野すみれのじゅうたんヒナゲシの花 雨降るも春の予感オルヴィエート

　２週間前は、ミモザと椿の花を楽しみに、崖下周遊トレッキングコースを半周で切り上げて、あとは歴史的中心街を歩いたのですが、

あの頃が花の盛りだっただろうからと、今日は暗い雲が空を覆い、雨がぱらついてはいましたが、崖下を一周しました。

Orvieto (TR), Umbria 9/3/2024

　2週間の間に、菜の花も咲いている場所も、数がぐんと増えています。

　崖下をぐるりと一周している間に、早くも咲いているひなげしを、３輪、いずれも緑の草のただ中に紅一点で咲いているのを見つけました。この花の茎を手で支えているのは、花が下を向いて、地面すれすれに咲いていたからです。

　菜の花やひなげしの他にも、

２週間前に比べて、見かける数が増えた花や、


今年初めてオルヴィエートの崖下で

見るように思う花が、いくつもありました。

　中でも驚いたのは、あちこちで一面に咲いていたすみれの花です。

　野に一面に咲くすみれにも圧倒されましたが、

凝灰石の岩から育って咲くすみれも美しく、倒木の幹やその周囲一面に咲くすみれに、受け継がれてゆく命を思いました。

　雨に濡れるハートの形をした緑のツタの葉もかわいらしく、薄緑色の苔と、互いの色を引き立て合っています。

　苔むす岩壁から咲くオドリコソウは、ピンクの帽子がかわいらしい森の妖精のようです。

　菩提樹並木の木々はまだ裸で、その向こうにはどんよりとした雲が見えるものの、

岩壁に咲く花は着実に増えてきています。

　２週間前には崖の上のはるかな高みから見下ろしたモクレンや椿の花を、今日は近くから愛でることもできました。
　一周を終えたときには冷たい風が吹いて肌寒いほどで、明日も雨の予報が出ているのではありますが、オルヴィエートでもペルージャでも、野の花や木の花が次々に咲き、春はもうそこまで来ているのだなあと、改めて思いました。

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Articolo scritto da Naoko Ishii

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