イタリア写真草子 ペルージャ在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

壁の花つよく美しいオルヴィエート

壁の花つよく美しいオルヴィエート_f0234936_06375653.jpg
 3月8日土曜日のオルヴィエート(Orvieto)では、凝灰石の壁にも、野の花や木の花がたくさん咲いていました。

壁の花つよく美しいオルヴィエート_f0234936_06310261.jpg
Anello della Rupe, Orvieto (TR), Umbria 8/3/2025

 崖下を北面から東の端へと登っていく坂道では、右手の壁に野スミレ(violetta selvatica)が群れ咲くところがありました。

壁の花つよく美しいオルヴィエート_f0234936_06362699.jpg

 柔らかな緑の苔が一面を覆う壁を、緑の深いスミレの葉と紫のスミレの花が

壁の花つよく美しいオルヴィエート_f0234936_06375653.jpg

彩っています。

 崖下周遊トレッキングコース(Anello della Rupe)を一周し、夫に電話をかけると、「西の端の見晴らしのいい通りにいる」と言うので、中心街を東から西へと歩きました。西の端の崖上の道を北へと歩いていくと、

壁の花つよく美しいオルヴィエート_f0234936_06500529.jpg

前方の展望台にいる夫が小さく見えます。

壁の花つよく美しいオルヴィエート_f0234936_06384944.jpg
16:56

 その展望台の傍らの岩壁にも、黄色い花がそこかしこに咲いていました。

 ここで時間を2時間前に戻します。

壁の花つよく美しいオルヴィエート_f0234936_06563793.jpg
14:56

 わたしが崖下周遊コースを東の端から時計回りに歩き始めたとき、岩壁の南面は、こんなふうに壁の上の方にも

壁の花つよく美しいオルヴィエート_f0234936_06575799.jpg

下の地面にも、菜の花、セイヨウアブラナ(colza)が咲いていました。2週間に訪ねたときに比べて、花の数が一気に増えていたように思います。

壁の花つよく美しいオルヴィエート_f0234936_07011052.jpg

 歩いていたら、岩壁のわたしの背より高い位置に、この赤紫色の花が咲くところが、時々あります。写そうとしても、他の植物が間に入ってしまったり、草が生い茂っていて近づけないことが多かったのですが、

壁の花つよく美しいオルヴィエート_f0234936_07031933.jpg

幸いわたしでも撮れる場所に咲いている花がありました。

壁の花つよく美しいオルヴィエート_f0234936_07045499.jpg

 色もきれいで、切り立った壁から元気に育ち花を咲かせる姿がたくましいです。夫に写真を見せると、アラセイトウ(Violaciocca rossa)ではないかと思うとのことです。

 ここからさらに崖の南面を西へと歩いていくと、


この2週間前、2月22日に花盛りだったアーモンド(mandorlo)の木があるあたりを通るのですが、3月8日には、その木が立つ少し前の崖に、

壁の花つよく美しいオルヴィエート_f0234936_07124490.jpg

アーモンドの若木が小さな枝いっぱいに花を咲かせていました。大きなアーモンドの木の種から育ったのでしょうか。

 このあと崖の北面へと回って歩いていたとき、トレッキングコースから離れた岩壁に

壁の花つよく美しいオルヴィエート_f0234936_07171634.jpg

色とりどりに咲く木の花がきれいだと思い、遠くから撮影したのがこちらの写真です。

 今になってよく写真を見ると、この右手の木がどうやら凝灰石の壁から垂直に生えているようで、驚いています。

 3月8日土曜日のオルヴィエートについては、すでにミモザと椿、夕日に赤い大聖堂、そして、斬新でおもしろい写真展について記事を書いているのですが、実はこのほかにも、花や風景、写真展の作品や会場など、記事にしたいと考えているものがいくつもあります。写真展にはなんと東京の人を写した写真も少なからずあったのです。記事にせずじまいにならぬように、ここに書き記しておきます。


******************************************************
Tanti fiori sulla rupe di Orvieto:
violette, colze, violaciocche rosse...
Orvieto (TR), Umbria. 8/3/2025
******************************************************


↓ 記事がいいなと思ったら、ランキング応援のクリックをいただけると、うれしいです。
↓ Cliccate sulle icone dei 2 Blog Ranking, grazie :-)
にほんブログ村 海外生活ブログ イタリア情報へ  

ブログテーマ:春を感じる1枚
Commented by getteng at 2025-03-22 11:18
naokoさん
ほとんどの岩山は城や活用、利用されているように見受けられます。
考えてみれば、大理石などの石材の産出が多いお国ですね。
Commented by sonoma0511 at 2025-03-22 12:46
初めまして。
岩肌に匂いすみれがさいているのですね。
繁殖力が強いが咲く場所がいいのでしようねさ。とても感動してしまいました。
我が家の象徴だった匂いスミレも、復活するかもしれません。
アーモンドのピンクのお花も空に広がっていい所にお住まいですね。
また拝見させて下さい。
Commented by milletti_naoko at 2025-03-22 18:45
gettengさん、古来イタリアでは近隣の村や町などから
いつ攻められるか分からないという状況もあり、安全のために
丘やこういう岩山の上に築かれた町が少なからずあります。
後に古代ローマと争って敗れた古代エトルリア人は、このオルヴィエート
をはじめ、特にこうした岩山に町を築くことを好み、今もラッツィオ州や
トスカーナ州に、そういう岩山に築かれた村がそのままにあり、
人々が暮らしているんですよ。
Commented by milletti_naoko at 2025-03-22 18:49
sonoma0511さん、はじめまして。
今の季節はイタリア中部では野山にスミレがあちこちに咲く
季節なのですが、崖にこんなに咲くのは初めて見たので、
わたしも感嘆しました!

お宅の大切な匂いスミレもどうかまた花が見られますように。
ありがとうございます。わたしもおうかがいしますね。
Commented by ciao66 at 2025-03-23 15:20
拝見して百花繚乱という言葉を思い出しました。
黄色も青紫も白い花も綺麗ですが、そんななかでも、
赤紫のたぶんアラセイトウという花、目が覚めるように綺麗ですね♪
春霞のような緑の丘陵も、崖の花も!春の景色です。
仙台でも暖かくなってきました。もうすぐ花が一杯咲きそうです♪
Commented by katananke05@ at 2025-03-23 21:01
本当にの山に美しく自然の花がいっぱい咲いてますね〜
此の花びらが幅広のすみれは 園芸種と言ってもいいくらいの 存在感ですね〜
それも 土が充分にあるところではないのね〜健気で素晴らしい根性だわ〜
Commented by milletti_naoko at 2025-03-24 21:37
ciao66さん、そうなんです。先週土曜日には菜の花も
さらに増えて、赤紫の壁の花もまだまだきれいでした。
仙台でも春らしい暖かさになってきているのですね。
Commented by meife-no-shiawase at 2025-03-24 21:55
苔むした岩壁に咲く花々のたくましさ、美しさに目を奪われます。
菜の花も咲いているんですね~台湾ではあまり見かけません。

日本の方のブログで桜と菜の花のコラボをよく見かけるようになりましたが
ソメイヨシノも開花宣言ですね~。

イタリアの自然と街の調和がなんとも印象的で、オルヴィエートの魅力が伝わってきます。

そして、展望台に小さく映るご主人のお姿がとても印象的。
広がる風景の中に、ひょっこりと登場されているのが、
まるで映画のワンシーンのようで、お写真で探しちゃいました。
Commented by milletti_naoko at 2025-03-24 21:55
katananke05さん、苔のじゅうたんに垂直に育って
咲くすみれたち、とってもきれいでした。
おっしゃるとおり、石の壁から咲いているので、そのたくましさ
にも驚きました。去年かおととしに同じ場所で見かけたときよりも、
かなり花が増えていたように思います。
Commented by milletti_naoko at 2025-03-24 22:06
メイフェさん、菜の花、先週の土曜日には崖の壁から咲く花が
さらに増えていました! 凝灰石は植物が育ちやすいということも
あるのかもしれませんね。

日本の桜、きれいですよね。せめてはブログのお友達の写真を通して
花を楽しんでいます。

ありがとうございます。わたしの記事は何度も同じ場所を訪ねて書いている
場合も多く、オルヴィエートもそうなので、お言葉とてもうれしいです。

探してくださってありがとうございます! 花が咲く場所がどういう風景の中に
あるかを説明しようと写真を添えたのですが、そんな効果もあったとは。
わたしを待つのにおそらくどこかから風景を眺めているんじゃないかなと予想し
ていたので、茶色い上着も目印になって、わたしはすぐに夫だと分かったのですが、
そうでもないとなかなか難しいですよね。
名前
URL
削除用パスワード

※このブログはコメント承認制を適用しています。ブログの持ち主が承認するまでコメントは表示されません。

by milletti_naoko | 2025-03-22 07:25 | Umbria | Comments(10)