古の湖も今は広い高原 流れ落ちる水に草凍るモンテラーゴ

　昨日は、マルケ州の山中にあるモンテラーゴ高原（Altopiano di Montelago）を歩きました。

　イタリア語で、monteは「山」、lagoは「湖」を意味します。

　今では、標高に若干の違いがある高原が二つ並んでいるのですが、そのうち標高がやや高い高原は、かつては湖になっていました。下方のやや低い高原との間に岩があって、二つの高原を分断していたのを、１６世紀にその岩を切り崩して干拓したのだそうです。そして現代では、冬になると低い方の高原に湖ができるとのことです。
　最近は雨の降らない日が続いているためでしょう、昨日は、標高の低い高原には、水がたまって湖となっているところはありませんでした。
　先週ペルージャでは、早朝の気温は０度近くまで下がるのに、日中は１５度ほどと暖かくなる日が続いていました。この高原でもやはり日中は暖かい日が続いたのでしょう、ひなたには雪がまったく残っていなかったのですが、日陰にはまだわずかに雪が残り、氷が張っているところがありました。

　高原を牧場の近くまで歩いてから、車道を通って引き返していたら、道の傍らに水が流れ落ちていて、

その流れの勢いと、草が凍って白くなっていることに驚きました。
　１６世紀に行われた高原の干拓によって、こんなふうにほとばしり流れるようになったのだろうと思い、

Sefro (MC), Marche 16/6/2010
また、このさらに下方にあるセーフロの村中を流れる澄んだ川や滝が、かつては湖だったこの高原から来ているのだと思うと、感慨深かったです。

Articolo scritto da Naoko Ishii

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