イタリア写真草子 ペルージャ在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

評判は高いけどがっかり魚のパニーノ久しぶりに食べたセニガッリアの店

 昨日は、アドリア海岸にあるマルケ州の町、セニガッリア(Senigallia)に到着したのが12時半頃だったので、

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Senigallia (AN), Marche 27/9/2025

城壁に取り囲まれた歴史的中心街の入り口にあるこちらの店で、久しぶりに昼食を食べました。


 こんなにおいしいパニーノがあるのかとかつて感動した店があって、上の写真のようにおいしいサーモンがたっぷり入ったパニーノが10ユーロで食べられた上に、珍しいお通しもありました。その後もセニガッリアを訪ねたときに何度かこの店で食べたのですが、上の記事のパニーのを食べたのは2012年9月で、もう13年も昔のことでした。

 セニガッリアに行くのは、例年9月に開催されるパンの祭典、Pane Nostrumを訪ねるためであることが多いため、近年ではこの店ではなく、会場の近辺のレストランや露店で食べることが多かったのです。今回はこの店の近くに駐車したこともあって、夫がメニューの料金表も見ずに「ここで食べよう」と言ったので、この数年に値上がりしたのではないかと心配してはいたのですが、

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メニューを見ると、かつては魚のパニーノが主体だったのに、今では魚料理のレストランにあるようなメニューがずらりと並び、値段も予想していたよりもさらに高くなっています。

 14ユーロと料金は高いけれども、あれからもう何年も経ったし、最近では物価も高くなっているからと、サーモン、プローヴォラチーズ、ズッキーニが入ったHappy Toastを注文してみました。

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 そうしたら、値段の割にあまりにも小さいトーストを切り分けたものが出てきたので驚きました。正方形の一辺が3センチあるかないかと言うほど小さいのです。

 店のフェイスブックページに出ている写真には、たっぷりのサーモンとチーズ、ズッキーニがはさんであるのですが、わたしたちが食べたトーストは薄べったくて、広告の写真に写るサーモンとチーズの3分の1しか入っていませんでした。わたしが外国人で、夫も地元の人ではないと分かったからでしょうか。グーグルマップを見ると、店の評判はとてもいいのですけれども。

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 植物の風味のオリーブオイルにつけてパンを食べてみてくださいと、かなり小さなパン切れ四つ(上の写真は中で一番大きかったパン切れの写真)が、オリーブオイルをふりかけた皿と共に運ばれてきて、このオリーブオイルとパンは確かにおいしかったのですが、そのサービスがあったからと、

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布のテーブルクロスとナプキンがなく、ランチョンマットだったのに、サービス料金が一人3ユーロとなっていました。

 あまりの量の少なさに、夫はあきれていました。にも関わらず、給仕の人は「ボリュームがあるので、他にも何か注文されるかどうかは、トーストを食べてからお考えになった方がいいと思います」と、注文を取った際に言っていました。けれども、夫もわたしもイタリアの基準で言うと、どちらかと言うと少食の方なのです。夫は昼食後にジェラートを食べるつもりでしたし、パンの祭典を訪ねに来たのですからお菓子やパンの味見も予想され、露店で販売されているお菓子もその後買うのでまああいいかと夫は言っていたのですが、あまりにも量が少ないので、サーモンがスモークサーモンだったかどうかも分からず、独特のおいしさがあったとしても、感じられないほどでした。

 わたしたちはもう2度とこの店で食べることはないでしょう。個人的には合計20ユーロだったとしても、まだ払い過ぎだったように思います。去年の6月、長距離トレッキング中にバニョレージョの店で食べたパニーノがとびきりおいしい上に量も多いのに2.50ユーロで感嘆して、


今調べてみたら、そのパニーノはすぐ食べてしまったからか写真がなく、店のトイレのルパン三世の写真があるばかりなのですが、そのパニーノの方が量が多くておいしかったのです。

 量についても料金についても味についても、きっと個人差はあると思いますし、わたしたちの食べたトーストの具がとりわけ少なかったということもあると思うので、他の多くの人がいい口コミを添えているように、この店の食事に満足という人も多いのでしょう。

 けれどもわたしたちは、「いつかまた食べに行きたい店」が「もう2度と行きたくない店」になってしまって、残念です。



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ブログテーマ:今日のランチ
Commented by getteng at 2025-09-29 00:08
naokoさん
大昔から、食べ物の恨みって恐ろしいですね。
これって、人間の本能のなせる業といいますよ。
古代から食べ物の奪い合いをしてきたDNAが人間の中には脈々と流れているそうです。
今やインタ-ネットの時代ですから、誰かが悪評を流したら、
店が倒産することもあり得ますね。
Commented by milletti_naoko at 2025-09-29 04:31
gettengさん、こういうことも起こり得ますということで、
リンク先を見でもしないと店が特定しづらいように書いてみました。
日曜日でサーモンやチーズが足りなかったので少ししか入れなかったのか、
広告の写真に比べて具がはるかに少ないのに(3分の1)値段が同じとは
ひどいと思うのですけれども。
Commented by koito_hari616 at 2025-09-29 11:18
こんにちは

美味しいと思って入店したのに。。。ですね
期待した分、失望も大きかった事と思います
ご主人さまもジェラードを早く食べたい!と、思われたことでしょうね
でも、何だかモヤモヤですよね~
外国人とか地元の人ではないとかで差別されるのでしょうか?
こちらも、モヤモヤですね~💦
Commented by ciao66 at 2025-09-29 14:06
13年もたつと、「諸行無常」の言葉のように、変わらぬものはない、という感じでしょうか。
Googleの評判もあてにならず、評判のお店も、残念なお店になってしまうとは!
ひょっとして経営者が変わったのかもしれず、
あるいはコメントに偽物のやらせ投稿があるかも・・・
Commented by milletti_naoko at 2025-09-29 15:37
結うさん、こんにちは。
久しぶりで夫もきっと楽しみにしていたと思うと残念です。
夫が店に近づく前に、まずメニュー表で料金やメニューを
確認するように言うべきでした。
このあと夫はパン祭りの露店で甘いものなどあれこれ買って食べたのですが、
それも店でしっかり食べられていれば必要なかったような。
Commented by milletti_naoko at 2025-09-29 15:42
ciao66さん、夫もわたしも他の料理にも魅かれたので、
かつての思い出にとらわれずにパニーノ風ではない料理を
頼んでいれば、パンも添えられていたはずなのでもっとおいしく
たくさん食べられたのかもしれません。
値段が上がった分、量はしっかり以前のようにあると思っていた
ので残念でした。
by milletti_naoko | 2025-09-28 23:29 | Marche | Comments(6)