イタリア写真草子 ペルージャ在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

蘭の咲く道をフィオンキ山目指し友人たちと

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 4月26日土曜日に、遠方から訪ねてきてくれた友人たちと

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Monte Fionchi, Spoleto (PG), Umbria 26/4/2025

スポレート(Spoleto)の南にそびえるフィオンキ山(Monte Fionchi)を目指して歩いたのは、


ちょうど例年、フィオンキ山の斜面に咲く自生の口紅水仙が花盛りになる頃だったので、花を楽しみにしてのことでした。

 フィオンキ山は山頂までの傾斜がかなり急な山なのですが、その急な斜面までは、なだらかな登山道が長く続きます。

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 4月26日は、雨の日が多かったためか、それとも、遅くまで残っていた雪が気温が上がって解けたためか、道に大きな水たまりがいくつもありました。

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 季節が過ぎようとしていましたが、アネモネもまだ咲いていました。

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 ユーフォルビアも、あちこちで花を見かけました。

 昼食後にペルージャを出発するのが遅くなった上に、途中で寄り道をして、古代ローマ時代から聖なる森とされていた森や、アッシジの聖フランチェスコが仲間たちと祈りを捧げて過ごした庵を訪ねていたら(記事はこちら)、

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登山の出発地点に着くのが午後5時48分と遅くなってしまい、そこで、フィオンキ山までは歩かずに、しばらく散歩をしてから引き返すこととなりました。

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 出発から25分後、フタコブラクダのコブのような形をしたフィオンキ山の山頂が、再び奥の方に見えてきました。日当たりのいいところでは、幸いこんなふうに地面が乾いていました。

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 40分ほど歩いて、湧き水を利用した給水場が二つ並ぶ野原にやって来ました。フィオンキ山頂への道は、森の中を歩くわけではなく、頂上付近に木々がないために見晴らしがいいのですが、強く冷たい風が吹くときは遮るものがないために、夫は行くのを嫌がります。

 けれども、通りかかるたびに、この二つの給水場の水の通りが悪かったり、水の流れが一定ではなかったりすることが多く、そのたびに、水がうまく流れるように手と時間をかけるのを、夫が実は楽しみにしていることを、わたしは知っています。
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 この日は太陽が雲から出たり隠れたりしていました。日の光が差すと、給水場から野原へと流れる水がきらめいてきれいです。

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 レモン色の自生の蘭の花が、あちこちに咲いていました。

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 数は少ないのですが、鮮やかなピンクの蘭も時々見かけました。

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 先の二つ並んだ給水場からしばらく斜面を登っていくと、こちらの小さな池がいくつもある草原に出ます。いつもはここで、たくさんの馬や牛たちが水を飲んだり草を食んだりしているのですが、この日は馬たちはこの草原ではなく、フィオンキ山の急な斜面(冒頭の写真の左上)で草を食んでいました。

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 この草原からは、フィオンキ山がすぐ目の前に見えます。このあたりから、ズームを使って4.2倍に拡大して撮影したのが冒頭の写真です。このときすでに午後7前だったので、この日はここまで歩いてから、来た道を引き返しました。

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 傾いていく夕日に木と雲が色づき、その姿が水たまりに映っています。

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 7時40分過ぎに出発地点に戻り、フィオンキ山の方を見やると、山と雲、木々が夕日に赤く染まっていました。

 口紅水仙が咲くのは見られませんでしたが、友人たちといっしょに歩くことができて、二人がフィオンキ山への道や風景を喜んでくれたので、うれしかったです。


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Bella la passeggiata verso il Monte Fionchi con amici
tra orchidee, verde chiaro di foglie nuove
Al tramonto in colore arancione il monte e il bosco
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ブログテーマ:新緑の季節
Commented by nonkonogoro at 2025-05-07 08:17
やっと~連休が終わりました(笑)
連休中は おけいこもお休みだし
どこも混んでいるので たいくつでした。

朝から こんなさわやかな風景を拝見することができて
気分爽快になりました。
さて 今日は久しぶりに 日本画のおけいこに
行ってきま~す。 (*^^)v

Commented by saheizi-inokori at 2025-05-07 09:04
もういけなくなった登山、しかもイタリアの!
いっしょに歩いているような気持で拝見しました。
Commented by katananke05@ at 2025-05-07 12:15
山歩きが好きな お友達がいて 幸せですね〜
この山はよほど風がつよいのでしょうか、、それでも可愛い花が咲いているのが
「しっかり がんばれ〜」と言いたい気分〜

片側と反対側との対比が 面白い景観ですね〜
Commented by koito_hari616 at 2025-05-07 14:27
こんにちは

本当は知っているけれど、黙っているのも優しい親切な心ですよね♪
ご主人さまも利用される方々の為に気遣いをされる。。良いなぁ。。と、思います

ユーフォルビアも色々と有りますがこちらのユーフォルビアは明るくて楽しいですね♪
Commented by ciao66 at 2025-05-07 17:57
山の上まで行かずとも、その途中にもいいところは有りますね。
蘭の花や、草原の池、水たまりに写る景色、夕焼けのフィオンキ山・・・
次々いろんなものが現れて、歩くのが楽しくなりそうな散歩道ですね!
Commented by milletti_naoko at 2025-05-08 05:29
のんさん、日本もどこに行っても混雑していたのですね。
イタリアも連休で、グッビオもペルージャもオルヴィエートも
町中は大勢の人がいました。

おけいこの再開、楽しみですね。
Commented by milletti_naoko at 2025-05-08 05:39
saheizi-inokoriさん、楽しんでくださっと知って、うれしいです。
ありがとうございます。
Commented by milletti_naoko at 2025-05-08 05:57
katananke05さん、あちこちの遠い山や巡礼旅行にも
いっしょに出かけたことのある歩くのが好きな友人たちです。
夫は特に寒いとき、北風に首筋を吹かれると体調を崩しやすく、
標高の高い山は風も冷たくなりがちなので、あまり行きたがらないんです。
それでも毎年1回は行ってくれているので、感謝しないといけませんね。
Commented by milletti_naoko at 2025-05-08 06:02
結うさん、このユーフォルビア、まだ咲き始めたばかりで
黄色とオレンジが淡い色なのですが、季節が進むとどちらも
色が鮮やかになります。茎や葉っぱも風代わりで、楽しいですよね。

フィオンキ山はもちろん、友人たち二人とも聖なる森も修道院も
初めてだと言うので、わたしたちも久しぶりに立ち寄り、山は結果的に
あまり歩けませんでしたが、森も修道院もおかげで訪ねることができて
よかったです。
Commented by milletti_naoko at 2025-05-08 06:20
ciao66さん、この登山道は最初はなだらかな歩きやすい車も
通れる道を長い間花を楽しみながら歩いていけるのがいいと思います。
季節によっては最後に訪ねたあたりも木々に白い花が咲いてきれいです。
ありがとうございます。友人たちも喜んでくれてよかったです!
by milletti_naoko | 2025-05-06 23:57 | Umbria | Comments(10)