イタリア写真草子 ペルージャ在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

月桂樹・桜・アヤメ咲く道のぼりアッシジ城塞へ

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 昨日わたしが目指して歩いたのは、下の写真でアッシジ(Assisi)の町並みの上、丘のてっぺんに建つ横に長い城塞、Rocca Maggioreです。

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Assisi (PG), Umbria 25/3/2025 18:42

 昨夕のアッシジの日の入りは、午後6時26分でした。(アッシジの日の出と日の入りの時刻は、こちらのページを参照)

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17:32

 夕日が傾きつつある中、城塞へと上っていったその坂道の傍らにも、

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17:54

 帰り道に前を通った駐車場のそばにも、ピンクのかわいらしい花が咲いていました。

 ようやく城塞にたどり着き、観光客や修学旅行で来たらしき若者たちでにぎわう城塞前の広場を歩いていくと、

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17:41

日にきらめく白い花の向こうに、

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 聖フランチェスコ大聖堂(Basilica di San Francesco)が見えるところがあります。

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17:38

 広場からは、この日のウォーキングの出発地点となったサンタ・マリーア・デッリ・アンジェリ教会(Basilica di Santa Maria degli Angeli)のクーポラと、わたしが歩いてきた長い一本道も見えました。

 アッシジの聖フランチェスコが仲間たちと長く暮らし、祈りを捧げて過ごして亡くなった、そうして生前の聖フランチェスコが最も心にかけていた小さな教会、ポルツィウンコラ(Porziuncola)を包み込むように後世に築かれた大きな教会、サンタ・マリーア・デッリ・アンジェリ教会で、昨日は長きにわたった修復工事の終わりを記念しての催しがありました。


 夫が大好きな教会で、かつてはほぼ毎週日曜日に、朝のミサに参列するために訪ねていたその教会についての講演にはわたしも関心がありました。3月18日にペルージャの中心街で掲示板のポスターの写真を撮ったのは、この催しについて、夫に知らせたかったからなのに、その日の晩は夫は合唱の練習があって忙しく、あとで言おうと思いつつ、すっかり忘れていました。

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 当日だった昨日の昼になって、この催しを知った夫から「いっしょに行こう」という電話があり、3時半頃に教会に着いたのですが、椅子が並ぶところは招待客が来てからでないと一般の人は入れないと最初は聞き、しばらく待ったあとで係の人が言うには、予約をしていないと座って聴くことはできないとのことです。2時間以上続くと予想される催しを、夫は椅子がずらりと並ぶ横に設けてある木の柵のすぐ外で、立って聞くつもりだと言います。けれども、わたしは、講演者からかなり遠い位置で、しかも向かって話すのとは違う方向で話を聴くのでは聴きづらいだろうし、いずれは教会のサイトにこの催しの動画が載せられるはずだと思いました。何よりも、町に案内のポスターを掲示してあるのに、いざ行ってみると席につけないというのはひどいと思いました。そこで、同じ2時間過ごすなら、せっかく天気がよく暖かいのだから外を歩こうと考えて、夫には催しが終わったら電話するように言って、教会を出ました。



 今、念のために調べてみたら、この日の講演や演奏、合唱などの動画が、すでにポルツィウンコラのサイトにも、YouTubeにも紹介されていましたので、この記事でもその動画を共有しておきます。

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 そこで、昨日の記事でお話ししたように、約4km離れたアッシジの歴史的中心街まで、まずは一本道をひたすら歩いていき、

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16:31

それから、原則的に車は立ち入り禁止の坂道を上っていき、町に着いたら、さらに丘のてっぺんにある城塞まで登ることにしたのです。

 こちらの坂道をしばらく上ったところで、上を見上げると、

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16:36

月桂樹(alloro)の花がたくさん咲いていました。

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17:00

 イタリア在来種の白い桜(ciliegio)が、アッシジの中心街でも咲き始めています。

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 城塞の道案内に従って、さらに階段や坂道を上っていくと、石垣の上にアヤメ(iris)がたくさん咲いています。この石垣のアヤメの向こうにも、

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17:43

城塞前の広場にも、アラセイトウ(violaciocca rossa)かと思われる黄色い花が咲いていました。

 こんなふうに火曜日は、教会で講演を聴くはずが、久しぶりにアッシジを歩いて、町並みや風景、花を楽しむことになりました。冒頭の写真で前方に見える車は、わたしを迎えにきてくれた夫の車です。もし自分でサンタ・マリーアまで引き返したら、9.5kmほど歩くことになり、着く頃には暗くなっていたのではないかと思うので、助かりました。


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Tra i fiori verso la Rocca Maggiore
a piedi dalla Porziuncola
Assisi (PG), Umbria 25/3/2025
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ブログテーマ:春を感じる1枚
Commented by koito_hari616 at 2025-03-27 11:34
こんにちは

動画を見ました、街並みも穏やかで心落ち着くところのように思います
教会も大きく無くて厳かな感じがします
沢山の花々に囲まれて。。
月桂樹の小さな黄色いお花は初めて見たかも?と、思いました
いつも、アッシジの情報をありがとうございます♪
8㌔も歩かれたのにお話を聞く事が出来なかったのはとても残念でしたね
Commented by shisouan at 2025-03-27 13:25
そうです。サン・ダミアーノ教会ですよ。
有名です。
Commented by katananke05@ at 2025-03-27 14:34
どこを切り取っても 美しい風景ばかりのイタリアですね〜
日本と同じくらいの 緯度といっても 北海道から九州までの差があるようですね
こちら横浜の日の入りは 30分ほどはやいですし
花の開花も そちらの方が少し早いようで 少々は 暖かい気温でしょうか〜
Commented by milletti_naoko at 2025-03-27 21:12
結うさん、こんにちは。なんと動画までご覧くださったのですね!
わたしは今冒頭だけ見たのですが、修復工事の様子が分かるようになっていますね。
月桂樹はこちらでは庭木や垣根としても使われるため、よく見かけるんですよ。
花はこんなふうに少し離れて見た方がきれいだなと思いました。
こちらこそ温かくうれしいコメントをありがとうございます。

分かりにくい書き方をしてしまったようですね。講演があったのは、出発地点だった
郊外のサンタ・マリーア・デッリ・アンジェリ教会なんです。せっかくなら4km
離れたアッシジから歩こうと、地震の復興に寄付で貢献してくれた人たちの名前入りの
レンガが続く道を、アッシジに向かっていったんです。
Commented by milletti_naoko at 2025-03-27 21:15
りゅうさん、このポルツィウンコラに限らず、アッシジから近い山中のカルチェリの庵、
すぐ近くのリーヴォトルト、トスカーナのコルトーナなどにも聖フランチェスコや
その仲間たちが過ごした小さな庵や教会が残っているんですよ。
Commented by milletti_naoko at 2025-03-27 21:25
katananke05さん、日本もイタリアも南北に長いですものね。
四季がある場所に暮らせるのはありがたいです。
30日には夏時間になるので、ペルージャもアッシジもなんと
日の入りが午後7時半過ぎになります!
今日は曇って週末までは気温がまた下がるようですが、それからはまた
暖かくなるようです。
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by milletti_naoko | 2025-03-27 08:31 | Umbria | Comments(6)