イタリア写真草子 ペルージャ在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

クロッカス咲く頃とわたしの願いと夫の事情

 3月14日土曜日に、もっと先へと歩けば群れ咲くクロッカスに出会えるに違いないとわたしが思ったのは、

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Spoleto (PG), Umbria 15/2/2014

かつてこんなふうに

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フィオンキ山(Monte Fionchi)の頂上へと登っていく急斜面が目前に見えるあたりで、

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一面に咲くクロッカスの花を見た記憶があったからです。

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14/3/2026

 ところが、先週土曜日に北風に吹かれながら曇った空の下を歩いて行ってみたときには、

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花が一輪も見当たりませんでした。

 この同じ場所の2014年と今年の写真を見て、気づかれた方もおいででしょうか。上から2枚目の写真にあるように、かつては岩がちの斜面に、ようやく人が一人通れる幅の細い登山道があったのに、今では付近の岩が切り崩され、通ろうと思えば車も通れるようになっています。

 あれは数年前でしょうか。かつては緑の木々も生えていた岩が、道を広げるためにこんなふうに切り崩されているのを初めて見たとき、夫と二人で、観光客誘致のために自然や景観が損なわれてしまったととても残念に思いました。これからはきっと自転車やバイクなどもこの道を通るようになって、今までのように静かに登山を楽しむことができなくなってしまうのではないか、と。幸い、その後、この道に自転車やバイク用の道しるべやコース案内が新たに立つことはなく、その方向での整備は特に進んでいないのですが、今、昔の写真を見返してみて、クロッカスの花がまったく見当たらなかった理由の一つに、花が咲いていた岩が切り崩され、かつてはクロッカスを見かけたこともある道の上や端にも新たに石が載せられてしまったことがあるように思います。


 また、上の写真の日付を見て、さらに、わたしたちが初めてフィオンキ山の頂上を目指して歩いた2012年2月26日の記事を読み返して、ひょっとしたら、ここまで写真でご紹介した場所は、標高がそれほど高くないので、クロッカスの開花時期が2月半ばから下旬にかけてなのかもしれないという気がしてきました。



 おととしの3月17日に花がたくさん咲いていた斜面は標高約1250m、上に載せた写真を載せた場所の標高は約1150mで、実はかつては、この見晴らしのいい場所に来るまでの間にも、道沿いに群れ咲クロッカスの花を、あちこちでたくさん見た記憶があるのです。

 山で野の花が咲く時期も年によって違いがあることと思いますが、来年の早春までに、過去記事や昔の写真を見返して、どのあたりでいつ頃クロッカスの花が咲いていたのかを確認してみたいと思いました。

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 3月14日土曜日は、朝ペルージャの家を出発したときにも、空が曇り、冷たい風が吹いていました。「天気が悪いのに」と言う夫に、「天気予報では、スポレートは午後は1時頃には曇っていても、そのあとは晴れ間が広がるみたいよ」とわたしが言って、スポレートに向かい、スポレートの町の上の空は晴れていたのですが、登山口へと山を登るうちに空が雲に覆われ、車を降りると北風が吹いていました。

 昼食休憩のあとも天気は変わらず、夫が途中で引き返したあと、わたしはまずはフィオンキ山がすぐ前方に見えるところまで歩き、それでも群れ咲くクロッカスに出会えなかったので、

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2年前にクロッカスがたくさん咲いていたあたりまでと、急斜面を足早に登りました。途中で雨がぱらつき始めたので、レインコートを着てから、またさらに登り続け、

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おかげで、期待していたほどの数ではなかったものの、数輪の咲く花と

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たくさんのつぼみを見ることができました。

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 山に虹がかかるのも見ることができました。

 先に引き返した夫を待たせてはいけないと思い、また、これ以上山を登っても、山頂からの眺めは今ひとつだろうし、咲く花もなく、風も冷たいだろうからと、おととし花をたくさん見かけたと思われるあたりまで登ってから、山を下りました。

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 すると、そのあとになって空が晴れ、暖かくなってきたではありませんか。その前に山を下ってしまったのは残念でしたが、

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明るい日差しの下ではクロッカスの花も

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花盛りのセイヨウサンシュユの並木も、よりきれいに見えました。

 夫は首筋を風に吹かれて冷やすと体調を崩しやすいこともあり、こういう天気が苦手なので途中で引き返したのだろうと思っていたのですが、車に戻ってから話を聞くと、前日のテニスの練習試合で疲れていたので、もともとそれほど歩く元気はなかったとのことです。

 イタリアでは秋と冬には狩猟が解禁となるために、山歩きを安心して楽しめる場所が限られるようになり、かつては、その頃には、このフィオンキ山の山頂への道と国立公園内にあるので狩猟が禁じられているラヴェルナ修道院を取り巻く森をよく歩いていました。それが、近年になってオルヴィエートの崖下周遊コースを発見して、近くにおいしい日本料理店もあるのでよく行くようになり、また、フォリンニョから山間部を通ってアドリア海へと通じる道路が開通したおかげで、かつては車で行くのに時間がかかったカステッルッチョの高原とその近くの高峰に、2時間あれば行けるようになったために、最近ではフィオンキ山に行く機会がめっきり減ってしまいました。

 同じ山でもフィオンキ山の方がカステッルッチョよりずっと近い上に、標高も低いのですが、天気が悪いときも、夫は雪が積もるシビッリーニ山脈は喜んで歩くのに、それはやはり自然が豊かで眺めも壮大だからで、フィオンキ山にはそれほど魅力を感じないのかもしれません。かつては、フィオンキ山に登ったあとで夫がピザを食べるのを楽しみにしていた店があったのですが、その店もつい最近、閉店になってしまいました。

 以前は特に、クロッカスの花の咲く頃と口紅水仙が咲く頃に楽しみに行っていたフィオンキ山に、どうか今年、口紅水仙を見に、再び登ることができますように。


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ブログテーマ:春を感じる1枚
Commented by ciao66 at 2026-03-22 19:58
クロッカスの花が咲いていた岩が切り崩されたのは残念でしたね。
残ったクロッカスが有るのはまだ救いですが・・・
最後の2枚は春の暖かい日差しを感じました。
サンシュユの咲く散歩道もいいですね。
Commented by milletti_naoko at 2026-03-29 18:01
ciao66さん、その後特にこの登山道に変化が見られるわけではないので、いったい何のために切り崩したのか、単に先のことも考えずに切り崩したのだろうかと残念です。

ようやく出た日の光に、サンシュユの黄色い花がいっそうきれいに見えました。
by milletti_naoko | 2026-03-21 08:24 | Umbria | Comments(2)