イタリア写真草子 ペルージャ在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

雪に白い高峰の眺め楽しみ登るシビッリーニ山脈

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 この数日は日中の気温が高かったため、日曜に渓谷を通ってシビッリーニ山脈を訪ねたときは、日陰になることの多い谷間でさえ雪や凍結がなかったのですが、

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Monti Sibillini 25/1/2025

ヴィッソでの昼食後、車で山を登ると、標高2千メートルを超える山の高みは、真っ白な雪に覆われていて、その鮮やかな白が目に飛び込んできました。

 夫はカステッルッチョの広大な高原の向こうにある小さな高原、ピアン・ピッコロを歩いてみたいと言っていたのですが、山の高みにしか雪がないのを見て、日曜は上の写真で左手に見える道を進み、さらに山を登った先にある山小屋、Rifugio La Baita(1651m)の広大な駐車場から、雪山を登っていくことにしました。

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https://www.sibillini.net/il_parco/gps/percorsi.jpg

 昨日の出発地点と歩いた道、到着して引き返した場所は、上の地図に青い線で書き込んでいる2023年2月3日のトレッキングのときと、ほぼ同じです。

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 上の写真で右端に見えるのがシビッリーニ山脈の最高峰、ヴェットーレ山です。白雪を頂く美しい雪山の眺めを楽しみながら、ゆるやかな坂道を登っていきます。

 雪はそれほど深くなかったのですが、それでもたまに足がすっぽり雪の中に入ってしまったり、足が滑ったりして、歩きにくかったのですが、

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 日当たりがいいためか、まれに道の雪がすっかり溶けているところ、あるいは道の端だけ雪が溶けているところがあり、そういう地面は歩きやすかったです。

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 まだ2時過ぎで日が高かったのですが、雲が多いためか、来た道をふり返ると、西の空は日が傾き始めた頃のような色をしていました。

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 何度も山頂近くまで行きながら登れずにいるポルケ山(Monte Porche)と、何度か登って歩いたことのあるパラッツォ・ボルゲーゼ山(Palazzo Borghese)が少しずつ近づいてきます。

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 去年3月30日に同じ道を歩いてクロッカスの花を見た場所の少し先からは、いつもは山の斜面を行く細いトレッキングコースを歩くのですが、日曜はコースは雪に隠れて分からず歩きにくそうだったので、先の地図に白い線で描かれている車も通れる広い道を通り、ぐるりと回って登りました。

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 そうやって登っていくと、再びヴェットーレ山とカステッルッチョの高原が見えてきました。

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 こうして1時間近く歩いて、給水場、Fonte della Iumenta(1799m)に到着しました。かつて夏にはたくさんの羊が水を飲む様子を、冬には凍った水を見たことがある給水場は、このときは凍結を防ぐためか蛇口が閉じられていて、底にいくばくかの雪が積もっているばかりでした。

 雪道は歩きづらいのでわたしはこのときもうへとへとだったのですが、夫がもう少しだけ登ってみようと、向こうにある小山の雪のないところを登っていきます。かつては雪にすっかり覆われていたため、雪の斜面を少しだけ登ったことのある同じ山です。

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 急な斜面を夫はどんどん登っていきます。

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 けれども途中で、登りづらそうな場所を見つけたからか「下ろう」と言って、山を下ってきました。

 それでわたしも来た道を引き返し始めたのですが、登るときには気にならなかった足もとが砂利で滑りやすく、片側が急な崖になっているところがあって、しばらく恐くて歩けなくなり、夫が近くまで来てくれて、ようやくまた歩き始めることができました。

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 ひどく恐ろしい思いもしましたが、一段高いところからの眺めを楽しむことができました。

 そうして、この急な斜面を下っている間に、太陽が厚い雲の層に隠れてしまいました。

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 帰り道はそのため、空が暗くなり風も冷たい中を歩いて戻りました。ヴェットーレ山の山頂も雲に覆われてしまっています。

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 途中、カステッルッチョの村と高原が見晴らせるところもありました。

 駐車場に戻って車に乗り込み、再びヴィッソを通ってペルージャへと向かうと、

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5時過ぎに桃色に色づく雲が、ドライブ中の車から山の向こうに見えました。

 一面の雪の中を、壮大な雪山の眺めを楽しみながら歩くことができて、うれしかったです。

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Bella passeggiata sulla neve
Monti Sibillini 25/1/2025
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ブログテーマ:冬の風景
Commented by getteng at 2025-01-27 15:28
naokoさん
この雪山が夕日で染まる時刻はさぞ幻想的だったでしょうね。
そういうところに徒歩でいけるなんて凄いことですね。
これが我が国だったら、観光客だらけで面白くないはずです。
Commented by milletti_naoko at 2025-01-27 20:40
gettengさん、実はここも、6月下旬の野の花の美しい時期に
あまりに観光客や車、バイクが多くて混雑するので、問題に
なっているんですよ。
Commented by koito_hari616 at 2025-01-28 11:52
こんにちは

こちらの雪山は以前夕日に染まったお山でしょうか?
絵になるお山だと。。(違ってらごめんなさい)
恐い思いをされた分、とても素敵な写真が撮る事が出来て
良かったですね
ご主人さまも なおこさんにお見せしたい風景だったのかも
Commented by katananke05 at 2025-01-28 21:11
ここ横浜ではモウ何年も雪を見ていません〜
チラチラしても積もらなくて、、
結構前では 冬には必ず北海道へテニスの友たちと スキーに行ってたから よく見ていた雪ですけどね〜
車で近くまで行けて こんな雪景色や 美しい夕焼け空を望めて
幸せですね〜
Commented by KANAKO at 2025-01-29 04:24
Naokoさん
いつも素敵な写真ありがとうございます。あぁあそこだなぁ、、って思いながらブログを読ませて頂いてます。私たちが去年行ったときは5月後半だったのでまだ車もバイクも少なかったですが、、あのきれいなお花の時期はすごいんでしょうね。地元の人には大問題ですよね。。どこもかしこもオーバーツーリズムが大問題ですね。
私達は混雑を避けて、また5月の末頃にこの地を伺います。
Commented by milletti_naoko at 2025-01-29 15:45
結うさん、こんにちは。そうなんです。
あのときとは別の場所から登って眺めたのですが、
おっしゃるように絵になる美しい山ですよね。

ありがとうございます。ただ、本当にこわかったので、
次回からは帰りに足がすくむような場所は登らないように
気をつけたいと思います。
Commented by milletti_naoko at 2025-01-29 15:48
katananke05さん、ペルージャも同じです。
温暖化のためなのでしょうね。日曜にあられがひどく
降りつけて、その白いあられが積もったのが雪のように
しばらく屋根や道端、庭に残ってはいたのですけれども。

車で2時間ほどで、美しい雪景色に出会えてありがたいことです。
Commented by milletti_naoko at 2025-01-29 15:50
KANAKOさん、こちらこそいつも温かいコメントをありがとうございます。
花のきれいな時期も、土日を避けて朝早く行けば、おそらくそこまでの混雑は
ないと思います。開花時期は予想が難しいのですが、意外と長くもありますし。
今年もいらっしゃるのですね!
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by milletti_naoko | 2025-01-27 14:53 | Marche | Comments(8)