昨日、3月19日は、カトリック教会ではイエス・キリストの養父である聖ヨハネを記念する祝祭日で、イタリアでは
父の日(festa del papà)を祝います。
19/3/2024
西方の修道制度の創設者、聖ベネデットの生地であるノルチャ(Norcia)では、この日にシュークリームを揚げた菓子を食べて祝うのだそうで、休日ではなかった昨日、出張でノルチャに行った夫が、その揚げ菓子を手土産に買って帰り、父の日を祝って義父に贈ったのですが、わたしにも買ってくれていました。
大好きなイチゴをたっぷり添えて食べました。とてもおいしかったです。揚げなくてもおいしいように思うのですが、どういうわけか、謝肉祭や聖ジュゼッペの日を祝うお菓子には、揚げ菓子が多いのです。

ノルチャは古来、生ハム(prosciutto crudo)・サルシッチャなどの豚肉加工品の名産地として知られていて、イタリア中部で、豚肉加工品を販売する店を意味するイタリア語の言葉、norcineriaが、このノルチャの地名から派生しているほどです。
そこで夫は、義父とわたしたちの夕食にと、このおいしいノルチャの生ハムを、特においしいと地元の人に教えてもらった店で買ってきてくれて、夕食に食べました。最近は、翻訳の仕事の締め切りが迫って慌ただしいこともあり、夕食のしたくが楽になってありがたく、そうして、揚げ菓子も生ハムもおいしかったです。
夫は仕事で、まだ再建中の聖ベネデット教会の中を訪ねたそうで、教会の内部はまだがらんとして何もなく、一般の人はまだ立ち入ることができないそうですが、特別な状況下だけでも入ることができるまでに再建が進んだことを、うれしく思いました。
2016年のイタリア中部地震で、教会は正面を残して崩れ落ちてしまったのですが、わたしたちは地震の前に、地下にある聖ベネデットと聖スコラスティカの生家跡や礼拝堂を訪ねたことがあります。
地下にはそれほどの被害がないようにと願っていたのですが、地震で鐘楼が崩れ落ちた際に、地下にあるクリプタ、地下聖堂へと落ちてしまったために、かろうじて壁は残ったものの、クリプタはかなりの被害があったと、夫は昨日知ったそうです。
西方修道制の父とも呼ばれる聖ベネデットの生地に建つ、聖人を祀る教会が、町と共に一刻も早く修復されますように。
Articolo scritto da Naoko Ishii
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