イタリア写真草子 ペルージャ在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

風情ある村・洞窟の記念堂とおって峡谷へ マイエッラ山

 7月15日は、アブルッツォ州キエーティ県の町、グワルディアグレーレ(Guardiagrele)で、美しい教会や町並みを訪ね、町の名物のお菓子とおいしい昼食を食べたあと、町の南の端にある公園まで坂道を登っていき、近くの展望台からマイエッラ山の眺めを楽しみました。

 それから行きとは別の道を通って中心広場へと引き返すと、絵本に出てきそうな家や、

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Guardiagrele (CH), Abruzzo 15/7/2025

緑に覆われアーチにも趣がある家があります。

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 夫の希望で町名物のお菓子がおいしいというもう一軒の店に行ったのですが閉まっていたので、歴史的中心街から、はるか下方に路傍駐車していた車へと坂道を下っていたら、

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これから向かっていくマイエッラ山(la Maiella)がまたもきれいに見えました。

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 マイエッラ国立公園(Parco Nazionale della Maiella)の観光案内所で、「ファーラ・サン・マルティーノに行かれるなら、途中ボッカ・ディ・ヴァッレに寄って、滝を訪ねるといいですよ」と聞いていたので、この日は山を歩くつもりはなかったのですが、登山口だけ見てみようと、そのボッカ・ディ・ヴァッレ(Bocca di Valle)に立ち寄りました。

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Bocca di Valle, Guardiagrele (CH), Abruzzo

 岩山の切り立った崖の傍らに、聖ジョヴァンニの滝(Cascata di San Giovanni)へのトレッキングコースの出発地点がありました。グワルディアグレーレの観光案内所にもその滝の写真があり、みごとな美しい滝と聞いてもいたのですが、暑い中町を歩いてすでに疲れていた上に、午後3時になろうとしていたので、今回は訪ねませんでした。木の板の道しるべには、所要時間約1時間30分と書かれています。

 ボッカ・ディ・ヴァッレを通りかかったとき、岩山の壁に洞窟が二つあるのが見えたので、車を駐車してからその洞窟へと行ってみました。そして、それが第一次世界大戦中に亡くなったアンドレーア・バフィーレを祀る記念堂(Sacrale di Andrea Bafile)だと知って、驚きました。

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 第一次世界大戦時に、数々の功績を称えられた海尉、アンドレーア・バフィーレ(Andrea Bafile、1878-1918)は、敵陣の様子を偵察しに行って戻る途中、すでに安全な場所にいたのに、行動を共にしていた部下の一人がいないのに気づいて引き返し、敵に見つかって攻撃され、亡くなったとのことです。

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 国のために戦い、部下の命を救おうとして亡くなったアンドレーア・バフィーレを悼む思いが、洞窟に足を踏み入れると、その端々に感じられました。それと同時に、こんなふうにすばらしい人や罪のない市民が戦争のために命を落とすことのない世の中でありますようにという思いを新たにしました。

 ボッカ・ディ・ヴァッッレを訪ねたあとは、ペンナピエディモンテ(Pennapiedimonte)にも立ち寄りました。

 マイエッラ山の山の高みに築かれた村の町並みと眺めがすばらしいと、グワルディアグレーレのお菓子屋さんが勧めてくれましたし、アブルッツォの旅行ガイドにもぜひ訪ねましょうと書いてあったのです。

 ところが、道路標識の案内が分かりづらかったこともあり、最初は夫は、村の中心街ではなく、村の高みの登山コースの出発地点があるところへと車を乗り入れてしまいました。

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Pennapiedimonte (CH), Abruzzo

 遠くまで見晴らせて眺めはすばらしいのですが、下から見上げて感嘆するべきであろう町並みは下方にあります。

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 道路を下って村を訪ねようとわたしは言うのですが、夫はさらに先へと歩いていきます。閉業中のバールが一軒あるその傍らに展望台があり、すぐ目の前にマイエッラ山の高峰がそびえています。

 右手にトレッキングコースの案内看板が見えたので歩いていくと、

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こんなふうにトンネルを通り、岩壁に築かれた道を通って渓谷を歩くトレッキングコースが見晴らせました。

 このとき夫がこのコースを少しだけ歩いてみたいと言うので、暑い中を歩いたり移動したりして疲れていたわたしは、木陰のベンチに腰を下ろして休んで夫を待ち、その間に上のリンク先の記事を書き始めました。

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 思ったよりも早く夫が戻ってきたので、車に乗って、下方に見えていたペンナピエディモンテの中心街に行きました。

 山の斜面を覆うように家が立ち並んでいて、町並みがすてきだったのですが、すでに二人とも疲れていたので、少しだけ通りを歩いてから、すぐに車に戻りました。

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 上の写真で右手の山の斜面に見えるのが、ペンナピエディモンテの町並みです。

 このあとは寄り道せずに、この日の宿泊地であるファーラ・サン・マルティーノ(Fara San Martino)へとまっすぐに向かいました。

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Fara San Martino (CH), Abruzzo

 村が近づいてくると、大きなトラックといくつもすれ違い、やがて村の自慢のパスタ会社、デ・チェッコ(De Cecco)の工場が見えてきました。

 工場が間近に見えたことを喜び、到着したファーラ・サン・マルティーノの村で、

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まずはおいしいジェラートを食べて一息つき、予約していた宿への行き方や車はどこに駐車したらいいかなどを店の人に教えてもらいました。

 いつも選ぶイチゴ風味のジェラートが店になかったので、代わりに桃のジェラートにしました。桃の皮も使ってあるのに驚いたのですが、おいしかったです。


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ブログテーマ:夏休み
Commented by getteng at 2025-08-09 21:56
naokoさん
ピエディモンテは急斜地に家並みが見えますが、
よく建築許可が下りるものですね。
今日は涼しい風が吹き、昼間~夜もク-ラ-不要でした。
さて、寝るときはどうしましょうか?
Commented by milletti_naoko at 2025-08-09 23:24
gettengさん、歴史がある村で、そういう住宅規制などない頃に
建てられたためでしょう。中世までに近隣にあった他の集落は皆、
土砂崩れなどのために過疎化していったそうです。
Commented by ciao66 at 2025-08-10 14:06
ペンネピエディモンテの街歩きが出来なくてちょっと残念でしたね。
リンク先の記事を拝見すると、びっくりする急傾斜の町ですね。
町の中の上下運動も大変そうですが、下の家が邪魔にならないで眺めが良さそう。歩いてみると面白いかもしれませんね。
Commented by milletti_naoko at 2025-08-10 16:22
ciao66さん、マイエッラ山は今回は歩けなかった滝への道をはじめ、
今後訪ねてみたいところが多く、サン・マルティーノの峡谷も
あまりの暑さに思うほど登れなかったので、またいつかきっと
訪ねられたらと考えています。

街も少しは歩いたのですが、おっしゃるようにかなり傾斜が急でした。
Commented by katananke at 2025-08-11 09:47
旅先のあちこちを歩かれる なお子さんの記事をみて思うのですが 
斜面に在る村や街が多いけど
お年寄りは 難儀することでしょうね〜
それとも慣れていて 足腰がおつよくなるのかしら、、

ほんのちょっとの傾斜の 丘の下にある我が家でも
丘の上の住民である友は いいねえいいねえ、、と
歳行った今更に 羨ましがります〜
車の運転ができるうちは問題ないのですけどね〜
ただ 風景が 絶景なのは間違い無いですね〜

それにしても 夫様は いつも お元気ですね〜

Commented by milletti_naoko at 2025-08-12 15:21
katanankeさん、イタリアでは古来他の民族や町、国に
攻められるかもしれないという恐れがあったので、
こういう地形も防衛に役立つ山の斜面や丘の上に建つ市町村が
多いのだと思います。おっしゃるようにお年寄りは大変だと
思いますが、きっと若い頃から歩き慣れて、足腰も鍛えられるの
でしょうね。

眺めがよくて静かな場所と、町に近くて歩いてどこにでも行きやすい場所、
どちらも長短がありますよね。うちはちょうどその中間にあるように思います。
Commented by Kanako at 2025-08-17 23:02
Naokoさん、多分私達もこの道を通りました。オリーブ畑の中のガタガタ道をね。この辺の集落は山の斜面にたくさんの家が建っているのをみました。遠目に見るのはとてもきれいでした。いつかゆっくり、散策してみたいです。
Commented by milletti_naoko at 2025-08-18 18:52
Kanakoさん、イタリアでは道路の案内標示が分かりにくかったり肝心のところになかったりして、おかしな道に出てしまうことがありますよね。バイクなので心配もされたのではないでしょうか。
いつかまたゆっくりと散策できる機会がありますように。
by milletti_naoko | 2025-08-09 21:38 | Abruzzo | Comments(8)