雲間からのぞき沈む夕日もきれいトラジメーノ湖

　週末に雨が降って涼しくなったものの、また気温が盛り返し始めた火曜の夕方、仕事から帰った夫に誘われて、トラジメーノ湖（Lago Trasimeno）に散歩に行きました。

Monte del Lago, Magione (PG), Umbria 20/8/2024
　日の入りが午後８時頃と早くなったものの、まだ太陽が照りつけて気温が３０度を超えるペルージャを後にして、湖へと西に向かうと、西の空は雲に覆われています。

　東の湖畔にあるモンテ・デル・ラーゴ（Monte del Lago）で車を降りると、対岸には雨が降るところもあるものの、わたしたちが歩こうと考えた岸辺は、曇っていても雨が降る気配はありません。風が吹き気温も２６度ほどで、歩くのが心地よかったです。

　この日は、わたしはウォーキングを朝すでに済ませていたので、風景を楽しみながらゆっくりと１.５kmほど歩き、こちらの浜まで歩いてから引き返しました。
　平日ではありましたが人が多く、いつも眺めを楽しみにしているいくつかの浜には、テントを張って釣りをする人がいたり、放し飼いの犬と座る家族がいたり、じっと夕日を見つめる人がいたりします。「この細道からひょっとして浜に下れるのではないかしら」と歩いた道から、幸い石の浜に出られたので撮影したのが、上の写真です。

　雲のすき間からのぞく夕日の光に、湖がきらめいています。風に波が立ち、対岸を見やると、あちこちに雨が降っているらしいことが分かります。

　行きがけにはテントが並んでふさいるように見えた道も、帰りに通りかかったときには、歩いて岸辺まで行けることが分かったので、岸に足を運ぶと、湖上に遊ぶ人がいます。わたしの姿を見て、サギが飛び立ちました。

　マッジョーレ島（Isola Maggiore）とミノーレ島（Isola Minore）が岸辺の緑の向こうに見えるところを通りかかると、空の下に見える空と湖が、やわらかな夕色を帯びています。

　歩き始める前、３０分歩けばいいと思っていたわたしに、１時間後に会おうと言ったのは夫の方だったのですが、３０分ほど歩いた頃に「おなかがすいたから」と、わたしを迎えに来ました。

　そこで、雲の下から夕日が顔を出す頃の空はさぞかし美しいだろうと名残を惜しみつつ、

湖を後にしました。車へと向かっていたら、ポルヴェーセ島の前を鳥の群れが飛んでいくのが見えました。
　雲間から顔を出したオレンジ色の夕日の光に雲と湖が染まって美しい瞬間を、この日わたしは、湖からサン・サヴィーノへと登っていく坂道で、夫の車のバックミラーで見ました。

　湖の南東の湖畔にあるサン・サヴィーノで村祭りが開催中だったので、この村祭り名物のおいしい魚料理を食べに行こうと夫はいったん車で村に向かったのです。ところが、村を頂く丘のふもと、中心街からかなり遠いところにまで、村祭り目当てにやってきたであろう車がずらりと並んでいるのを見て、これでは駐車するにも時間がかかり、いつになったら食べられるか分からないと、方向を転換して湖へと引き返し、サン・フェリチャーノの店で食事をすることにしました。と言っても、お気に入りの湖畔の店は火曜は定休日なので、別の店での夕食になります。
　上の写真は、湖へと引き返し、レストランに向かう途中に撮影したものです。
San Feliciano, Magione (PG), Umbria
　湖畔の店の駐車場で、「君は夕日を見に行っていいよ」と夫が言うので、わたし一人で急ぎ足で夕日が見えるところまで歩きました。
　ようやく見えた夕日は、ポルヴェーセ島（Isola Polvese）の右手の雲の間に沈んで行ったのですが、

日の入り前に、島行きの船が発着する桟橋までたどり着くことができました。

　沈む夕日に茜色に染まる雲と湖面もきれいです。

　夕食はサン・フェリチャーノのZero7cinqueで食べました。

　夕食後の帰り道、広い草原の向こうに、地平線から顔を出した月が、まるく大きく見えて、とてもきれいでした。走る車からでは、こんなふうにしか撮影できなかったのが残念です。
　夫の誘いに乗って歩きに出かけたおかげで、美しい夕景や月を見ることができ、ちょっとした旅行気分も楽しむことができて、うれしかったです。
************************************************************Il sole sbircia tra le nuvoleBello il tramonto anche nel giorno cosìal Lago Trasimeno 20/8/2024************************************************************

Articolo scritto da Naoko Ishii

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