イタリア写真草子 ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

シクラメン咲き赤とんぼ憩うポルヴェーセ島

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 土曜日に、トラジメーノ湖(Lago Trasimeno)の東の湖畔にあるサン・フェリチャーノ(San Feliciano)から

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San Feliciano, Magione (PG), Umbria 7/9/2024

ポルヴェーセ島(Isola Polvese)へと船で向かったのは、

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Isola Polvese, Castiglione del Lago (PG), Umbria

今年の島行きの公共の船の運航が終わってしまう9月29日日曜日までに、島を訪ねようと考えたからです。

 いつもは時計回りに岸辺に沿って島を一周することが多いのですが、この日は午後5時半近くになってもまだ暑かったので、反時計回りに歩くことにしました。

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 ピンクの百日紅(lagerstroemia)の花がきれいです。

 島の東の岸辺は、例年秋には、秋咲きの自生のシクラメン(ciclamini selvatici)が道沿いや野に一面に咲いてきれいです。夫はまだ暑いのでシクラメンが咲くには早いよと言っていたのですが、

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東の岸を北へと向かうに従って、咲くシクラメンの花が次々に増えていって、うれしかったです。

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 東の岸辺をずんずん歩いていった先、島の北端に、わたしたちの好きな石の浜があります。土曜はその浜の手前で、キョウチクトウの花が満開でした。浜辺では、湖の水位があまりにも低いことに驚きつつ、眺めを楽しみ、しばらく休みました。

 わたしはこのあと、まずは島の一周を終えたかったのですが、夫が島の高みにある水生植物園を見たいと言います。そこで、島を一周したあと植物園まで行く時間があるかどうか分からなかったので、先に植物園を訪ねて、時間があればそのあと島の西の岸辺も歩くことにしました。

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 島の北端から少し西の岸辺を歩くと、こちらの元修道院がある島の高みへと登っていく道があります。この日は、そのジグザグの坂道を上り、オリーブの古木が並ぶ間を通って、まずはこの修道院跡までやって来ました。

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 閉まっていることが多い水生植物園(giardino delle piante acquatiche)を、先週土曜は久しぶりに訪ねることができました。

 この写真を撮ったのは6時44分で、もうかなり日が傾いていましたが、空を映す池の向こうに湖が見えてきれいです。



 2011年7月に訪ねたときには、蓮の花が咲き、色とりどりの睡蓮がたくさん咲いていた植物園も、もう9月に入った上に、日が傾いてしまったので、

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睡蓮の花がいくつか残るばかりとなり、その花も閉じてしまっていました。

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 けれども、この睡蓮のつぼみのある水辺に、

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赤とんぼがいました。イタリアではどういうわけか、とんぼも赤とんぼもめったに見かけないので、うれしかったです。

 植物園を訪ねたあとは、帰りの船が出発するまでの間、少しでも西の岸辺を歩こうと、まずは島の南へと坂道を下りました。

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 西の岸辺へと歩いていくと、オリーブの木々が青い実でいっぱいです。

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 この奥に見える糸杉並木の下には、以前はキョウチクトウがずらりと並び、白やピンクの花をいっぱいに咲かせていて、それはみごとでした。ところが後に、そのキョウチクトウが根元近くまでばっさりと剪定されてしまい、長いこと木が育ちかねていました。

 土曜日は上の写真のあたりまで歩いたあと、わたしは夕日のオレンジの輝きが見える左手の岸辺に向かい、一方夫は、道をまっすぐ進んで、糸杉並木を歩きました。幸い、キョウチクトウが再び無事に育って、花もかつてほどではないものの、咲いていたとのことです。

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 わたしはこちらの草が生い茂る道を先端近くまで進み、先日の記事でも紹介した金色にきらめいて沈もうとする夕日を見ました。

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 帰りの船からは、夕日が島の向こうにすっかり隠れてしまうまで、そうしてそのあとも、島を取り囲む夕景を楽しみました。

 自然の豊かな美しい島を、今年も訪ねることができて、うれしかったです。


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Oleandri, ciclamini selvatici, lagerstroemia
in fiore anche a settembre all'Isola Polvese
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Articolo scritto da Naoko Ishii

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ブログテーマ:私の推し活!~推しは○○です~
Commented by koito_hari616 at 2024-09-11 11:52
こんにちは

最近、蓮の花が心惹かれます
元から感じの良いガーデンは蓮の花やバラなどをアレンジしながら
植えていますが
お友達のところで、小さな水鉢に小さな蓮を見て素敵だなぁ。。と
でも、何だか蚊が湧くような感じがして現実に引き戻されます💦
Commented by katananke05 at 2024-09-11 12:07 x
満開の百日紅と シクラメンが一緒に見られるというのが へえ〜と
驚きましたよ〜
真っ赤な」赤とんぼ、、 綺麗ですねm、、
ゴルフ場ではみましたが トンボは近くに水がないとなかなか見られずで 庭ではめったとみないですが先日 しおからとんぼかな、、
飛んできたのを部屋からみて
驚きましたよ〜
Commented by ciao66 at 2024-09-11 17:11
のどかな島巡りですね!
夾竹桃とシクラメンが同じ時期に咲くとは少し意外な感じですが、夏と秋が同居する時期なのでしょうね。
オリーブの実がぶら下がっているのが。音符の並びのように見えました!
めったに見られない赤とんぼに出会えてよかったですね♪
良いことが有るかも。
Commented by milletti_naoko at 2024-09-12 06:45
結うさん、こんばんは。
なんとお友達が蓮も育てられているんですね!
蚊と言えば、今年は咲かなかったものの、夫がテラスに
睡蓮の大きな鉢を置いていて、蚊の対策にと金魚を買ってきて
鉢の水に入れて、毎日餌をやっています。
Commented by milletti_naoko at 2024-09-12 06:50
katananke05さん、百日紅はうちの庭でもずいぶん前から
咲いているので、おそらくは島でも花の季節が過ぎようと
しているところで、一方、シクラメンの方は、9月になって
咲き始めるのではないかと思います。

お宅でとんぼが見られるなんていいですね。
Commented by milletti_naoko at 2024-09-12 06:54
ciao66さん、キョウチクトウは5月の末にローマからペルージャに
戻るとき、花盛りなのをバスから見てきれいだなあと感嘆したのを
覚えているので、花の季節がかなり長いのだと思います。
一方、秋咲きのシクラメンはちょうど今頃が咲き始める季節で、
ラヴェルナでももう花があちこちに咲いていました。
オリーブの実、確かに下から見上げると、音符のようですね!
赤とんぼが見られてうれしかったです。ありがとうございます♪
Commented by getteng at 2024-09-14 15:47
naokoさん
赤トンボは絶滅危惧種じゃないかと思うほど見ません。
老生が最後に見たのは30数年目、国東半島の野仏の頭に止まっていたものかと。。。
Commented by milletti_naoko at 2024-09-15 16:15
gettengさん、そうすると、イタリアでほとんど見かけない
ばかりではなく、日本でも少なくなっているんですね!
by milletti_naoko | 2024-09-10 23:45 | Umbria | Comments(8)