石塀。。そして、シルバーな広葉樹の煙るような枝
十字架は道標ですね。。
Commented by ciao66 at 2023-12-11 16:46
雲海のかなたにテッツィオ山もアクート山も見えて、素晴らしい光景ですね。
二つの川の源流域に有るというのが、神聖な場所にふさわしいのでしょう。アルノ川の方向にも雲海が見えて、修道院の位置が良く判りますね!
めったに見られない光景だったのではないでしょうか!
Commented by milletti_naoko at 2023-12-11 22:14
草刈真っ青さん、この教会は修道院に併設されていて、
修道院の修道士さんたちはずっと修道院に住んでいます。
切り立った岩山の上に建っているので、眺めがすばらしいです。
Commented by milletti_naoko at 2023-12-11 22:23
noemiさん、なんとアレッツォにお住まいで、電車やバスを
乗り継いでまで、何度もラヴェルナに足を運ばれたとは!
わたしもカトリック教徒ではないのですが、自然と貧困を愛した
聖フランチェスコが好んで瞑想と祈りを捧げた山や森は
ことさらに静けさと荘厳さ、安らぎで心身を包んでくれるように
いつも感じています。

いつかまたnoemiさんが訪れることができる日が来ますように。
Commented by みーは at 2023-12-12 18:36 x
なんと素朴な十字架でしょう。
イタリアのこういうところ、とてもいいですねえ。
聖フランチェスコさんは自然と貧困を愛しておられたのですね。私も清貧とか好きなものでなんだか共感します。
「足りる分だけ」っていうのは心が安らぎます。
贅沢を一切しないわけではないのですけどね笑。
Commented by milletti_naoko at 2023-12-13 06:53
みーはさん、自然や弱者への愛など、
聖フランチェスコの愛と心の果てしない豊かさに
感嘆しています。
by milletti_naoko | 2023-12-10 23:25 | Toscana | Comments(8)