イタリア写真草子 ペルージャ在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

煙避けて逆向きにゆけばいつもの道も新鮮オルヴィエート

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 土曜日はオルヴィエート(Orvieto)の日本料理店で寿司と刺身を食べたあと、崖下周遊トレッキングコース(Anello della Rupe)を歩いたのですが、



いつもなら門を出てすぐ下っていく道に煙がもうもうと立ち込めていたので、

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煙を避けて反対方向に向かい、反時計回りに歩くことにしました。そうすれば、一周を終えて戻る頃には、煙がなくなっているだろうと考えたからです。上の地図中、ピンクのアステリスクを記したあたりに、先の引用記事のサムネイル画像にあるソリアーナ門があります。

 残念なのは、この日は歩き始めたときまだ日が高かったので、煙さえなければ、まだ太陽が照って暖かいうちに崖の南面の下を歩けたのに、煙を避けたために、日が差さない崖の北面の下を、まずはひたすら歩かなければいけなかったことです。

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Orvieto (TR), Umbria 24/1/2026

 しかも崖の北面は、町のすぐ近くにありながら、山や森のような道や景色が続くのです。そうして、初めに長いながい下り坂があったあと、今度は長いながい上り道をひたすら上っていきます。

 オルヴィエートの歴史的中心街を頂く岩壁は凝灰石(tufo)でできています。凝灰石は、石材としてはやわらかくて加工がしやすいのですが、もろくもあり、最近では北面下のこのあたりを歩くたびに、崩れ落ちてきたと思われる凝灰石の石が増えてきているように思います。

 どうして石を放置しているのだろうと思っていたのですが、今では、こうやって石を残しておくことで、このあたりでは頭上から石が落ちてくることもあり得るので注意しようと呼びかけているのかもしれないと考えるようになりました。と言っても、落石注意を促す掲示は、まだ見たことがありません。

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 長い上り道の末に、こちらの階段があり、この階段を上ったあとは、横断歩道を通って道路を渡り、

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北面の坂道をさらに上っていきます。道路を渡ったあとは、坂道がゆるやかになり、また足下も地面ではなくて、砂利道だったり石で舗装された道だったりして、歩きやすくなります。

 普段、時計回りに北面を歩くときは、車道を渡った先で、かなり急な坂道を下ることになり、足下が滑りやすいので、崖下周遊コースを歩くときはそのために登山用ストックを一つ持ち、登山靴を履いて歩いています。その滑りやすい長い坂道を土曜日は登ったのですが、下るよりも登る方が滑らないので歩きやすかったです。

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 北面の終わりが近づいた頃にバラ園があるのですが、今はどのバラの木もほぼすっかり剪定されていて、花がありません。

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 角を曲がって、北面から西面の下に出るとほぼ同時に、ずっと続いていた日陰から、太陽の輝くひなたに出ました。

 いつもは、明るく暖かい西面を歩いたあとで北風が吹きすさび日陰になった北面へと歩くことが多いのですが、この日は、北面には風がなかったのに、西面に出たとたんに、冷たい風が強く吹きつけてきました。

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 岩にはめ込むように建つ教会の傍らを通り過ぎると、

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ローマ門へと続く菩提樹並木が現れます。左にそびえる崖の上には、見晴らしのいいお気に入りの通りがあります。

 この通りの岩壁と菩提樹並木の眺めが好きなので、いつもならこのまままっすぐ歩くところですが、この日はひどく冷たい風が正面から吹きつけていた上に、このまま歩けば、いったん上ったあとで、また下らなければいけません。

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 この日はすでに疲れ気味だったので、上り下りを避けて、菩提樹並木の下方にある広い駐車場を横切って歩いていきました。

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 崖の南面下に出ると、最初のうちは青空が広がり、日の光が暖かい中を歩くことができました。

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 1時間前には周囲を覆っていた煙も、幸い帰り道に通ったときには、まったくありませんでした。ただ、1時間半前にはまだ日が照っていたのに、このときにはもう日陰になっていました。

 崖や城塞の門が水たまりに映ってきれいです。

 今読んでいる本では、主人公たちが地中の奥深くまで下り、目の前に広がる海や森を見て驚いているところです。そのためか、水たまりに映る風景が、この世の世界とは別に存在するパラレルワールドで、水たまりに飛び込めば、そこには別の世界があるようなそんな気がしました。

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 このあとは、崖の上に見える城塞の門まで、ゆるやかな坂道をひたすら上っていきます。

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 門をくぐってさらに上っていくと、

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冬枯れの野生のフェンネルの向こうに、雲と緑の丘の間に見える空が夕色に明らむのが見えて、不思議な美しさがあります。

 近頃では体力がついたためか、崖下を一周したあとで、さらに西の端や大聖堂、中心街まで歩いていく元気があったのですが、この日はすっかり疲れ果ててしまいました。そこで夫に電話して、すぐに駐車場に戻り、しばらく待ったあとでようやく夫が戻ってきたので、車に乗り込みました。そうしたら、車で出発する直前に雨が降り出しました。

 わたしは折り畳み傘は持って歩いていましたし、夫は少々の雨なら濡れて歩くのをいとわない人ではありますが、このあとはすぐに雨足が強くなったので、夫も「ぼくたちが乗り込むまで、雨が待ってくれたんだね」と言っていました。いつもならまだ店に行って買い物をしていた頃だと思います。すでに車に乗り込んだあとで雨が降ってくれて、本当に助かりました。


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Commented by getteng at 2026-01-28 09:47
naokoさん
煙のもとは何ですか?
道路などにゴミが一つも落ちていませんね。
此処にも国民性が出ているように感じるのですが。。。
Commented by ciao66 at 2026-01-28 09:56
逆回りの散歩コースならいつもとは見える景色が違いますね!
見ている方向が違えば、新鮮さもあっていいのかも。
最近は以前よりも体力がついてきたとは、とても素晴らしいですね!
日頃のトレーニングのおかげでしょう。
私も毎日筋トレをして体調がいいし、少し筋肉が付いたと思うことが有ります。
けむりの謎は残りますが、二人とも雨に遭わずに良かったですね。
Commented by katananke at 2026-01-28 14:44
いつも旦那様と一緒に散歩で 幸せ、、ですね〜
夫は以前は自分の体力向上のために
ゴルフうちぱなしの後 公園を歩いてましたが
わたしは 結構テニスやゴルフや 買い物もちょっと遠いところへ なるべく歩いているので
いままでは 一緒に散歩しなかったです〜
でも 夫 いま体調崩してから「今日お天気良いから 散歩一緒にする?」ときいても
「今日は行く気分でない、、行かない」ということが多くなり、、
日頃も もっと付き合ってあげてたら、、と今更に思いますよ、、
まあ なお子様には まだ 20年は先の話かもですが、、
Commented by よっちゃん at 2026-01-28 20:20
オルヴィエートにはぜひとも行ってみたいと思っています。
急な坂道はちょっと行けないかもしれませんが、
城壁の中は歩いてみたいです。

このような情報はありがたいです。
いつもありがとうございます。
Commented by milletti_naoko at 2026-01-28 21:07
gettengさん、夫が言っていたように、おそらく剪定した
オリーブや庭木の枝を燃やしていたのではないかと思います。
ゴミのないところが多いのですが、1箇所写真の階段を上って
車道を横切らなければいけないところの、その道路に出る直前や
そのあたりに、残念ながらゴミがいくつかありました。
Commented by milletti_naoko at 2026-01-28 21:11
ciao66さん、ありがとうございます。
たまに天気予報を見て、雨が降る前、寒くなる前に
北面を歩くということはあったのですが、今回は
そういうときと違って、天気に恵まれてたこともあり、
いつもとは逆に歩いて見える景色を楽しむことができました。
それはすばらしいですね! 雨に合わずに済んで本当に
助かりました。
Commented by milletti_naoko at 2026-01-29 00:15
katananke05さん、だんなさまが少しずつ元気と体力を
回復されて、またいっしょに出かけられる機会が増えて
いきますように。

実はこの日、わたしは崖下を回り、
夫は崖の上を崖ぎわ沿いに歩いて回ったんです。
歩く速度も訪ねたい場所も違うからと、慣れたラヴェルナ
の森やオルヴィエートの崖下は、二人がそれぞれ別の道を
歩いたり、別のところを訪ねてあとで落ち合ったりすることの
方が多いんですよ。わたしはいつもたいてい歩きたいのですが、
最近夫は金曜日仕事のあとにテニスをすることもあって、土曜には
疲れ気味であることも多く、休む時間や店を訪ねたり、教会で
祈ったりすることも多く、同じ場所に行くけれども、それぞれが
それぞれのペースでしたいことをするという感じなんです。

夫好みだけれどわたし好みではない映画を夫が一人あるいは友人と
見に行くこともありますし、近所の散歩コースは何度誘っても夫は
嫌がるので、いつもわたし一人で歩いています。

イタリアや日本の多くの家庭に比べると、おそらく
夫婦二人でいっしょに過ごすことができる時間が多いので、
それはとてもありがたいと思っています。
Commented by milletti_naoko at 2026-01-29 00:19
よっちゃん、どういたしまして。こちらこそ
うれしいコメントをありがとうございます。
城塞の城壁はすぐに登れて、眺めもすばらしい
のでおすすめです。

中心街の真ん中にそびえるモーロの塔からの
眺めもすばらしく、地下を訪ねられるOrvieto
Undergroundなど、他にも見どころはたくさん
あります。

料金を払わずに歩けるこのコースばかり何度も
訪ねて何度も記事にしているため、他の観光場所
についての記事が埋もれてしまうので、いつか何か
リンクをまとめたページを作るなど、工夫しなければ
と、頂いたコメントを機に改めてそう思いました。
by milletti_naoko | 2026-01-28 06:49 | Umbria | Comments(8)