イタリア写真草子 ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

パンナコッタと光と世界うつす皿 ボルセーナ湖

 光やさしいボルセーナ湖のほとりのレストランで、夫と昼食を食べ、デザートにパンナコッタを食べたのは

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Ristorante Filoni - Stella sul Lago, San Lorenzo Nuovo (VT), Lazio 17/6/2020

2020年6月17日のことでした。

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 湖の波打ち際のすぐ近くに置かれたテーブルの前に立つと、光と影がテーブルの上でも揺れていました。

 この年は新型コロナウイルス感染症のさらなる拡大を防ぐため、イタリアでは3月から長いロックダウンとなり、6月3日にようやく州境を自由に越えられるようになったところでした。

 結婚記念日を祝おうと、前日にはオルヴィエートを訪ね、翌日だったこの日、オルヴィエートからそう遠くないボルセーナ湖をペルージャの家から訪ねたのは、宿泊するのはまだ危険だという思いがあったからかもしれません。

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 わたしはこの店では、覚えている限り毎回、こちらのサケの淡水魚、ホワイトフィッシュ(coregone)を食べています。ウンブリア州のピエディルーコ湖でも食べられるおいしい魚なのですが、トラジメーノ湖には、水位が低く水温が夏に高くなるために、生息していないのだそうです。

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 まぶしい太陽を緑が遮り、

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湖面が日の光にきらめいていて、

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 その日の光ときらめく波、やさしい緑とパンナコッタが、すべて皿に映り込んでいて、とてもきれいです。

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 食事のあと、ボルセーナ湖(Lago di Bolsena)の岸辺をしばらく散歩すると、北東の湖畔に建つボルセーナの町並みが、小さいもののはっきりと見えていました。

 友人たちから教えてもらったこちらのレストランに興味がおありの方は、こちらの記事をご覧ください。

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Bolsena (VT), Lazio

 昼食後はボルセーナまで車で移動して、紫陽花の花が美しい岸辺と歴史的中心街を歩きました。そうして、そのときの散歩と中世に戻ったような気分を味わえる中心街の道についても、すでに記事を書いています。

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 けれども、昨日から今日にかけて当時の写真と記事を見比べると、自分では気に入っているのに掲載していない写真もいくつかありますので、今回は、断捨離の結果なお生き残った写真を、いくつかご紹介します。

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 今年もまた、きれいに咲くであろうボルセーナの紫陽花たちを、花盛りに訪ねることができますようにと願いを込めて。

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 ああ、今この瞬間のこの風景や花が美しいと、その瞬間を逃さないようにとたくさんの写真を撮るために、また、ブログに載せることだけを目的に写す写真もあるために、結局は使うこともなく、特に残す必要もないのに、パソコンに残って、ゆくゆくは不必要にストレージを圧迫しかねない写真が山ほどあります。

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 一つの記事に掲載する写真は、リッチリンクや地図、表などを加える場合にはそれも数のうちに入れて、多くても15枚となるようにと決めているためでもあり、記事に使わなかったので保存しておく必要がない写真も、取捨選択をする時間的余裕がなくて、ついそのままコンピューターに残してしまうからでもあります。

 今日は機会をとらえて、そういう写真を選別して、こうして記事に使ったり、削除したりしました。

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 こんなふうに出かけた先で出会った犬や猫などの動物に、夫が声をかけて話をすることが、時々あります。

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Panorama di Orvieto visto da Terrazza Farnese Belvedere, Orvieto (TR), Umbria

 さて、このボルセーナ旅行の帰り道に、断崖の上に建つオルヴィエートの町並みが見晴らせる眺めのいい店でジェラートを食べたことは、すでに記事にしているのですが、

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実はこのあと、いつもオルヴィエートの崖下周遊コースを歩くときに見える元修道院も訪ねたことについてはまだ書いていません。昨年春に、この元修道院、ホテル、La Badia di Orvietoが売りに出されているのをみて驚いたことについてお話ししたきりなので、近いうちにこの元修道院の訪問についても記事を書けたらと考えています。

 先日、トンカツを揚げるのにテベレ川の水を利用して石で小麦を挽く製粉場で購入したスペルト小麦の粉を使いましたという記事を書いたときに、記事に添える製粉場の写真を探したら、見つかったのが2020年6月16日にオルヴィエートの帰りにトルジャーノの製粉場に立ち寄って、それからミジャーナの山の家に向かったときの写真でした。

 たくさん写真を撮っては精選せずにそのままパソコンに保存することが多いために、今ではiMacの1.03TBのストレージが残り200GBをわずかに超えるばかりとなっています。外付けのハードディスクを使ってもいいのですが、そもそも不要な写真が多いので、まずはそれを削除することが大切だと考えています。花を撮影しようとしてもなかなか焦点が合わなかったり、ドライブ中にいいなあと思う風景を写そうとしたら車が動いて木々や建物がその風景を遮ったり、そういう理由で完全な失敗写真であるものまで、何枚も保存したままです。トラジメーノ湖の夕景の写真も、ああこの風景が美しいと立て続けに撮影するものの、撮れた写真を見ると、角度や光の加減でこれは今ひとつというものも少なくありません。

 閑話休題。というわけで、最近は機会をとらえてパソコンの中の写真を見直して、不要な写真を削除しています。そこで、製粉場の写真を探し出したときにも、ついでにいらない写真を削除しようと2020年6月16日前後の写真に目を通していたら、冒頭のパンナコッタの皿に緑や光や空が写っている写真が見つかって、おもしろいなあと思って、こうして記事に採用することといたしました。

Articolo scritto da Naoko Ishii

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Commented by yuta at 2024-01-28 07:07 x
素敵な写真をたくさん撮られてますね。
テーブルの上で揺れる光と影の写真が一番気に入りました。
私も以前i macを使ってました。
今はmac book airを使ってますが、
i macはUSBポートが多くて使い勝手が良かったと思います。
外付けSSDをおすすめします。
小さくても4TBの容量があります。
私も使用中です。
写真やtext(色々文章も書かれるようなので)を保存するのにいいでしょう。
Commented by funfunniconico at 2024-01-28 09:25
素敵ですね~。
リンクを貼っている記事も拝見しましたが、
どれも日本にはない素晴らしい風景と美しさ。
結婚記念日のお祝いにふさわしい晴天と景色に感嘆しました。
歩いてみたいわ~~♪
お出かけ先で出会うニャンコやワンコに声をかけられるというご主人の優しいお人柄も感じました。^^
Commented by koito_hari616 at 2024-01-28 12:00
こんにちは

とても美味しそうな パンナコッタ!
お更に風景が映り込んで素敵です
アジサイも優しく映っていますね

なおこさんは大きな画像でたくさん撮っておられるので
どのように保存されているのかなぁ。。と、思っていました
私などは要らないものは削除しながら保存しますが
被っているものも有るので、コツコツと整理しています
重くなるのは嫌なので。。
整理していると、このような画像も有ったわぁ~と、面白い事も有ります💦
Commented by kaorainne2 at 2024-01-28 12:58
素敵な風景を見ながらいただくパンナコッタは格別に美味しいでしょうね。私もお手軽で美味しいので(しかも遥か昔小学校の家庭科のレシピ)よく作ります。

naokoさんのように頻繁に更新されていてもやはり掲載できなかったお写真があるのですね。昔のようにフィルムを現像しないでいい分、今は容量さえあればとりあえず置いておこうと整理しないので気づくと膨大な量になってしまいます。
昔のことを振り返りながらブログを書くのも新鮮ですね。
Commented by pothos9070 at 2024-01-28 17:49
撮ってすぐに見た時は大したことないなぁと思った写真でも
ある程度時間が経てば生き生きしてくる1枚ってあると思います^^
削除していくのは大変な作業ですが、どうぞ気長になさってくださいね(^-^)
Commented by ciao66 at 2024-01-28 20:34
湖面が日の光にきらめいていて、
まぶしい太陽を緑が遮り、
そのすべて皿に映り込んでいて、
・・・・これはまさに一幅の詩ですね!
文章も写真もイタリアらしい感じがしました。
Commented by milletti_naoko at 2024-01-29 06:09
yutaさん、ありがとうございます。
わたしもこの写真に自分で一目惚れしました♪
なるほど、外付けSSDを使うという手もあるのですね。
Commented by milletti_naoko at 2024-01-29 06:15
きゃふぁにこさん、ありがとうございます。
あれこれ写真を追加して、つい記事も饒舌になってしまい、最初の
パンナコッタの皿やレストランの写真までで終えておけばよかったかな
と思っていたので、お言葉がことさらにありがたいです♪
ボルセーナ湖畔には、町並みや花が美しい岸辺もあれば、緑と自然が
楽しめる岸辺もあって、散歩も撮影も楽しめますので、いつか機会がありましたら!
夫ったら時々立ち止まって、まるで旧友みたいに話しかけるときがあるんですよ。
Commented by milletti_naoko at 2024-01-29 06:22
結うさん、こんばんは。ありがとうございます!
おいしそうに見えますよね。わたし、ちっとも味の記憶がないので、
当時の記録をあちこち探したのが、見つけられずじまいでした。
お皿に写り込んだ風景、自分で写しておいて、感嘆しました。
共感してくださったと知って、うれしいです♪

おお、結雨さんは、こまめに整理をされているんですね。
わたしも時々時間を見つけるようにしたいと思います。
後から見返すのって懐かしいですよね。
Commented by milletti_naoko at 2024-01-29 06:35
kaorainne2さん、なんと小学校の家庭科のレシピでパンナコッタを
作られて、今も作られているとは! わたしが家庭科のレシピで覚えて
いるのは、ほうれん草のソテーとか粉吹きいもなので、やはり時代や
学校によってかなり違うのですね。

おいしいお料理やお菓子をたくさん作られて、身近に暮らされている
方たちにきっとたくさん幸せと喜びを贈られていることでしょうね。
Commented by milletti_naoko at 2024-01-29 06:45
ぽとすさん、そうなんです。きっとそれまでの間に、視点や感覚、
感性が育っていたり変わっていたりするのでしょうね。
このパンナコッタのお皿の写真もわたしは今はひどく気に入って、
結局は全部で4、5枚あるのを一枚も削除せずに置いているのですが、
当時すぐに見返していたら一枚だけ残してあとは削除してしまっていた
かもしれません。

おっしゃるように、少しは時間を置いてみるということも大切だと
思います。ありがとうございます♪
Commented by milletti_naoko at 2024-01-29 06:48
ciao66さん、ありがとうございます。
久しぶりに写真を見て、ああきれいだなあ、
おもしろいなあと、自分で一目惚れしました。
共感してくださったと知って、うれしいです♪
Commented by katananke05 at 2024-01-29 14:09 x
いつもどれも綺麗だなあとおもっているなお子さんの写真ですが
今回のは
2枚目の 青い湖と テーブルと
ガラスのグラスの 色があまりない
光と風のそよぎが感じられる写真が
一番惹かれました〜

製粉所訪問も覚えていますよ〜

私も最初の頃のブログには
写真は1枚だけ乗せると決めていたけど 最近は 話が変わるたびには
1枚は欲しいなあと思い
何枚かのせたり〜
でも旅行するとついつい いっぱいとって 後の整理に時間を取られますね〜
フィルムを使ってた昔は勿体無いので とるにも 厳選してたのにね〜やれやれ〜です

Commented by milletti_naoko at 2024-01-30 06:01
katananke05さん、温かくうれしいお言葉をありがとうございます。
わたしもこの2枚目の写真も不思議に魅かれました。
影を通して日の光や風が感じられる不思議な写真ですよね。
なんと風のそよぎまで感じてくださったんですね!

わたしも同じです。最初はほんの少しだけ載せていたのに、いつの間にか
どんどん数が増えていき、それと並行して撮影する枚数やパソコン内の
写真も増えてしまうようになりました。
by milletti_naoko | 2024-01-27 23:53 | Lazio | Comments(14)