イタリア写真草子 ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

エトルリア人の道 Via dei Tusci を歩くための訪問と宿探し

6月に夫や友人たちと、長距離周遊トレッキングコース、Via dei Tusci「エトルリア人の道」を歩くことになり、

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日曜から夫と案内書や地図、宿泊施設などの一覧表を参照して旅程を立て、トレッキング中に泊まる宿を選んで、連絡を取り、予約を進めている最中です。

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Tenaglie, Montecchio (TR), Umbria 13/4/2024

 4月13日土曜日に、1週間前に訪ねたばかりのオルヴィエートに再び行ったのは、実は、このトレッキングコースの案内書や地図、通行証を唯一店舗で購入できる店が、オルヴィエートから車で約15分の村、テナッリェ(Tenaglie)にあるからでした。

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 これが、その店の近くの壁に掲示されていたトレッキングコース、Via dei Tusciの地図です。

 日曜に登山から戻ってから、夫が案内書を参考に、距離や通る市町村の説明から、巡礼の日程を決め、以後は日曜は二人で、昨日からはもっぱらわたしが中心になって宿を決めていっています。上の地図中、ピンクの四角で囲んでいるのが、わたしたちが宿泊することにして、すでに宿を取ったところです。一覧表にある宿に問い合わせても電話やメールへの返事がないために、とりあえずホテル予約サイトで、数日前までなら無料でキャンセルできる宿を押さえたところも二つあります。

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Civita di Bagnoregio visto da Lubriano (VT), Lazio 25/6/2023

 周遊コースでめぐる土地の中で、最も有名だからでしょう、案内書も地図も、表紙はチヴィタ・ディ・バーニョレージョ(Civita di Bagnoregio)になっています。ちなみに、日本語では最も通用していると思われるこのカタカナ表記は北イタリアの発音で、中部イタリアおよび伝統的イタリア標準語の発音では「バンニョレージョ」に近い発音となります。この発音の違いに興味のある方は、イタリア語学習メルマガ第19号の一つ目の記事の後半をご参照ください。

 上の写真は、昨年6月、ボルセーナ湖に向かう途中に、ルブリアーノ(Lubriano)で撮影した写真です。周遊コースでは、上の写真で右手にかかる橋を渡って、「死にゆく町」(la città che muore)と呼ばれるチヴィタへと登り、チヴィタを訪ねたあと、上の写真でチヴィタを頂く崖の下方に見えるジグザグの坂道を下り、

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再び坂道を登って、ルブリアーノまで登ることになっています。

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Lubriano (TR), Umbria

 全90kmの道を5日間で歩くと聞いていたのですが、遠回りをせずにコースを一周するのに必要な道だけを歩けば、74.6kmとなり、わたしたちの立てた計画では、1日に歩く距離が13kmから16.2kmになったので、ほっとしています。かつては巡礼や長距離トレッキングで、山を越えながら毎日約20km歩いたり、時に山、時に平地を毎日約30km歩いたりしたこともあるのですが、最後の巡礼は2014年で、以後は、2年立て続けに左右の肩が癒着性間接包炎を患ったり、仕事を離れられなかったりして参加できず、新型コロナウイルス感染症感染拡大のために旅行が難しくなったりして、もう長い間、数日間リュックを背負って歩く旅を経験していません。この10年の間に、皆、年を重ねました。標高がそれほど高くないため、6月はかなり暑くなるでしょうし、丘を登ったり下ったりするために、標高差がかなりあり、また、重い荷物を背負って歩く必要があるので、このくらいの距離が、観光も楽しみながら無理をせず歩くのにちょうどいいように思います。

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 巡礼ではないので、巡礼証ではなく、「通行証」と呼ぶべきでしょうか。こちらが宿でスタンプを押してもらって、最後に証明書を発行してもらうために必要なcredenzialeです。

 実は他にするべき急ぎの仕事もあるのですが、明日は授業もありますし、6月のバニョレージョは観光客が多いようで、もう8割かた宿が満室であるという状況なので、できるだけ早く全行程の宿を決めてしまうつもりでいます。

Via dei Tusci
Piazza Vittorio Emanuele II, Tenaglie (TR), Umbria
Sito: https://www.viadeitusci.it
↑ トレッキングコースの通行証や案内書、通行証は、上のサイトで購入できます。送料がかかるため、店で買いたいという方は、わたしと夫がこの記事で訪ねているウンブリア州テルニ県テナッリェ(Tenaglie)にあるヴィットーリオ・エマヌエーレ広場の店で買うことができます。2024年6月27日現在は、サイトも案内書もイタリア語のみです。

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Articolo scritto da Naoko Ishii

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Commented by ciao66 at 2024-04-17 19:11
エトルリア人の道、と聞くとなんだかワクワクしますね!
崖の上の町を結ぶ道なのですね。
登っては降り、を繰り返すのでしょうが、
大変そうでも面白そうです。

ところで Tusci って何?と思って調べてみました。
トスカナはかつてTuscia(トゥスキアないしトゥシア)と呼ばれた。古代エトルリア人の居住した地域で,その名称はエトルスキの別名トゥスキTusciに由来する。

トスカナはエトルリアが語源だったとは!
言葉が変化しすぎてちょっと判りませんね!
Commented by katananke05 at 2024-04-17 22:23 x
ここも巡礼の道とも 言われるのですか?  到達先はどこなのでしょう〜
英語のクラスにこの秋に
カミーノ デ サンチャゴ、、
フランスから スペイン サンチャゴへの 巡礼の道を 900キロ歩く計画の男性がいらっしゃり、、
わたしも 一部歩いて見たいと思ったことありですが 一昨年の
秋に半月板損傷したので もう無理だと 諦めた次第で、、
なおこさんは 歩けるうちに どんどんあちこち 歩いてください〜
Commented by sunandshadows2020 at 2024-04-18 09:37
楽しくなりそうなトレッキングですね。
5日続くのがキツそうですが、Naokoさんご夫妻はまだお若いから歩き通す事でしょう。
私がロードバイクを始めた頃、絶対登れないと思っていた山へ誘われたのですが、その時友人は麓から山頂までずっと私に話し掛けていました。話で気分を逸らしてくれた友人に感謝しました。
ご友人と一緒ならお喋りも楽しいから疲れも忘れるかもしれませんね。
どうぞ楽しんでいらして下さい。
Commented by milletti_naoko at 2024-04-18 17:51
ciao66さん、そうなんです。
エトルリア文明は、ペルージャがあるウンブリア州だけではなく、
イタリア各地ですでにゆかりの遺跡や博物館を多数訪ねていることもあり、
とても楽しみです。

エトルリア人はウンブリア州、そして西はアドリア海岸まで、トスカーナに
収まりきらないかなり広大な地域に暮らしていました。それなのに、
トスカーナ州をはじめ、ラッツィオ州にもトゥスカーニアという小村があって、
特にその名を冠した場所があるというのがおもしろいですね。
Commented by milletti_naoko at 2024-04-18 18:31
katananke05さん、教会は各地にあるものの、信仰のために歩く道では
ないので、巡礼道ではなく、エトルリア文明の跡や緑、風情ある村を
訪ねて歩く道です。サンティアーゴへは、わたしたちも10年前に、大勢が
訪れるコースとは別の、巡礼が始まった初期に通られていたという山を通る
巡礼路を数日だけ歩き、バスでサンティアーゴも訪ねたことがあります。

サンティアーゴの巡礼路は宿も道も整備がしっかりされて宿も豊富にあるので、
友人たちも疲れたり足が痛んだりしたらバスに乗って次の目的地に行って
観光をするということをしたりしていましたから、数キロだけ気になるところを
歩いてみるというのもありだと思います。

ありがとうございます。歩けるうちに十分に歩いて楽しみたいと思います。
Commented by milletti_naoko at 2024-04-18 18:47
お転婆シニアさん、ありがとうございます。
わたしも友人も50代、夫たちは60代で、以前に比べると
やはり健康に問題があれこれ出てきているのですが、日程を
以前に比べてかなりゆったりと組んであるので、休みながら、
そして観光も楽しみながら歩けたらと思います。

オルヴィエートやボルセーナ湖から近いのに、知らなくて訪ねた
ことのない村も多いので、楽しみです。
by milletti_naoko | 2024-04-16 23:52 | Via dei Tusci | Comments(6)