イタリア写真草子 ペルージャ在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

花彩る道を風情ある村から村へ Via dei Tusci 1日目 Castiglione in Teverina - Civitella d'Agliano

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 エトルリア文明の足跡が残るラッツィオ州ヴィテルボ県の趣ある村や豊かな自然を訪ねる長距離周遊トレッキングコース、Via dei Tusci「エトルリア人の道」を、わたしたちは6月4日火曜日から6月8日土曜日まで、5日間かけて歩きました。

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Castiglione in Teverina (VT), Lazio 4/6/2024 11:12

 出発地でありかつ最終目的地であるカスティッリョーネ・イン・テヴェリーナ(Castiglione in Teverina)の歴史的中心街は、小高い丘の上にあるので、6月4日火曜日は村を出てからも長い間、その町並みがしばしば遠くに見えました。上の写真で、左手の丘の上に見えるのがカスティッリョーネ・イン・テヴェリーナの中心街です。

 前泊していた隣村から車でカスティッリョーネに移動していたら、出発が10時17分と遅くなり、まずは村人に教えてもらったバールに行って、通行証にスタンプを押してもらい、コーヒーを飲みました。

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10:44

 村役場の壁に、これから歩いていこうとしているトレッキングコースの地図があったので、ちょうど前を通りかかった村の人に、記念写真を撮影してもらいました。

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10:47

 紫陽花やバラなど、色とりどりの花が彩る中心街を下っていきます。

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10:53

 城壁を出たあともさらに長い階段が続き、この階段からは遠くの山や平野も見晴らせて、眺めがすばらしかったです。

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11:35

 村から離れたあとも、トレッキングコースの傍らには、エニシダ(ginestara)

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12:03

ヒナゲシ(papavero)など、季節の花があちこちに咲いていました。

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14:29

 なんとヤギたちにも遭遇し、皆が柵の中でおとなしくしている中、柵の外を歩いているヤギも1匹いました。

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14:46

 日が高くなると暑くなってきたので、木々が落としてくれる影がありがたかったです。この日はこんなふうに大きくみごとなオーク(quercia)の並木を、あちこちで見かけました。

 谷間の緑の間を歩いていくと、すぐ上の写真を撮った数分後に、この日の目的地だったチヴィテッラ・ダッリャーノ(Civitella d'Agliano)の町並みが遠く前方に見えてきました。

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15:20

 谷間を歩き続けて川を渡り、果樹園を通り、ようやく村へと続く登り道までやって来ました。

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15:21

 このあとはひたすらこの坂を登っていきます。

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15:36

 目的地、チヴィテッラ・ダッリャーノ(Civitella d'Agliano)の町並みが近づいてきました。

 暑い中長距離を歩くのでのどが渇くだろうとは予想しつつも、最小限とは言え、寝泊まりに必要なものも背負って歩くため、リュックが重くなりすぎては困ると、水は半リットルのペットボトルに二つ入れて出発しました。歩く途中で給水場があったのに、半リットルで大丈夫だろう、他にも給水場があるだろうと思って、入れられるだけの水を補充せずにいたら、この長いながい坂道を登り続けている間、のどが渇くのに水がもうないので、辛い思いをしました。

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15:43

 そうしたら、長い砂利道の坂がコンクリートの登り道に変わった、そのすぐあとに、水が勢いよく流れ出る給水場があったので、ほっとしました。

 まずはペットボトル一つに水をいっぱいに満たして、冷たい水をすべて飲み干したのですが、そのあとになって、給水場の右斜め上に「この水は飲めません」と書かれていることに気づきました。ひやりとしたのですが、幸いその後、体の不調を感じることはありませんでした。

 わたしに後れて登ってきた夫たちは、水が飲めないという標示に気づいたので、水は飲まずに顔の汗を洗い流したりだけしたそうです。

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15:53

 さあ、村に着いたから、到着地点はまもなくだろうと思ったら、トレッキングコースの案内標示は、さらにこんな急な階段を登り、城壁内に入ってさらに登っていくように指示しています。

 この日の宿を予約していたアパートの主人とは、予約をしたわたしが朝からチャットアプリで連絡を取り合い、午後3時頃に渡った橋の近くにあった浄水施設まで歩いたらメッセージを送るようにと言われていました。それで連絡したら、教会前で会いましょうと電話がありました。「教会は一番高いところにあるはずだ」と皆が言うので、

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15:56

階段をさらに登り続けて中心広場に出ると、その教会前で宿の主人が待ってくれていて、幸いすぐ近くにあったアパートへと案内してくれました。

 この日のトレッキングのスマートウォッチによる記録と、夕食後に見た夕焼けについては、旅行中に投稿した次の記事をご覧ください。


 チヴィテッラ・ダッリャーノの宿や食事をした店、夜の風景などもいずれご紹介しようと思うのですが、その前に、まずは5日間のトレッキングの行程について書き続けていきたいと考えています。

 この長距離トレッキング周遊コース、Via dei Tusciについては、これまでの記事もこれからの記事も、「Via dei Tusci」というカテゴリにまとめていきます。

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Via dei Tusci Giorno 1 4/6/2024
Da Castiglione in Teverina a Civitella d'Agliano
tra verde, papaveri e ginestre
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Articolo scritto da Naoko Ishii

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Commented by koito_hari616 at 2024-06-27 14:52
こんにちは

喉の渇きは大変でしたが、その後は体調に変化はありませんか?
お気をつけて下さい
 「Via dei Tusci」というカテゴリ
これからも、読ませていただきます

美しい道を歩いて行くと足の疲れも少しは軽減されるのでしょうか?
Commented by milletti_naoko at 2024-06-27 16:11
結うさん、こんにちは。ありがとうございます。
イタリアでは自治体があるいはその長が、場所や水の安全をきちんと
確認したり安全になるように配慮したりする代わりに、「危険だから
立ち入り禁止」、「飲めません」と書いておいて、何か起きたら
自己責任ということにするけれども、実はたいていの場合は問題がない、
そういうことも時々あるんです。本当に危ない場合もあるので
気をつけなければいけませんが、幸いこの水は飲んでも今のところ
大丈夫なので、ほっとしました。

毎日早めに着いてゆっくり休んだので、幸い翌日にも疲れを持ち越し
他のは、旅が終わって家に戻ってからでした。
Commented by ciao66 at 2024-06-27 19:31
5日間もよく歩かれましたね!
荷物も多そうですが、いったい何キロあったのでしょう?
車も通らないような地道がよく残っていますね。
エニシダが有ったり、ポピーが咲いていたり、歩くのには気持が良さそうですが、アップダウンも多いし、体力が要ることでしょう。
夏には大変そう・・・・と思いました。

Commented by milletti_naoko at 2024-06-27 23:44
ciao66さん、6月はウンブリアでは例年酷暑になることもあり、
今回のトレッキングでも最後の2、3日は日中暑かったのですが、
その翌週にはサハラの砂に覆われてさらなる猛暑になったので、
前の週に歩くことができて、天気に恵まれて本当によかったです。

体に合っていて重さが分散できるので大きいリュックを背負っていますが、
今回は寝袋やタオル、シャンプーなどが不要な宿だけに泊まったおかげで、
そうして夏なので衣類が軽くて済むおかげで、5、6kgに抑えることが
できました。
Commented by katananke05 at 2024-06-29 22:04
9月に カミーノでサンチャゴを
全工程歩く 英語で一緒の男性がおり
約10キロの荷物を背負うらしいです〜(できるだけはしょって軽くしてらしい)
900キロ 1月半くらいかかるようで、、 ワタシも一部分を歩きたいと思ったことありですが
左膝半月板損傷2年前にしたので もう諦めています〜 まあ 今は痛くないけどね〜
なおこさま 歩けるうちに頑張って あちこち行ってくださいね〜
いつ 何がおこるかわからないですからね〜
Commented by milletti_naoko at 2024-06-29 22:31
katananke05さん、サンティアーゴで全行程となると、
高い山もあって9月だと防寒具も必要でしょうし、おそらく
寝袋も持たれると思うので、歩く日数も多いですし、
どうしても荷物は重くなってしまいますよね。
わたしたちも巡礼が山だったり秋だったりすると、防寒具が
必要だったり寝袋が必要だったりでどうしてもリュックが重くなり
大変でした。

ありがとうございます。歩けるうちに、時間が許すうちに、
いろいろ体験できたらと思います。
Commented by tanatali3 at 2025-04-09 02:20
naokoさん初めまして、
素晴らしい巡礼地めぐりですね、さすがイタリア。こういう歴史ある場所をゆっくり歩けたらとおもいます。
あいにく脊柱管狭窄症で、長距離は無理ですが機会があれば訪れたいとおもいます。
イタリアは半世紀以上前、友人宅をはじめよく訪れました。
これからも宜しくお願いします。

Commented by milletti_naoko at 2025-04-11 18:06
tanatali3さん、はじめまして。過去記事まで読んでくださったのですね。
ありがとうございます。自分たちですでに何度かサンティアーゴに巡礼に行った
友人たちが誘ってくれるおかげで、わたしたちも巡礼や長距離トレッキングの
楽しみを知ることができました。地元の方が地域の活性化のためにもと考えた
このコース、歴史ある場所や美しい村を訪ね、豊かな自然の中も歩けて、とても
よかったです。車やバスなどで村を訪ねて、その周囲を歩いても楽しめると
思いますので、機会があればぜひとも。

ニューヨークやその高層ビルと言うと、わたしにとっては映画やドラマの背景と
してくる、どこか現実からは離れた遠い町なのですが、身の上話シリーズを
拝読して、その厳しい中でのご活躍とご体験を知って、驚くと共に感嘆しています。

イタリアにも以前はよくいらしていたのですね。こちらこそこれからも
よろしくお願い申し上げます。コメントが大変遅くなって失礼いたしました。
by milletti_naoko | 2024-06-26 23:32 | Via dei Tusci | Comments(8)