影絵のよう黄昏の湖と憩う猫たち

　１２月１０日日曜日の夕方は、久しぶりにトラジメーノ湖に散歩をしに行きました。

Monte del Lago, Magione (PG), Umbria 10/12/2023
　前の車がひどくゆっくりと進んでいてくれたおかげで、前方に見えてきたトラジメーノ湖とモンテ・デル・ラーゴの町並みを、車内から撮影することができました。

　歩き始めたときには、まもなく沈もうとする夕日がまぶしく輝いていました。

　猫に気をつけて運転しようという道路標識があるあたりで、この日はかつて見たことがないほど、

たくさんの猫たちを見かけて驚きました。
　暗くなる前にと急ぎ足で歩いていくと、

木々の黄葉がきれいで、

道も草も落ち葉で金色に彩られています。

　帰り道にここから日の入りを見ようとあてにしていた石の浜に立ち寄ると、もう夕日は岬の向こうに沈んでいました。冬至が近づいた今では、以前に比べて、日がかなり南寄りに沈むようになったためです。

　さらに先へと歩くと、けれども、木々のまだ高い枝や、向こうの丘の高い斜面が、夕日に赤く染まっていました。

　歩き始めて１５分ほどでこちらの浜に到着し、しばらく風景を眺めてから、来た道を引き返すことにしました。

　今の季節は、出発地点近くにある桟橋まで戻らないと夕日が見えないのですが、沈もうとする夕日に赤らむ空は見ることができます。

　桟橋に戻った頃にはもう日は沈んでいましたが、その明るい光がなおも空を照らしていました。

　桟橋の先端まで歩くと、トスカーナ州のチェトーナ山とアミアータ山の影が茜色の空に浮かび上がって見えます。その空の色が揺れる波にも映っています。

　影絵のように美しいたそがれの桟橋を後にして、車に向かって道を歩くと、

まだ道のすぐそばにいて、わたしたちをじっと見つめる猫がいます。

　柔らかなオレンジ色に染まり始めた空と湖を、名残を惜しみながら後にして、家に向かいました。
********************************************************************Gatti, foliage e tramonto al Lago TrasimenoMonte del Lago (PG), Umbria 10/12/2023*********************************************************************

Articolo scritto da Naoko Ishii

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今日いち「ハピネス」だった事