
わたしたち一人ひとりは何者でもないけれど、皆が集まればすべてになる。
わたしたちは誰もが皆、ダイヤモンドなのよ。
映画や劇場の舞台衣装を作り上げるアトリエで働くそれぞれに個性的な女性たちが、時にぶつかり合い、時に葛藤を抱えながらも、互いを助け合い、協力し合って、すばらしい作品を共に作り上げ、互いの人生を応援し合い、支え合っていく。
トルコ出身、イタリア在住の映画監督、フェルザン・オズペテク(Ferzan Ozpetek)の最新作、『Diamanti』を、今日映画館で見て、感動しました。
冒頭から観衆を引き込む物語や舞台となるアトリエの美しい舞台衣装の数々、心に残る数々の心を打つ言葉や歌がすばらしいです。個人的には、いろいろなドラマや映画で見て知っている女優たちが、それまでの役とはがらりと違う役を演じていたりするのも見ていて楽しかったです。
中でも、日本でも放映されたイタリアの推理ドラマ、『マテーラの検察官インマ・タタランニ』(Imma Tataranni - Sostituto procuratore)と『私は刑事ロボスコ 南イタリアの事件簿』(Le indagini di Lolita Lobosco)のヒロインをそれぞれ演じた二人の女優、ヴァネッサ・スカレーラ(Vanessa Scalera)とルイーザ・ラニエーリ(Luisa Ranieri)が、
この映画、『Diamanti』では、仕事も風貌も性格もがらりと違う役柄をみごとに演じていて、さすがだなと思いました。
映画中に登場するオズペテク監督自身が、「これは女性による女性のための映画だ」といったことを言う場面があります。さまざまな女性の姿が描かれ、多くの女性が立ち向かわなければならない問題を取り上げ、女性たちが互いに助け合いながら、自分にとって、そして家族や共に働く女性にとってよりよい人生が開かれるようにと進んでいくのを見ながら、まさにそのとおりだと感じました。
イタリア在住の皆さんには、女性ばかりではなく男性にもぜひ見ていただきたい映画です。いつかきっと日本でも上映されると思いますので、そのときにはぜひご覧ください。
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