記念日を夕景うつくしい湖畔の店で

　４月３日は、わたしがイタリアで暮らし始めた記念日であり、このブログを始めた記念日でもあります。今日はその記念日を、トラジメーノ湖畔のお気に入りの店で、夕景を楽しみながら祝いたいと、昨夜のうちにわたしが提案し、特別眺めのいい席をと、店の人にお願いしていました。

　店に着いて、なじみの店の人とおしゃべりしていたら、そろそろ日が沈みそうです。体調が今ひとつという夫を店内の、けれど夕日がきれいに見える席に残し、わたしは外へと駆け出しました。

San Feliciano sul Trasimeno, Magione (PG), Umbria 3/4/2025
　空と湖を柔らかな夕色に染めて、夕日が沈んでいきます。この店がある東の岸辺からは、トラジメーノ湖（Lago Trasimeno）に浮かぶ３島のうち、最も大きいポルヴェーセ島（Isola Polvese）が夕日の左に、

マッジョーレ島（Isola Maggiore）とミノーレ島（Isola Minore）が右の方、北の岸辺近くに見えます。
　地平線近くに雲がかかっているために、この二つの島は向こうの丘と重なって見えにくいのですが、空と湖が茜色で美しいのも、この雲のおかげです。

　夕日が見えなくなるまで、湖の夕景を飽かず眺め、

夫の待つ店内へと戻りました。どの料理を食べるかは、うちを出る前にすでに決めていたので、わたしの分も注文してくれるように、夫に頼んでいました。

　日中は暖かいとは言え、日が沈むと気温が下がり、北風が吹いていたため、わたしたちを始め、皆が屋内で食事をしていました。ガラス窓が磨きぬかれているため、それでも、外にいるかのように、外の風景がきれいに見えます。

　島と岸辺の村を結ぶフェリーが、パッシンニャーノへと向かっていくのが見えます。
　　自然の豊かなポルヴェーセ島行きの公共のフェリーは、例年、春分の頃から秋分の頃まで運行しています。湖に向かう車の中から、ポルヴェーセ島を出発する船を夫が見つけて、教えてくれました。そうして、近いうちに島に行こうと話しました。


　２０１０年４月３日の初めてのブログの記事は、フェリーでポルヴェーセ島を訪ねての散歩について書いています。

　今晩は、わたしはトラジメーノ湖の前菜を食べました。小魚のフライを見た夫が味見をして、「かりっと揚がっていなくて今ひとつだ」と言います。実はこの前菜はどういうわけか、とてもおいしいときとそうでないときがあり、それぞれの料理の量にも毎回微妙に違って、当たりはずれがあるのです。コロッケはおいしかったものの、今回は全体的にははずれの日でした。どういうわけか、この料理を食べると必ず舌が荒れることもあり、次回からは確実においしいヨーロピアンパーチの串焼きか、フィッシュ&チップスを頼もうと考えています。

　ありがたかったのは、夫のピザはおいしかったそうで、食べて満足していたことです。夫がいつもそのピザを楽しみにしていたピザ職人は、今は他社で別の仕事をしていて、そのピザは食べられないのですが、代わりに今夜は、わたしたちがもともとこの店の主人の店に通い始めたときにピザを焼いていた店主自身がピザを焼いていました。

　店の主人はもう３０年以上も、Giramondoで働いているそうなのですが、一時期やむなくジラモンドを離れて、湖畔の別の場所に、Il Giardinoという店を開いていたときがあり、わたしたちはそのときから店主夫妻が営む店に通っています。ある日わたしがフェイスブックに共有したこの店についての記事の写真を、店主が見てほめてくれたことがきっかけで、あれこれと話をするようになったように覚えています。

　以前は自らピザを焼いていた店の主人が、近年は別の職人さんに頼んでいたのは、長年の仕事のために腕を痛めてしまったからで、今は自身でピザを焼きつつ、誰かいい職人を募集中とのことです。どうか誰かいい人が見つかりますように。とりあえずは、この主人のピザならおいしいと夫が喜んでいるので、今年もまたこの店にしばしば通えそうで、ほっとしました。

　店にいる間じゅう、少しずつたそがれていく湖の夕景を楽しむことができました。
　このブログを始めてから今日で１５年、そして、２００２年４月３日にイタリアで暮らし始めてから、今日で２３年になります。思うことは多々あるのですが、夏時間になったこともあってか、最近眠りがひどく浅く、その対策の一環として、午後１０時にはパソコンを消すようにした方がいいと考えています。というわけで、今はすでに１０時半となっていますので、今日の記事はここまでとして、思うさまざまなことについては、これから折に触れて書いていけたらと考えています。

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Bel tramonto al Trasimeno, locale preferito e accogliente

così festeggiato l'anniversario

23 anni da quando ho iniziato a vivere qui in Italia

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