イタリア写真草子 ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

椿・モクレン 中心街も花盛り 雨のオルヴィエート

 先週の土曜日、崖下周遊コースに向かってオルヴィエートの中心街を歩いていたら、ピンクのモクレンが満開で、とてもきれいです。

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Orvieto (TR), Umbria 9/3/2024

 アルボルノス城塞の門を通って崖下へと下り、トレッキングコースを歩いていくと、

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ふり返ると、少し前に通ったばかりのその城塞の門が見えるところがあります。このあたりの崖下では2週間前にはほとんど見かけなかった菜の花が、この日はたくさん咲いていました。


 さて、時に雨に降られて傘をさしつつ、花を愛でながら崖下を一周して、再び城塞の門まで戻ってきたときのことです。

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 雨足が強くなってきたので、この門の下で雨宿りをしながら、夫に電話しようと思ったのですが、門の下も風が吹き抜けて寒かったので、さらに坂道を登って、上から2枚目の写真に写る大きな門の近くで、雨宿りができて風も防げる場所を探して、そこで電話をすることにしました。

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16:13

 ところが、この大きな門の周囲も、冷たい風が吹いて寒いのです。そこで、さらに先に進んで、風に凍えずに済む場所を見つけて、そこで夫に電話をかけました。

 なんと夫は、まだ駐車場からかなり遠いところにいて、これから大聖堂に行こうと思うとのことです。そこで、「ぼくも車に戻ろうか」と言う夫に、「駐車場近くで雨も風もない場所を探してそこで待つから、ゆっくり戻ってもいい」と答えました。そうして、そのあとすぐに駐車場の近くまで戻り、雨宿りにいい風もそれほど感じない場所を見つけて、そこでしばらく夫を待ちました。

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16:40

 けれども、歩くと汗をかくからと薄着をしていたために、長い間立ち止まっていると寒くなってきたので、疲れも取れたからと、駐車場の周囲を歩くことにしました。

 2週間前には花盛りだった大きなアーモンドの木はすっかり散ってしまっていたのですが、幸い、隣の小さなアーモンドの木には、まだ残る花があります。

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 夫が戻ってきそうな方角を見やっても、姿が見当たらないので、わたしも中心街を歩くことにしました。このミモザと椿は、土曜日にも2週間前と同じように、きれいな花を咲かせていました。

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 夫と二人で大聖堂から駐車場に戻るときは、たいていの場合、大聖堂の裏道を通ります。その方が近道に思われるからです。それで、この日も夫がこの道を通るだろうと考えて、その裏道を通って、大聖堂へと向かいました。

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 朱色のチンクエチェントが、凝灰石のレンガで築かれたオルヴィエートの町並みに、よく似合っています。

 大聖堂の近くにある椿がきっと咲いていることだろうと思い、立ち止まって

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花を撮影し、ふり返ったら夫がいて、「椿がきれいだね」と言いました。

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15/4/2023

 去年の4月には、少しずつ咲き始めた藤の花の向こうに、満開の椿が見えたのですが、暖冬の今年は椿が早く咲き始めているので、果たして藤の花が咲く頃までに花がもつでしょうか。


 このとき、夫はすでに大聖堂から駐車場へと向かっていたのですが、わたしはせっかくここまで来たのだからと、

椿・モクレン 中心街も花盛り 雨のオルヴィエート_f0234936_08243704.jpg
9/3/2024

後方から大聖堂に着いて、その脇を歩いて、

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久しぶりにドゥオーモの正面を見に行きました。最近はオルヴィエートに来ても、崖下を歩いたり椿を探して歩いたりしていて、ドゥオーモは訪ねずじまいだったからです。

 そうして、正面の装飾も写るように1枚だけ写真を撮って、夫の後を追って駐車場へと向かいました。

*追記(3月13日)

 こういうことが起こり得るので、2週間前にオルヴィエートに行ったときに、次回は車のスペアキーも持っていって、わたしが持って歩くことにしようと言っていたのですが、家を出るときにはすっかり忘れていました。車の中も暖房なしでは寒いでしょうが、鍵があれば、暖かいコートに着替えたり座って休んだりすることができますので、次に行くときには忘れないようにしたいと思い、ここに覚え書きとして書いておきます。

Articolo scritto da Naoko Ishii

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ブログテーマ:2月3月見頃の花
Commented by getteng at 2024-03-13 09:36
milletti_naokoさん
おはようございます。
貴地は何度くらいですか?
今日の当地は14℃/2℃で快晴です。
花粉の飛散が多くまいっております。
ところで、石造りの家に住むと「湿気」「カビ」問題はありませんか?
Commented by gerneremake at 2024-03-13 10:19
藤も椿もとても強い木が〜
椿と言えばお寺を想像してしまいます♪
母が長くお茶をしていたので〜
ひとえの寒椿(茶花)が懐かしいです♪
藤の花は道路脇の藪でも咲き誇ってますよね。
父親が庭に藤棚を作っていたので〜
平家の屋根上まで伸びて剪定が大変だったのが懐かしいです♪
単身赴任が多かった父親に代わって高所恐怖症の姉が大騒ぎしてやっていました。
我が家はお隣りの奈良市より高台だからか?気温が1度低くて!
でも漸く春の温もりが来そうです♪
庭が忙しくなってきます♪
赤い車可愛いですね♪
過去と現在の調和❣️
Commented by koito_hari616 at 2024-03-13 11:58
こんにちは

1枚目の画像は紫木蓮とはまた違うのでしょうか?
綺麗な木蓮ですね♪
アーモンドのお花も可愛い♪
寒い中ご主人さまを待たれて大丈夫でしたか?
風邪などひかれませんように
Commented by nonkonogoro at 2024-03-13 14:29
ピンクのモクレン素敵ですね~
花がいっぱい付いていて可愛いですね。
日本のタイサンボクに近い花かな~
マグノリアと呼ぶのでしょうか。

昨年の藤の花と椿のコラボシーン
また見られるといいですね。

Commented by katananke05 at 2024-03-13 16:42 x
ピンクのモクレン、、花びらがとても多いようだけど 八重のモクレン?でしょうか〜
あちこち カラフルな花が一斉に咲き出し 美しい風景ですね〜
最後のドゥオーモは
ちょっと変わった感じの石造りですね〜
Commented by ciao66 at 2024-03-13 17:49
ピンクの木蓮がとても華やかで、たくさん咲いているのにびっくりです。
白と紫の木蓮はよく見かけますが、ピンクの木蓮は少ない感じがします。

そして雨の中でも、名残りのアーモンドの花が可憐ですね。撮影環境が悪そうなときに、とてもきれいな写真で、感心しました。
食べるアーモンドも美味しいですが!こうして眺めるアーモンドもいいね、と思ったのです。間近に何度も拝見しましたので、やはり桜とは趣きがだいぶ違うことが判ってきました!

雨の散歩、お疲れさまでした!いろいろと楽しめるものも有って良かったですね!
Commented by milletti_naoko at 2024-03-13 18:33
gettengさん、おはようございます。
ペルージャも昨日までは雨がちで、同じような気温だったかと
思います。最高気温はもう少し低かったようですが、今日と明日は
太陽が顔を出して、少し気温が上がるそうな。

花粉症には辛い季節ですよね。どうかくれぐれもお大事に。
このところ雨の日が続いたので、わたしは花粉症がかなり楽になった
のですが、晴れたら暖かいのはありがたいものの、そう言えば
花粉も飛びますよね。

湿気、カビ問題は大いにあります。除湿を考えて家を建てていれば
いいのですが、古い家でそういう対策はしていないものですから。
Commented by kazureru914419 at 2024-03-13 18:42
こんばんは
夫婦2人で写真を見て楽しませて頂いていますが、
景色の違いも改めて感じています !(^^)!
Commented by milletti_naoko at 2024-03-13 18:43
germermakeさん、そうなんですね!
わたしは通っていた高校に椿の木があって、雪の降る日にも
花が咲いていたのを覚えているので、そのときのこともよく
頭に浮かびます。
藤の花、日本では藪に咲く花もあるのですね。そう言えばこちらでも、
木にからみついて登っていくように咲く藤も見かけることがあります。
Commented by milletti_naoko at 2024-03-13 18:47
結うさん、モクレン属にもいろいろな種類があるのですね。
イタリアでは皆、大ざっぱにmagnoliaと呼ぶことが多いです。
かなり高い位置に花があるのを、ズームで拡大して撮影したのですが、
とてもきれいでした。

ありがとうございます。なんとか風邪は引かずにすみました。
Commented by pothos9070 at 2024-03-13 18:51
雨で大変だったようですが、この雨に濡れた
石畳ってほんとに良い雰囲気を出すものですね^^
この朱色の自動車もそれによく似合っています。
日本だったらこんな駐車の仕方をすると顰蹙ものですが
またこれがなんと自然なこと^^
椿と藤の花も良い感じですね~
Commented by milletti_naoko at 2024-03-13 18:52
のんさん、ピンクの花が一斉に咲いていて、きれいでした。
イタリアではモクレン属の木や花は、おおざっぱにどれも
magnolia(イタリア語の発音は、カタカナ表記だと「マンニョーリア」
に近いです)と呼ぶことが多いように思います。

椿の花がどうか藤の季節まで持ちこたえてくれますように。
Commented by milletti_naoko at 2024-03-13 18:56
katananke05さん、枝がかなり高いところにあるので、ズームを
使ってかなり拡大して撮影しています。写真で見ても下から
見上げる形になりますが、確かに花びらが多いですね。

ドゥオーモはオルヴィエートの人たちが、ボルセーナでの聖餐
の奇跡を記念しようと中世に建てたものなんですよ。その軌跡に
着いてもいつかお話ししたいと思いつつ、まだできていないのですけれども。
Commented by milletti_naoko at 2024-03-13 19:02
ciao66さん、そう言えば、わたしが日本で見かけたモクレンも
白が多かったような記憶があります。そう言えば、オルヴィエートで撮影
したモクレンは、前回の記事でご紹介した花もやはりピンクでしたね。
イタリアでは、桜・スモモ・梨などの果樹や西洋サンザシなど、春に花が咲く
木は花が白いことが多いので、ピンクが好まれるのかもしれないと、ふと思いました。

ありがとうございます。おっしゃるようにアーモンド、実がおいしい上に、花も
とてもきれいです。
Commented by milletti_naoko at 2024-03-13 19:04
kazureru914419さん、こんにちは。
同じ花が咲いても、確かに彩る風景はかなり違いますね。
Commented by milletti_naoko at 2024-03-13 19:12
ぽとすさん、ありがとうございます。
確かに雨に濡れた石畳には独特の風情がありますね。
そうなんです。このチンクエチェント風景によく合っているなあ
と、つい最近映画館で『ルパン三世 カリオストロの城』を再び
見たばかりなので、感慨深かったです。

どうせこの先は車両侵入禁止だし、さらに道が細くなっているので、
人や自転車でもないと通れないので、こういう止め方も
できるのでしょうね。

オルヴィエートの中心街には椿も藤も多いんですよ。こんなふうに
すぐ近くで花が咲くことも多くて、とてもきれいです♪
Commented by getteng at 2024-03-13 21:01
milletti_naokoさん
いつになってもモクレントコブシの区別がつきません。
以前、どなたかに教えてもらったのですが、忘れてしまって。。。
しかも、誰だったのかも覚えてなく、おいらって認知症が始まっているのかな?
Commented by milletti_naoko at 2024-03-14 01:34
gettengさん、花が似ているので見分けにくいですよね。
大丈夫だと思います。かつて日本の高校で教えていたときには、
松尾芭蕉が鎌倉時代の俳人だと堂々と答える生徒たちも
いたことですし…… しかも『奥の細道』の平泉を教えたあとの試験に。

暮らしに特に必要ないと感じること、目に触れる機会、耳にする機会が
少ないことについては、脳が効率化のためにあえて覚えようとしないのかも
しれませんね。
Commented by sunandshadows2020 at 2024-03-14 01:55
なおこさんのブログにてかつて訪ねたオルヴィエートを季節毎に楽しむことができ感謝します。
今では二週間住んだカステリアーゴ デル ラゴよりオルヴィエートの方が懐かしくおもう程です。
季節の花々が楽しめハイキングもでき、時には大聖堂も訪ねたり、更には美味しい和食も楽しめ最高ですね!
Commented by milletti_naoko at 2024-03-14 18:53
お転婆シニアさん、こちらこそうれしいコメントをありがとうございます。
トラジメーノ湖もオルヴィエートも、いつ訪ねてもそれぞれに変化と季節ごとの
美しさがあるなあと(湖の場合は夕景も)思うので、何度も載せているので、
お言葉、ありがたいです。

なんとカスティッリョーネに2週間も滞在されたとは! 数年前にオルヴィエートの
町の観光名所をあちこち訪ねられる1年が有効期限のカードを購入したのですが、
それがとてもよくて、見どころの多い興味深い町だなあと改めて思いました。
by milletti_naoko | 2024-03-13 08:30 | Umbria | Comments(20)