イタリア写真草子 ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

クリスマス近づく冬至のオルヴィエート崖下めぐり町歩き

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 土曜日は3週間ぶりに、オルヴィエート郊外のお気に入りの日本料理店、Nihoriで、今年最後の刺身と寿司を食べました。

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 ランチメニューはいつものように鮭ざんまいです。アボカドとマヨネーズも入った裏巻き寿司も、おいしいのでうれしいです。新年はこのおいしい寿司と刺身で始めたいところですが、今日、12月23日から来年1月6日までお休みなので残念です。

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 クリスマス前に帰省しようと道路を走る人が多かったためでしょう、渋滞の箇所もあってオルヴィエートに着くのが遅くなったので、この日は歩き始めるのも午後3時前と遅くなり、崖下周遊コースに向かってサン・パトリッツィオの井戸の入場券販売所とケーブルカー駅が並ぶ前にある駐車場を通ると、木々や建物がもう赤みを帯びていました。

 オルヴィエートの町を一周するミニバスは年中こんなふうに赤い車体に白でオルヴィエートの町並みが描かれているのですが、こう見るとクリスマスのためにあえてこう彩ったようにも見えます。



 クリスマスの頃にイルミネーションが美しいサン・パトリッツィオの井戸を訪ねたのはいつだったろうと過去記事を検索してみたら、もう3年も前、2021年12月のことでした。

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 来る途中、アッシジを頂くスバージ山など、多くの山の高みが雪に覆われているのが見えたので、雪山が見えるかもしれないと、周遊コースに出る前にアルボルノス城塞の門の上にある展望台に登ってみました。周囲の丘の紅葉がきれいです。

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 すると期待どおり、遠くに雪山が見えました。

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 冬至(solstizio d'inverno)だった土曜日は日の入りも早く、崖下周遊トレッキングコース(Anello della Rupe)の南面の崖の下も、午後3時過ぎには大半が日陰になっていました。

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 そうして、いったいどこから飛んできたのか、落ちてきたのか、紅葉のきれいな葉が一枚、崖に生える緑を彩っていました。

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 水たまりの脇を通って後ろをふり返ると、期待したとおり、つい先ほど上に登った塔のある門が、水たまりに映っています。

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 オルヴィエートの町を頂く凝灰石の岩壁の南面を歩き、半周を終えて崖の西面の下に出ると、向こうの丘に沈もうとする夕日の光に、中世の水道橋跡も、上のローマ通りに植わる菩提樹も赤らんでいます。

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 菩提樹の木の葉がもうすっかり落ちてしまっていたので、この日はローマ通りへと坂道を登ることなく、広い駐車場を横切って歩きました。きっぱりと葉を落とした菩提樹が青空に映えてきれいです。

 西面から北面へと回る手前から北風が吹いて寒くなりましたが、体が温まっていたので、一周するべくそのまま歩き続けました。バラ園の白いバラと赤いバラが満開だったのですが、靴が濡れては困るので、草の上を歩いて花を撮影することはしませんでした。

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 崖下周遊コースを一めぐりして、ソリアーナ門の前に着くと、雪山と丘の上に建つチヴィテッラ・デル・ラーゴ(Civitella del Lago)、そして風景全体がピンクに色づいてきれいでした。

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 ソリアーナ門から歴史的中心街に入り、夫の車がある駐車場へと、ケーブルカー駅の前を通ったら、出発を控えたケーブルカーが止まっていて、駅の構内の右手には小さなクリスマスツリーもありました。

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 環境に優しい洗剤と柔軟剤をオルヴィエート中心街の薬草専門店で買おうと、使い終わった容器を持ってきていて、行く予定でいたのですが、久しぶりに崖下を一周したら疲れたので、しばらく休んでから店に向かいました。

 一休みしてから町を歩くと、たそがれ始めた通りを星が降るようなイルミネーションが優しく彩っています。

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 通りで夫と落ち合っていっしょに薬草専門店に入り、わたしがせっかくだからと店内の商品を見て、ワカメや有機の豆乳を手に取っている間に、夫が店の人に、帰りに寄って贈り物に買おうと考えていたオルヴィエート郊外の菓子店で販売しているパネットーネの評判について尋ねていました。

 いろいろ話した挙句、店の人のこの薬草専門店で売っているピエモンテのパネットーネの方がずっとおいしいという言葉に説得されて、夫はこの店でパネットーネを購入したのでありました。

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 土曜は崖下一周で疲れてもいましたし、日が暮れてしまったため、オルヴィエートの大聖堂がある広場のクリスマス飾りを見ることができませんでしたが、今日、12月23日から開場となるカーヴァの井戸のプレゼーペもクリスマスの祝祭期間中に見に行きたいと考えていますので、そのときにはきっと大聖堂広場も訪ねるつもりでいます。


Articolo scritto da Naoko Ishii

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ブログテーマ:メリークリスマス
Commented by nonkonogoro at 2024-12-24 09:22
日本のクリスマスイルミネーションに比べて
ヨーロッパの国のは 静かで おごそかな感じがします。

駅前のツリーの装飾も 以前に比べたら
だいぶシンプルになってきて 賑やかなクリスマスソングも
あまり聞こえてきません。

夫にそう言ったら
街中の繁華街は ものすごい人が訪れて
賑わっているとのことでした。

フライドポテトは すごく美味しいと思いますが
かなりの高カロリーなので いつも全部は食べ切れません。
どうして 美味しい物は 身体に悪いと言われてしまうのでしょうね~(+_+)

Commented by ciao66 at 2024-12-24 14:09
クリスマスが近づく時期の、静かなオルビエートの雰囲気もいいですね♪
赤いバスの模様がぴったり合うこの時期、
午後の陽に輝く水道橋跡も、菩提樹の木々も、雪山も、
クリスマスを祝福しているようで、
華やかな包装紙に包まれたお菓子と、窓のクリスマス飾りがさらに気持ちを明るくしますね!
どうぞよいクリスマスをお迎えください♪
Commented by koito_hari616 at 2024-12-24 14:36
メリークリスマス~♪

常からクリスマスのようなイタリアの光。。
カーヴァの井戸のプレゼーベを読んで
私もユダには理由があったのでは?と、思う事も有りました
そのような読み方感じ方も有りますよね
面白く読ませていただきました
良いクリスマスイヴを♪
Commented by getteng at 2024-12-24 20:41
naokoさん
貴国では我が国のように「クリスマスケ-キ」皆して食べる習慣はありますか?
Commented by milletti_naoko at 2024-12-25 15:40
のんさん、ヨーロッパではクリスマスはちょうど日本の
お正月に似て、祝いつつも厳かに迎えるところがあるため
かもしれません。

フライドポテト、おいしいですよね。
おいしいものが多いので、気をつけなければいけない時期ですよね。
でもこの時期だからこそ、食べられるものはありがたく
いただきたいと思っています。
Commented by milletti_naoko at 2024-12-25 15:43
ciao66さん、ありがとうございます。
どうかよりクリスマスを、ciao66さんもお迎えくださいね。
おっしゃるように赤らんだ夕日を帯びた風景そのものさえ、
そんなふうにクリスマスを祝福していると考えるとすてきですね。
Commented by milletti_naoko at 2024-12-25 15:49
結うさん、クリスマスおめでとうございます♪
聖書では解釈がいろいろ分かれるところが今も多々
あるみたいですね。今の公式の聖書には取り込まれていない
文書もあったりするようで……
過去記事も興味を持って読んでくださって、ありがとうございます。
Commented by milletti_naoko at 2024-12-25 15:51
gettengさん、クリスマス用にと店に積み上げられ、
家でも食べる慣習があるのはパネットーネとパンドーロですが、
それもケーキと言えばケーキですし、日本のクリスマスケーキに
近いようなものも中にはあるようです。
Commented by getteng at 2024-12-25 16:57
naokoさん
24日付のマイブログで取り上げたPresepioはイタリアから寄贈されたものです。
Commented by katananke05 at 2024-12-25 22:04 x
今年はなんだか 静かなクリスアスという感じで、、
それも又よしですが 小さな子がいないと一段とそう思います〜
イブの夜半のミサに行き
Commented by katananke05 at 2024-12-25 22:06 x
途中で送ってしまい、、
昨夜は夜半のミサに行き
今日はチキンに サラダに 取り合わせ妙ですがお刺身と
付け合わせ野菜m、とパウンドケーキを焼いて、、
しずかな クリスマスです〜
Commented by milletti_naoko at 2024-12-26 22:40
gettengさん、そうなんですね。ありがとうございます。
Commented by milletti_naoko at 2024-12-26 22:41
katananke05さん、日本では前の晩のイブに祝う方が
多いのですね。

ミサにも行かれて静かで敬虔なクリスマスを過ごされたのですね!
by milletti_naoko | 2024-12-23 22:29 | Umbria | Comments(13)