イタリア写真草子 ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

夢見るんだ、若者よ、夢を見ろ - 時代と世代超えて生きる勇気贈るサンレモ音楽祭、World Voice 連載

 今年第74回を迎えたイタリアの歌謡曲の祭典、サンレモ音楽祭(Festival di Sanremo)は、2月6日から10日まで開催され、毎晩遅くまでテレビで放映されました。サンレモ音楽祭では、初めて発表される曲を、歌手やグループが1曲ずつ歌って大賞を競うのですが、単に新しい歌を聴くことができるだけではありません。毎日、人気あるベテラン歌手が招待されて、舞台で人々の心に残るかつての名曲の数々を聴かせてくれます。

 4日目の晩はカバーの宴(serata delle cover)で、新曲を携えてサンレモ音楽祭で競う30の歌手やグループが、他の歌手やグループ、合唱団などを招待して、選んだ1曲、あるいは数曲を続けてメドレーで歌い、勝者を選びました。選ばれた歌には、かつて人気を博した歌が多く、いっしょに歌うよう招待された歌手も、かつて大活躍した、あるいは今も現役の歌手たちや、近年の音楽祭ですばらしい歌を聴かせてくれた歌手であったため、歴史をふり返りつつ歌を楽しむことができる晩となりました。

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https://www.newsweekjapan.jp/worldvoice/ishii/2024/03/---1.php

 ニューズウィーク日本版の姉妹サイト、World Voiceへに先ほど寄稿した記事、「夢見るんだ、若者よ、夢を見ろ - 時代と世代超えて生きる勇気贈るサンレモ音楽祭」では、今年のサンレモ音楽祭でわたしが最も感動した歌、4日目のカバーの宴で、ロヴェルト・ヴェッキオーニ(Roberto Vecchioni)アルファ(Alfa)が歌った歌をご紹介しています。

 日本でもご存じの方の多いジリオラ・チンクエッティ(Gigliola Cinquetti)も、今年のサンレモ音楽祭で、名曲「Non ho l'età」(邦題は「夢みる想い」)を舞台で歌って聞かせてくれました。歌い終えたあとに語った言葉にも多くの人が勇気づけられたことと思います。今年は1964年にこの歌がサンレモ音楽祭で優勝してから60周年の記念の年ということで、ジリオラ・チンクエッティが招待されたのです。




 その言葉の内容はいずれご紹介しようと思うのですが、上の映像には、今年のサンレモ音楽祭でジリオラ・チンクエッティが歌う歌と、そのあとで語る言葉も収録されていますので、興味がおありの方はぜひご覧ください。この歌については全曲が収録されていますが、寄稿記事に引用した他の2曲については、最初の1分しか視聴できないのが残念です。

 サンレモ音楽祭の開催中は、毎晩真夜中近くまで番組を見ていたため、そうして、そのあとは通訳の仕事などで慌ただしかったために、開催中に記事を半分近くまで書き上げていたものの、今日になってようやく投稿することができたのでありました。

Articolo scritto da Naoko Ishii

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Commented by koito_hari616 at 2024-03-01 12:05
こんにちは

ロヴェルト・ヴェッキオーニとアルファのデュエット?
は、微笑ましく見てしまいました
祖父と孫のようでした
今年のテーマは若者に夢をうたってたのですね
毎年テーマが有るのでしょうか?
日本の若者も同じかもしれません
ジリオラ・チンクエッティ。。懐かしいです
60周年のサンレモ音楽祭の最初の優勝なんでしょうか
CDを持っていますがその頃の張りのある声と違って
60年経った歌声は温かみのある声でした
見る頃が出来、ありがとうございました
Commented by ciao66 at 2024-03-01 20:21
ジリオラ・チンクエッティが歌う歌を懐かしく聞きました。
あれっ、60年もたつとちょっと違うね、とは思ったのですが、
昔と同じようには行きませんよね!
でも、いまだに活躍し続けているのは素晴らしいですね!

Non ho l'età の歌詞の意味が、今頃になって判りました。
昔はさっぱり・・・
便利になったものです!もちろん訳文を見たのです。
聞いて分かればいうことなしですが、
それは今もさっぱりです・・・。
Commented by gerneremake at 2024-03-01 20:34
ありがとうございます♪
Commented by yuta at 2024-03-03 07:37 x
World Voice見ました。
ジリオラ・チンクエッティ懐かしいです。♪
Commented by milletti_naoko at 2024-03-04 19:23
結うさん、こんにちは。
映像を見て歌も聞いてくださったのですね! ありがとうございます。
このあと、アルファやヴェッキオーニが、単独であるいは二人いっしょに
いろんな番組に招待されてインタビューを受けて、歌を歌っているのを聞き、
改めて、同じように感動した人が多いのだなあと思いました。
そうなんです。土曜の番組でも(誕生会で家にいなかったので、昨晩テレビ局の
サイトで見たのですが)、二人が歌ってインタビューに答えていたのですが、
司会者が「二つの世代が」と言ったら、ヴェッキオーニーも「いやいや三つの
世代だね」と言っていました。
ジリオラ・チンクエッティもですが、ヴェッキオーニも、若いときに今回の
歌を歌っていたときとは歌い方や声が違っています。
サンレモ音楽祭自体は今回が74回目で、彼女の歌が優勝してから60年という
ことです。わたしは以前には日本でもサンレモ音楽祭が放映されていて、
日本でもイタリアのその頃の歌謡曲が知られていたことを、ブログのお友達の
記事やコメントを通して数年前に初めて知り、それでこのジリオラの歌にも
言及してリンクを添えました。喜んでくださったと知って、わたしこそ
うれしいです♪ ありがとうございます。
Commented by milletti_naoko at 2024-03-04 19:27
ciao66さん、そうなんです。わたしは元の歌をかつて何度か
テレビやカセットテープで聞いたことがあるくらいなのですが、
やはり年が経つと声の張りや歌い方も違ってきますね。
今もかつてのように歌っているミーナがどれだけ並外れた
歌唱力を持ち、保ち続けているかということを改めて感じました。

最近は簡単にいろんな外国の歌を聞いたり、訳を見たりできるようになり、
便利になりましたね。
Commented by milletti_naoko at 2024-03-04 19:31
gerneremakeさん、どういたしまして。
こちらこそうれしいコメントをありがとうございます♪
Commented by milletti_naoko at 2024-03-04 19:32
yutaさん、寄稿記事も読んでくださったのですね。ありがとうございます!
ブログのお友達の皆さんのおかげで、かつてはサンレモが日本でも放映され、
イタリアの歌謡曲も知られていたと知って、数年前に驚きました。
Commented by Penta-02 at 2024-03-08 01:43
お久しぶりです。
サンレモ音楽祭、最近は60年代から70年代にヒットしたような曲が生まれないので、ちょっと遠ざかってしまうんですが、今年の参加歌手の中ではGazzelleの”Tutto qui"が何とか好きな曲でした。

ジリオラ・チンクエッティが「夢見る想い」で久しぶりに舞台に出てきましたね。
やはり声がやや不安定でしたが、後になるに従って段々と調子を上げてきて良かったです。

ゲストにはジョン・トラボルタもいましたね。
Commented by milletti_naoko at 2024-03-08 17:28
Penta-02さんも、60年代、70年代のイタリアの歌謡曲をご存じで、
なんと今年のサンレモの歌も聞かれたんですね!
以前に比べて、音楽で歌が聞こえにくかったり、そもそも言葉が聞き取りにくい
という歌が近年は増えたように思います。
Gazzelleの歌、日常の想いを優しく歌い上げているのがいいですよね。
サビの部分のメロディーが、遠い昔にどこかで聞いたように思うのに思い出せずにいます。
おっしゃるように、ジリオラ・チンクエッティの歌、最初は心配もしたのですが、
あとは安心して楽しみながら聴けるようになってよかったです。
by milletti_naoko | 2024-03-01 08:33 | Film, Libri & Musica | Comments(10)